皆さんはもう、「マイナンバーカード」を作りましたか? 私はまだです。
カード取得の手続きが煩雑だとか、作る意味あるのかなどと言われていますが、私の考えは少し違います。
このシステム、ポシャるんじゃなかろうかと、密かに危惧しているからです。
さまざまなIT機器やシステムの、アーリーアダプターか、しばしばイノベーターの私ですら、慎重になります。
縦割り行政の日本では、そもそもマイナンバー自体が、有機的に機能するような気がしないのです。
たとえば、職員を新規雇用した際に事業主が役所に提出する書類が、何年経っても簡便になりません。
健康保険・厚生年金保険関係の届出は年金機構に提出し、ハローワークには雇用保険関係の書類を出します。
同じ厚労省管轄の別々の役所に別々の書類を、それぞれマイナンバーを記載して出さなければなりません。
給与や賞与の金額に関しては、年金機構と税務署に、算定基礎届や年末調整資料を提出する必要があります。
法人税や消費税の納付とは別に、住民税や源泉所得税を、それぞれ別々の役所に納付しなければなりません。
国民を1つのナンバーで管理するというのなら、さまざまな書類の提出窓口も1つにしてくれませんかね。
社会保障と国税ですら、マイナンバー制度による恩恵が、少なくとも利用者にはまったくありません。
それなのに、マイナンバーカードを保険証代わりに使えるようにしようなどという動きには、少々呆れます。
役所が便利になるために、カードを普及させようという考えが見え見えなのです。
マイナンバー制度やカードの普及は、役所の都合ではなく、国民の便利のためでなくっちゃ。