関空から渡航

昨夜の悲報を涙ながらに読まれた皆様へ、こんどは朗報です。なんとか、今夜のうちに出国できそうです。

予定していた便に乗れず、振り替え便にも乗れず、昨夜は悲嘆に暮れながらホテルを探し続けること数時間。

佐倉市から千葉市を経て、習志野市内まで帰ってきたところでようやく、空室のあるホテルが見つかりました。

それは羽田空港を出てから9時間後のこと。もう疲労困憊です。

でも、昨夜成田空港で過ごした方々に比べれば、風呂に入ってベッドの上で眠れただけでもありがたい。

しかし爆睡もほどほどにして、今朝早くからネットを駆使して、別の渡航手段を模索し始めました。

やはりANAとJALは全滅でしたが、ついに出た!、デルタが出るた!(疲労に免じてお許しください)

関西国際空港発の、デルタ航空便が見つかりました!

そうそう、余談ですが、昨夜私が間に合わなかった振替便は、結局欠航になったみたいですね。

台風の影響で機材繰りがつかなかったのか。となると、成田の定期便の乱れは、しばらく続きそうです。

一方で関空は、台風の影響が少なく、定期便の乱れもなかったわけです。

関空の出国審査のおっちゃん、失礼、係官がまた、おもろいでんなあ。

顔認証を見張るおっちゃんがボケなら、スタンプ押すおっちゃんはツッコミですわ。

仏頂面でパスポートを受け取り、なぜか不機嫌そうにスタンプを押す、それが出国審査官でしょ?、普通は。

ところが関空だと、手に持ったスタンプを頭上に掲げて待ってますからね、審査官のおっちゃんが。

好きなページ広げてや〜、とか言いながら、スタンプを振り下ろしてパーンと押すのですが、押す場所は正確。

初めての関空でしたが、チェックインカウンターも関西弁やし、終始和ませてもろたです。さて、出発の時間。

成田は遠かった

千葉市に上陸した台風15号は、私の休暇を台無しにしたばかりか、体力と気力を奪ってくれました。

まさに悲惨な出来事です。しかも現在進行中です。半泣き状態で書いてますので、もらい泣きお願いします。

実は今日、成田空港から日本を脱出する予定でした。

いつものように、熊本からまず羽田に向かい、その後リムジンバスで成田に移動する計画でした。

今朝の台風についてはずっと心配していましたが、午後には成田への影響も消えていたかに見えました。

現に、熊本から羽田に向かう便も、成田を出発する便も、天候調査の結果、運航することが決まっていました。

雲行きが怪しくなったのは、熊本空港出発便の著しい遅延です。

台風の影響で朝方の便の欠航や遅延が多発しており、機材繰りのために別の便もどんどん遅延したわけです。

結局、50分ほど遅れて熊本を出ました。でも、その程度はへっちゃらです。

乗り継ぎに関して、私は慎重派なので、羽田–成田の空港間移動には、通常4時間を見込んでいます。

今回は羽田到着から成田出発までの時間間隔を6時間もとっており、多少の遅延は余裕で吸収できました。

がしかし、羽田について顔面蒼白となりました。リムジンバスが全面運休だったからです。聞いてないよ。

高速道路は千葉方面が閉鎖され、鉄道各社も千葉方面で運休していました。成田に行けないじゃないですか。

最後の手段はタクシーです。成田まで3万以上かかりますよ、と脅されましたが、背に腹はかえられません。

ところがしかし、閉鎖されていない部分の高速も大渋滞。一般道に降りたら降りたで、超渋滞。

途中で、一部開通していた京葉線を効果的に利用しつつ、千葉市からはまたタクシー。これも大渋滞にはまる。

雲行きはさらに怪しくなります。まさか、成田の出発便に間に合わないってこと、ある?

ANAのデスクに電話。無理を言って、次の便に振り替えてもらいました。機材が気に入らないけど仕方ない。

ところが渋滞はそんなに甘くなかったのです。振り替えた便にも間に合わなくなってしまいました。

ANAの電話もパンクしてつながりません。しょうがない、成田のホテルに泊まり、明日また考えよう。

と思ったのですが、成田のホテルがまったくあいていません。なんと、千葉市も全滅!

ネットを見ると、成田空港の到着便の乗客が空港から移動できない「成田難民」があふれてるじゃないですか。

このまま成田空港に向かったのでは、自分も難民入りしてしまう。

そう思ったので私は、成田の少し手前の佐倉市でUターンし、そのままタクシーで東京方面に戻るところです。

羽田をタクシーで出て9時間。いまだにタクシーの中。成田は遠かった。(つづく)

ドラ・クレ放送枠移動

「ドラ・クレ」というのは、「ドラえもん」と「クレヨンしんちゃん」を合わせた造語です(いま作った)。

金曜日の午後7時台に放送されてきた2つのアニメが、10月から土曜日の夕方5時前後の放送に変わります。

ま、いまの私にはどうでもいいコトなのですが、あえて童心に返って(帰って)、考察してみました。

私が子どもの頃は土曜が半ドンだったので、一週間のうちでいちばん気分が高揚したのは土曜の昼でした。

学校から帰って、出前一丁でも食べながら母とテレビで吉本新喜劇を見る、あのけだるい開放感が好きでした。

もちろんその逆に、暗く落ち込む時間帯と言えば日曜夕方の「サザエさん」のとき。これは今も同じでしょう。

週休2日が完全に定着し、土日月の3連休も珍しくなくなった今、いちばん盛り上がるのは金曜の夜ですよね。

その金曜の夜に放送される「ドラ・クレ」は、休みに突入するファンファーレみたいなものでしょう。

一方で土曜の夕方なんてのは、連休のど真ん中。どうかすると、高揚感も峠を越えようかという気分の時です。

定番の長寿番組の放送枠というのは、人々の生活リズムと密接に関わっています。

それを放送局側の都合で、うかつにいじってはならないのです。テレビ朝日には猛省を促したい。

この件と同じ轍を踏まぬよう、フジテレビにも釘を刺しておきます。「サザエさん」枠は移動しないようにと。

厚労省の緊急提言

「働き方改革」を主導し、ブラック企業に目を光らせるべき厚労省が、いちばんブラックだという笑えない話。

その厚労省の若手チームによる「緊急提言」が、話題になっています。

中央省庁の中でも、厚労省はそのトップクラスの忙しさだということは、以前からよく知られています。

よくいう「強制労働省」なんて揶揄の仕方以外に、今回の提言では「拘牢省」という言葉を目にしました。

その提言内容をまとめると次の4つのようですが、これは厚労省に限らず普遍的な問題です。

(1)人員不足(業務量が多い)

(2)生産性が悪い(ムダが多い)

(3)不公平な評価(モチベーションが下がる)

(4)劣悪な職場環境

勤務医の長時間労働の問題を私は何度も書いてきましたが、そんなこと厚労省は百も承知なのです。

しかし、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2733.html" target="_blank" title="年間1,860時間の残業">年間1,860時間の残業</a>を許容する程度の改革しかできないのは、自分自身が超ブラックだからです。

それでは彼らはどのような改革を提言しているのか。その「具体的提言内容」を見て、少々驚きました。

生産性の向上、人事制度の改善、オフィス環境の改善については、実に細かく具体的に書かれています。

しかし、正当な残業代が支払われるべきだとは書かれていますが、残業したくないという文言がないのです。

結局彼らは、やりがいがあって、合理的で、正当に評価されるのであれば、長時間の残業もいとわないのです。

その考え方、理解できなくはない。しかし、その理屈を勤務医や一般国民に適用しないでいただきたい。

何度も夢を見る

『夢の操縦法』(エルヴェ・ド・サン=ドニ侯爵 著)を読んでいるところですが、なかなか捗りません。

「夢のように未来的な操縦法」という意味ではありません。「夢を操縦する方法」について書かれた本です。

「夢研究史上の最重要著作」とか、「夢の実験家による一大奇書」などとも評されている、一種の研究書です。

次元はまったく異なりますが、私もかつては夢日記を書いたりしていた「夢の素人研究家」(の端くれ)です。

なので、ある種の睡眠剤を処方した翌月に「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2254.html" target="_blank" title="夢ばかり見て困る">夢ばかり見て困る</a>」と訴える患者さんの、気持ちがわかりません。

思わず「そりゃ良かったですね」と言いたくなるぐらいですが、もちろんそんな事は決して口にはしません。

自分は夢はあまり見ないという人がいますが、私のように夢をよく見る人間と、何が違うのでしょう。

以前は、見ても覚えてないだけだろう、ぐらいに思っていましたが、つい最近、その答が見つかりました。

『睡眠がみえる!』(河合真・立花直子 著)という近著の、最終ページの最終段落に、こうありました。

実は夢を見ているのはREM睡眠だと言われているのだが、そのまま次のNREM睡眠へ移行すると夢の記憶はなくなってしまうと言われている。すなわち夢を覚えているということはREM睡眠から目覚めたと言うことを意味している。例えば複数の夢を一晩で覚えている人がいるが、それはすなわち複数回REM睡眠から目覚めたということである。(引用終わり)

おそらく、REM睡眠後半の眠りが浅くなりすぎるタイプの人間は、その都度少し目覚めてしまうのでしょう。

そして覚醒のたびに、いま見た夢を思い出しつつまた入眠する。そんなことを繰り返すので、何度も夢を見る。

私の眠りって、たぶんそんな具合になってるのだと思います。

医薬品名の由来

咳止め薬の「アスベリン」と不整脈治療薬「アスペノン」の処方間違いが多い、という報告が出ました。

このように冒頭3文字が似ている薬は、電子カルテで処方する際に間違えて選ぶリスクがあります。

以前から、似たような名前の<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2269.html" target="_blank" title="薬の取り違え">薬の取り違え</a>事例は相次いでおり、その都度、注意喚起がなされてきました。

間違いそうなぐらいに名前が似ているとすれば、まず、発売よりも前に手を打つのが最善の策でしょう。

それをスルーして発売後に取り違えが起きたのであれば、必要ならその時点で薬剤名の変更を検討すべきです。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-799.html" target="_blank" title="「アマリール」と「アルマール」">「アマリール」と「アルマール」</a>がそうでした。これは後者が改名することで決着しました。

では、「アスベリン」と「アスペノン」では、どちらの名前を残し、どちらを変えましょうか。

歴史の長い「アスベリン」は残して、比較的新参者の「アスペノン」を改名すべきでしょうか。

あるいは、薬剤名の命名の由来も考慮して、より意義深い名称の方を残す、という考え方もありでしょう。

「アスベリン」という名称の由来は、メーカーのインタビューフォームによると「特になし」だと。ありゃま。

「アスペノン」の名前の由来もまた不可思議。メーカーによる説明はこうです(以下原文のまま引用)。

 aspen(英語)は,ポプラの葉のような,よく震える.

 ポプラの葉のようにぶるぶる震える.

 従って,アスペノン(Aspenon)は,“「ざわざわ」,「ぶるぶる」と震える心臓を抑える”という意味になる.

なにコレ。もうちょっとまともな日本語を書きましょうよ。これじゃまるで、ポエムじゃないですか。

つまり、ポプラの葉のように震える(aspen)ことがない(non)ってことですよね。まあ悪くない。

てことで、よく注意して両方とも使いましょうかね。

ポイントでマネロン

JR東日本が、ICカード「Suica」の利用でポイントがたまる制度を10月から始めるとのこと。

Suicaカードなら0.5%のところ、モバイルSuicaなら2%還元。もうカードで使うヤツはおらんでしょ。

地下鉄や私鉄では当たり前のサービスですが、新幹線運賃も2%還元になれば出張族への影響は大きいですね。

ただ、会社の経費で乗った新幹線代の2%を、はたして自分のフトコロに入れて良いものかどうか。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2430.html" target="_blank" title="同様の議論">同様の議論</a>として、飛行機を利用した出張でたまったマイルの私的利用が、だいぶ前から問題視されています。

いまのところ、マイルは搭乗者個人に付与されるという理屈で、私的利用しても横領にはならないようです。

さらに、マイルは運賃とは比例せず、飛行距離から算出された数値が付与されます。

すなわち、マイルは運賃の値引きではなく、お得意様への特典、あるいは「ご褒美」という位置づけなのです。

私の自己弁護の意味も含めて書いてますけど、多くの企業が、役員・社員のマイル利用を黙認しています。

ところで、来たるべき消費税増税に際して別の問題があります。キャッシュレス決済の5%ポイント還元です。

大手カード会社の多くは、還元分を1カ月ごとにまとめて、口座引落時に現金で還元しようとしています。

従来のカードのポイント程度は黙認してきた国税当局も、5%現金還元となると無視できないかもしれません。

おまけにその原資は国のお金。会社経費の5%が個人のフトコロへ還流する場合には見逃せないでしょう。

ただ、ポイント還元の趣旨は、増税後の消費の落ち込みを防ぎ、キャッシュレス決済を普及させることです。

であるならば、ポイント還元による国民の「小さな幸せ」を潰さないことこそが、国の正しい態度のはず。

増税後の9カ月間、国民の消費活動のひと工夫に、国はいちいち目くじらを立てないでくださいね。

こっそり推敲を遂行

当ブログは、たいてい夜執筆し、しばしば深夜に投稿しています。さいわい夜は筆が進みます。

ただ、十分に推敲できてないまま0時の締切前に滑り込むことがあり、翌朝改めて推敲し直す場合があります。

昨日のブログの場合、今朝になって最終行の「不払い」を「未払い」に変えました。

二つの言葉の使い分けを、今朝の頭で考え直したものです。すなわち、

【不払い】違法またはモラル違反であることを知りつつ、しばしば悪意を持って、意図的に支払いをしない行為

【未払い】経緯はどうあれ支払いを怠っている状態であり、たいていは悪意はなく、今後支払う可能性がある

ところで、「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1751.html" target="_blank" title="恋文は夜書くな">恋文は夜書くな</a>」というタイトルで前にも書いたことがあるように、夜の文章は尖りがちです。

なので翌朝読み返して、「書きすぎたな」と思ったら、こっそりと書き換える場合もあります。

これは狭義の推敲とは異なり、過激な表現を多少穏健な言葉に置き換えて体裁を整える、いわば化粧です。

いつも夜中に最新稿を読まれる方におかれては、私の過激な一面を常に感じ取っていただけるかもしれません。

さらに翌日にも2度読みするような酔狂な方なら、もしかするとその化粧具合を察知できるかもしれません。

しかしできることなら、そのようなビフォーアフターの読み比べはご遠慮願います。なんか、恥ずかしいので。

医療費不払いと診療

「正当な事由がない限り、医師は患者の診療の求めを拒否できない」という、医師の「応召義務」。

ややもすると理不尽な規定なのですが、昨今の働き方改革の影響を受け、少々風向きが変わりつつあります。

すなわち、医師という労働者としての「人権」も考慮すべきではないか、という至極まっとうな論調です。

このような、医師に対する優しい配慮について、メディアはなかなか好意的には取り上げてきませんでした。

過去の「優遇税制」とか「薬漬け医療」等による医師への偏見が尾を引いているのかもしれません。

ところで、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1556.html" target="_blank" title="医療費不払い患者">医療費不払い患者</a>に対してどこまで「応召義務」を果たすべきか、という記事を最近目にしました。

当院にも、所持金が無いから後日支払うと言いながら、未払いのままになっている患者さんが何人かいます。

そのようなことを繰り返し、その都度、所持金が無いが後日必ず払いに来ると言って久しい方が1人います。

いつも症状が重いので診察と処方を行ってきたのですが、医療費請求の電話をかけてもつながりません。

このようなケースに対して、ある弁護士の回答はこうです。

(1)特段の理由なく保険診療の未払いが重なっている場合には、診療しないことが正当化される

(2)その場合であっても、病状が重篤で緊急対応が必要な場合には、診療をする必要がある

これを、たとえば飲食店に当てはめて考えてみると、こうなります。

(1)特段の理由無く無銭飲食を繰り返す客には、食事の提供を拒否することが正当化される

(2)しかし、腹が減って死にそうだという客には、所持金が無くても食事を提供する必要がある

重い症状で来院された場合には、たとえ不払いの常習者に対しても、診療を行う義務が医師にはあります。

そういった場合には、公的な資金で未払い医療費を補填するような制度ができないものですかね。

こじれる米中問題

トランプ米政権が本日、強化した対中制裁関税を発動しました。

Apple製品も、その多くが15%の追加関税の対象になるようです。iPhoneは対象外にしても、厳しい話です。

さらに12月には、iPhoneを含むほぼ全ての中国製品が対象となるので、Appleには大打撃になるでしょう。

Appleは増税分を小売価格に転嫁しない方針なので、その分が減益となり、経営悪化が懸念されています。

日本で買えるApple製品は、たいてい中国からの直輸入なので、現時点では米国の事情とは無関係です。

ですが、中国経済やAppleの経営が悪化すれば、巡り巡って日本経済に影響することは必定です。

それはともかくAppleです。来週(日本時間で9月11日午前2時)、新製品発表イベントが開催されます。

新型iPhoneとAppleWatchの発表はほぼ、確実視されています。たぶん9月下旬には発売されるでしょう。

私にしては珍しく2年近く同じiPhoneを使っているので、そろそろ買い替え時。なので来週は要注目です。

AppleWatchも、初代をずっと使い続けており、さすがに買い替えたいタイミング。これも期待しています。

MacとかiPadの新製品については今回はパスかもしれませんが、まずは発表内容を吟味してから。

飛ぶ鳥を落とす勢いだったAppleにも、陰りがささやかれて久しく、トランプ時代になってさらに苦境です。

私のお布施が足りないことも否定はしません。

来週は何か、世界をあっと言わせる新製品(新機軸・新発明)を発表して欲しいものです。