風しん対策は低調

「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2855.html" target="_blank" title="風しんの追加的対策">風しんの追加的対策</a>」が、今年度から3年間の時限措置として始まっています。

公的な予防接種歴の無い40〜57歳の男性に対して、抗体検査とワクチン接種を推進しようという方策です。

検査と接種のための無料クーポン券は、3年計画で段階的に送付されることになりました。

「事業開始当初に受検希望者が集中すると、医療機関や対象者に混乱が生じる懸念がある」との配慮からです。

さて初年度の今年は、40〜47歳の647万人を対象として、クーポンが配布されました。

ところが、このうち検査を受けた対象者は9月時点で87万人。受検率13.4%という惨憺たる結果でした。

だって対象は中年男性ですよ。クーポンが来たからって、ホイホイ検査に出向くほど暇じゃないのです。

われわれ医療機関は、受検者の殺到で混乱するどころか、まったく拍子抜けですよ。

厚労省は「医療機関への駆け込み等の混乱は生じていない」と、うそぶいています。よく言えたものです。

こんなことなら次年度は、全対象者にクーポンを発送したっていいんじゃないの、って思いますよね、普通。

でも厚労省は違う。次年度も粛々と当初予定の通りに、こんどは48〜53歳を対象とするようです。

予測が間違ってたら、臨機応変に迅速に施策を修正する、ってことができないんですね、官僚には。

いちおう、今年度未使用で期限が切れるクーポンを来年度も使えるようになったことは、せめてもの救いです。

いい肉の日

毎月29日は「肉の日」ですが、その中でも今日11月29日は、肉の日の総本山ともいえる「いい肉の日」です。

近所の焼肉店では、ちょうど今日まで「大感謝祭」をやっていました。

店のサイトには、「ドリンクの1杯目50円」「焼肉単品全メニュー60%増量」と、派手に謳われています。

さっそく予約して店に行くと、入口に「焼肉単品50%増量」と掲示されています。なぜか10%減量です。

ドリンクは50円か確認したら、クーポンが必要だと。そんなの聞いてないと言うと、クーポン無しでいいと。

なんじゃそれ。ルールがテキトーですな。

肉の部位で言うなら、食べた気がするのはやっぱりカルビでしょうけど、最近はあまり得意じゃありません。

ちょっと奮発して上等なカルビを頼んだら、だいぶ真っ白な肉が来ます。

肉の脂身って、この年齢になると急速にダメになりますね。なぜなんでしょう。

食べたあとで胃の具合が悪くなるとか、おなかが緩くなるんだったら、まだ納得できます。

でも、そうじゃなくて、口に入れた瞬間から、すでにからだが脂身を拒む雰囲気なんですよね。

それでも食い意地が張っているのでグイグイ食べますが、結局、後悔することになります。

いい肉を、ちょっとだけ食べたい、そんな年頃なのです。

キャッシュレス普及中?

近所のとある小売店で買い物をしました。もちろん支払いはキャッシュレスです。この時代ですから。

あまり馴染みのない店だったので、クレジットカードが使えるかどうかを確認してから出かけました。

こういうとき、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2920.html" target="_blank" title="経産省のサイト">経産省のサイト</a>が役に立ちます。以前は「クソ」だと書きましたが、多少はマシになってます。

その店舗の情報を調べてみると、クレカは5ブランドすべて使えて、しかもポイント還元率5%との記載あり。

ところが、実際の支払いの段で、つまづきます。提示したカードが突き返されてしまいました。使えませんと。

「え〜っと、経産省のサイトには、使えると書いてありましたよ」「経産省?そうなんですかぁ?」

すったもんだありましたが、「まあ通してみてください」と試してもらうと、問題なく決済できました。

キャッシュレス決済だのポイント還元だのという急な制度変化に、まさに現場が追いついていない実例ですね。

クレカだけならまだしも、さまざまな方式のキャッシュレス決済が乱立しており、店先の表示も賑やかです。

その中で、新たにキャッシュレス決済を始めた人でいちばん多かったのは、QR決済だったそうですね。

たぶんそれは、利用者だけでなく店舗側にも導入のハードルが低かったためでしょう。私は使いませんけど。

私がおもにクレカを使っているのは、特定のクレカにポイントを集中して貯めて利用するためです。

ApplePay(Suica以外)を使う頻度はかなり限定的。でもSuicaはよく使いますね、あまりにも便利なので。

この「キャッシュレス狂想曲」とも言える状況ですけど、ポイント還元期間が終わったらどうなるのでしょう。

決済業者独自のポイント還元の競争になるのでしょうか。これは体力勝負になりそうですね。模様眺めとこう。

タイトル付け問題

学校の定期テストの見直しが広がっているという記事を見かけました。

ある中学校では、試験にノート持ち込みOKにしたことで、日頃の授業態度が改善してきたとのこと。

試験で使いやすいように、集中して授業を聞いて要領よくまとめながらノートをとるようになったわけです。

ノートって、本来そういうものですよね。

その中学校の試験問題には、「天声人語」にタイトルをを付けさせるという設問もあったようです。

これって、私が毎晩苦しんでいることにも通じるんですけど、試験問題としては実に面白い試みですね。

もしも私が採点者なら、タイトル付け問題で評価する事柄とその配点は、

(1)文章の主旨を正しく表現できていること(5点)

(2)キャッチーであること(2点)

(3)陳腐でないこと(2点)

(4)語呂がよいこと(1点)

たぶん学校では(1)だけを評価するのでしょうけど、いまの世の中、そんなのじゃ通用しませんよね。

件の天声人語を読むと、働き手不足によってコンビニの24時間営業が厳しくなっている、という主旨でした。

朝日新聞の純正タイトルは「コンビニの曲がり角」。でも「曲がり角のコンビニ」の方が私は良いと思います。

「セブン–イレブンでいきます」でもいいし、「従業員は眠いのです」とか「みんな、早寝しよ」でもオケ。

発破をかけられるか

「循環器内科」を掲げている当院には、狭心症や心筋梗塞を心配して受診される方が時々います。

共通しているのは「胸痛」です。そして、そのほとんどの方の最終診断はたいてい、逆流性食道炎です。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1282.html" target="_blank" title="前にも書いた">前にも書いた</a>ように、病状や病歴と心電図所見で、それが心臓の痛みかどうかは、あらかた見当はつきます。

そこで逆流性食道炎に効く胃薬を処方し、経過を見ることにしますが、ほとんどの方は、その胃薬で治ります。

最近は、切れ味の良い胃薬があり、それを飲めば逆流性食道炎かどうかがすぐわかるので、助かっています。

一方でワクチンは、感染症にすぐ「効く」わけではなく、またその「予防」効果を実感することもできません。

インフルエンザワクチンを接種した方は、その後インフエンザに罹る場合もあれば罹らない場合もあります。

しかし罹ってしまった方は、ワクチンが効かなかったのだと実感し、その後のワクチン不審につながります。

一方で、インフルエンザに罹らなかったかといって、それがワクチンの効果かどうかは誰にもわかりません。

予防接種の効果は結局、医学的な理論と統計学的な解析という「理屈」によってのみ、判定できるわけです。

ところがワクチン接種後に発症した「事象」は、理論や統計はどうであれ、副反応だと疑われる宿命です。

その典型例が「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2973.html" target="_blank" title="HPVワクチン">HPVワクチン</a>」であることは、当ブログの読者であればよくご存じのことでしょう。

理屈よりも心情を重んじるのが日本人の特質なので、「被害者」が出ると反ワクチンに傾きやすいのです。

そんな中、三原じゅん子氏が今日、「HPVワクチンの積極的勧奨再開を目指す議員連盟」を立ち上げました。

なにかと批判を浴びている三原議員ですが、子宮頸がんで子宮全摘した方ですから、この件は注目に値します。

「政治が何かを動かしていかなければ、子どもたちの命や子宮が守れない」と三原氏は決意表明しています。

フリーズしてしまっている厚労省を揺り動かすには、こういう爆薬(毒薬?)が有効なのかもしれません。

ローマ教皇来日

ローマ・カトリック教会の「フランシスコ教皇」が、来日しています。

天皇陛下との会見は良い雰囲気でしたが、安倍首相の発言はなぜか俗っぽくて嫌な印象でした。

「フランシスコ」と聞くと、真っ先に思い出すのは「フランシスコ・ザビエル」ですね。山口出身なので。

イエズス会の宣教師ザビエルが、鹿児島に来航したのは1549年のこと。

元受験生なら必ず知っている「キリスト教伝来」の年ですね。「以後良く広まるキリスト教」と覚えました。

フランシスコ教皇もイエズス会出身。「アッシジの聖フランシスコ」が、その名の由来だそうです。

この聖人は、中学時代に観た大好きな映画『<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-527.html" target="_blank" title="ブラザー・サン シスター・ムーン">ブラザー・サン シスター・ムーン</a>』に描かれていました。

この映画のことは6年半前にも書きましたが、当時のブログでは「フランチェスコ」と私は記載しました。

いまではすっかり「フランシスコ」になってしまいましたが、まあそれはヨシとします。

そんなことよりも「ローマ教皇」ですよ。少し前までは「ローマ法王」の方が一般的な呼び方だったはず。

ところが今回、政府機関もメディアもこぞって、「ローマ教皇」の呼称で統一しています。

本家のカトリック教会が「教皇」を使っているそうなので、そこに文句は言うつもりはありません。

でも私は中高生時代からずっと、「教皇」=「法王」ではなく、「教皇」=「ローマ法王」と思ってきました。

なので「ローマ教皇」と言われると、「ローマローマ法王」みたいな感じがして、しっくりきません。

だからせめて、「ローマ教皇」と言わずに、単に「教皇」と言って欲しいですね(まったく個人の願望です)。

HPVワクチンいま接種

「HPVワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)」の定期接種対象学年は、小学6年から高校1年までです。

「まだ接種してるのですか?」とか「任意接種ですよね?」という、やや認識不足な質問を時々受けます。

なにしろ国が積極的勧奨を中断しており、したがって公的には誰も推奨していないワクチンですからね。

インフルエンザワクチンの接種にやってきた小6から高1の女の子(の保護者)には、必ず勧めています。

「毎年1万人の女性が罹患し、そのうち3千人が亡くなっている病気を防ぐために、有効なワクチンです」と。

「いまでも定期接種ワクチンです。無料で接種できます。任意接種したら5万円かかりますよ」とも。

任意接種料金は余計かもしれませんが、しかし5万円という金額はかなり大きく、インパクトはあります。

啓蒙活動が奏功したのか、最近になってHPVワクチンの接種希望者がチラホラ現れています。

もっとも切迫している接種対象者は、高校1年生(相当)のお子さんです。

このワクチンは3回接種するのですが、最短の間隔で接種しても、全部で4カ月ほどかかります。

したがって高1の場合、定期接種を完了するためには今月(11月)中に接種を始める必要があります。

もうあと1週間しかありません。事態は極めて切迫しているのです。今すぐにでも接種を開始しましょう。

後になって、接種を逃した対象者を救済する措置(特例接種の設定)が講じられるかもしれません。

同様の特例接種は、かつて積極的勧奨接種を中断したことのある日本脳炎ワクチンで、いまも行われています。

しかしHPVワクチンは、接種年齢に「旬」があり、あとで特例接種しても間に合わない可能性があります。

それがわかっているはずの厚労省は、勧奨接種を中断したことの責任を、どのようにとるつもりなでしょう。

体感的には警報レベル

インフルエンザは、すでに流行期に入っていますが、今日の診療からは「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2663.html" target="_blank" title="警報レベル">警報レベル</a>」も間近だと感じました。

いまのところ、小学校の高学年から中学生ぐらいの患者がいちばん多く、乳幼児には比較的少ない印象です。

保育園や幼稚園よりも、小中学校での流行がいま爆発しているのでしょう。

抗インフルエンザ薬では、昨年一時もてはやされた「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2732.html" target="_blank" title="ゾフルーザ">ゾフルーザ</a>」は、今期はまだ一度も処方していません。

当院での処方薬は事実上、イナビルかタミフルの2択です。

ただし本音を言えば、軽症のインフルエンザの場合には、抗インフルエンザ薬の処方は不要と思っています。

しかし日本人には薬をほしがる人が多く、処方をしなければ苦情が出そうな雰囲気なので、処方しています。

嫌われても悪評を書き込まれても良いから処方はしない、なんて強気に出る勇気はありません。

せいぜい、うちではゾフルーザは出しません、ぐらいの態度をなんとか維持している程度です。

ところで、流行の指標としてよく使われるのが、「定点医療機関あたりの患者報告数」ですね。

これが1週間に10を超えると「注意報レベル」、30を超えると「警報レベル」ということになります。

土日祝日診療をしている当院へは、この時期かなりの人数のインフルエンザ患者が集まります。

患者数はたいてい「定点医療機関あたりの患者報告数」よりかなり多く、いつも流行を先取りする格好です。

そのような、インフル患者が集中しがちな当院が、定点医療機関に選定されることはなさそうですね。

文字だけのブログ

「ブログに写真がないんですね」というご意見(ご指摘)を、久しぶりに頂戴しました。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-559.html" target="_blank" title="数年前">数年前</a>に、ブログに写真を掲載しない理由を書いたことがあります。

文章を毎日書くだけでも苦労しているのに、このうえ写真まで掲載しなければならないなんて苦痛だと。

それに、写真にコメントを付け加える形式のブログは、文章としての面白味がなくて好きじゃありません。

じゃあお前のブログは文章だけで面白いのかといわれると、そこは、アレですけどね。

とは言え、「写真が無いと何か殺風景ですね」と言う方が時々(年に2人程度)おられ、気にはなっています。

この際、「写真と文章は関係ありません」という形ででも、むりくり写真付けてみましょうか?

ただしそれでも、写真選びで毎晩苦労することは目に見えています。

旅行時や孫が帰省してきたときなら良いですが、そうでなければ花ちゃんの写真ばかりになってしまいます。

それに私は、苦労してネタをひねり出し、文章書いて推敲し、ギリギリ締切に間に合わせるのが好きなのです。

昔から、締め切りに追われたり仕事がハードだったりすると、逆にちょっと楽しくなる性格なんですよね。

あまり好きじゃないブロッコリーを毎晩1株食べ続けているのも、たぶんその性格ゆえでしょう。

航空便欠航の補償

ANAから今日になって連絡があり、4万円振り込むので口座番号を教えてほしいとのこと。

9月の<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2901.html" target="_blank" title="ホノルル便の欠航騒動">ホノルル便の欠航騒動</a>の時に、私が負担した交通費等を補償するもの(2人分)です。

どうやら、タクシー代やホテル代の領収書などは不要で、一律一人2万円の補償となるようです。

もっとも、あの日私はタクシー代だけで5万円以上を費やしたことを考えれば、まだ不十分ですけどね。

航空便の欠航や遅延に伴う、交通費や宿泊費への補償の有無は、一般には欠航等の原因によりけりです。

いちばん多い、悪天候が原因の欠航では、航空券代の払戻はありますが、交通費等の補償はありません。

しかし、機材の故障など、航空会社に原因がある場合には、欠航や遅延に対して一定の補償があります。

今回の欠航は、台風による地上交通の麻痺によって、乗員が成田空港にたどり着けなかったのが原因でした。

大元の原因は悪天候ですが直接的には「乗員繰り」によるものであり、ANAの落ち度だったというわけです。

そのような良心的な解釈をしていただいて助かります。

当時台風は通過後だったので、成田空港への着陸には支障はないものの、出発だけが滞るという状況でした。

おかげで成田に利用客が溢れかえってしまい、「成田難民」だと報じられる事態に至ったわけです。

聞くところによると、乗員を移送するめに「羽田–成田」間に臨時便が飛んだそうですね。

でもそんな裏技があるのなら、利用客のために「羽田–成田便」や「成田–羽田便」も飛ばしてほしかった。

まとまった人数を乗せて飛ばせば、一人2万円支払うよりも安上がりなんじゃないですかね。