「ソフトバンクG、強気の投資岐路」
ソフトバンクホークスが日本1になった翌朝のトップ見出しがこれ。明らかに狙ってますね、日経は。
日経はしばしば、世間が注目する話題をあえて外して経済記事をトップにすることがあり、驚かされます。
しかしそれでも日経が面白いのは、良い意味で、「とばし記事」が多いからです。
前にも書いたように、悪く言えばガセ、しかし実態は時にインサイダー情報ギリギリなのかもしれません。
Googleの「量子コンピュータ」関連報道も、とくに日経が精力的に報じています。
冒頭のソフトバンクGの記事のすぐ下に「グーグル、量子コンピューターの『超計算』成功発表」とあります。
最先端のスパコンが約1万年かかる計算問題を、量子コンピューターは3分20秒で解いたといいます。
1万年もかければ、コンピュータどころか、人類が進化してしまいますが、まあそれはヨシとしましょう。
Googleの発表には異論も出ていて、IBMは同じ計算問題を従来のスパコンで2日半で解いたと言ってます。
だいたいどんな問題なのか、知るよしもありません。聞いても意味がわからないでしょうけど。
量子コンピューターの特徴については、日経を含めてたいていの報道記事が、次のように「解説」しています。
「『0であり、かつ1でもある』という特殊な状態を利用して大量の情報を一度に処理できる」
こういった記述には、読者に理解させようという気力を感じません。たぶん書いた本人もわかってないのです。
少なくとも私は、量子コンピュータについての解説記事を読んでも読んでも、ちっとも理解できません。
でも、世界中の情報を握るGoogleが、「超計算」能力を身につけることの恐ろしさは、容易に想像できます。