最高デザイン責任者 (CDO) のJonathan Ive(ジョナサン・アイブ)が、Appleを退社することになりました。
Apple製品が、とくにそのデザインで評価されているのだとしたら、それはほぼ完全に、アイブ氏の功績です。
ジョブズの次のCEOにはアイブがいいと、かつて期待していたApple信者も多かったと思います。私もです。
もちろん彼は、ただ好きなモノを作りたいだけであって、巨大企業を経営していく人間じゃなかったのです。
そこはジョブズも見抜いていて、経営はクックに、デザインはアイブに、それぞれ任せたわけですよね。
最近はあまり彼の活躍を目にしなかったので、病気かと思ってましたが、そうじゃない。独立ですね。
今後Appleが世に出そうとしている新製品の方向性とアイブの志向が、合わなかったのでしょうか。
アイブ退職の一報によって、Appleの株価は1%ほど急落、株価総額にして約1兆円ほど下がったとのこと。
まあ、象徴的に言うなら、アイブの価値は1兆円ということでしょう。実際にはもっと高いと思いますが。
iPhoneなどのデバイスが飽和状態になり、Appleは軸足をサービスに移しつつあります。
なので、プロダクトデザインの天才の出番もなくなってきたのかもしれません。
次にアイブはApple Carでもデザインするのかと思っていましたが、望み薄となりました。
そもそもAppleは自動運転車そのものを作る気があるのか、ソフトウェアだけ作るのか。それも不明だし。
かつて、Appleの新製品が発売されるたびに、その詳細を語るアイブの動画がネットで公開されていました。
しかも、その動画は誰かが作った大阪弁の吹替版でいつも見ていたので、アイブが関西人に思えてなりません。
人なつっこい顔の、丸っこい体型のアイブはん。Appleから独立後の活躍が、楽しみです。