人口減少と失言

厚労省が発表した人口動態統計によれば、昨年の出生数は過去最低、死亡数は戦後最多を更新したようですね。

出生数と死亡数の二つは切り離して考える必要はありますが、いずれにしても、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2747.html" target="_blank" title="人口減少">人口減少</a>まっしぐらです。

死亡数が増えるのはまあ、しかたない。これは高齢化の「結果」ですから。

やはり問題は出生数。ひと頃よりも少し増えていた合計特殊出生率が、この3年は連続で低下しています。

これだけ少子化が問題になっているというのに、どうしてまた出生数が減り続けてしまうのでしょう。

おりしも、桜田義孝・前五輪相の「子どもを最低3人産むように」という発言がまた、問題となっています。

出生数を増やすためとはいえ、あまりに直接的で気配りのない「解決策」を提示すれば、叩かれるのです。

たしかに、子どもを産むことは強制されるものではないし、それに、出産・育児や職場復帰はたいへんです。

さらに個人的理由や多様な価値観を尊重する意味では、出産するかどうか自体が個人の自由です。

しかし、人口減少を食い止めるためには、合計特殊出生率を2.07以上に上げなければなりません。

産まない事情のある方には強制できないので、産むつもりの人にたくさん産んでもらうしかありません。

それによって目標の出生率に達するためには、1人の女性が1人か2人産んだのではまったく足りません。

桜田氏の舌足らずな発言は、「産むからには3人お願いしますよ」という意味だったと私は解釈します。

一番大事なのは、3人以上でも産み育てやすい社会を作ることです。

その上で、どんな言葉で「3人以上産みましょう」と国民に訴えるか。そこが政治家の腕の見せ所でしょう。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2682.html" target="_blank" title="政治家らの失言">政治家らの失言</a>をメディアが鬼の首を取ったように叩くという悪循環からは、そろそろ抜け出すときです。