『Dr.夏秋の臨床図鑑 虫と皮膚炎』(夏秋優 著)という医学書を、何年か前に買いました。
そしたら、昨日のNHKの「ガッテン!」が、この本と夏秋先生を取り上げていたと聞きました。
さっそく録画を見てみましたが、夏秋先生って、自分でいろんな虫に刺されてその経過を撮影してたんですか。
どうりで、生々しい写真がたくさんあると思いました。まったく驚異的です。
そんな風に、自分が実験台になって病気になり、原因や病態や治療法を研究する人が、今でもいるんですね。
先日「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2781.html" target="_blank" title="日本住血吸虫症">日本住血吸虫症</a>」に触れましたが、この病気の感染経路は、一人の医師が人体実験で証明しました。
ただし、皮膚感染を否定するために自己の体で実験したら、見事に感染してしまったという逆転劇でした。
動物実験も行われたのですが、それよりも自分で人体実験するところに、昔の医者の研究者魂を感じます。
野口英世が、研究していた「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1594.html" target="_blank" title="黄熱病">黄熱病</a>」に罹って死亡したのは、91年前(1928年)の5月21日でした。
黄熱病の病原体をしばらくは誤認していた野口ですが、死亡する少し前に、その誤りに気づいたようです。
決して意図した感染ではないものの、感染を覚悟した研究であったことは間違いないでしょう。
野口英世の肖像を見ない日はありませんが、その<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2584.html" target="_blank" title="千円札">千円札</a>の肖像は<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1263.html" target="_blank" title="北里柴三郎">北里柴三郎</a>に変わることが決まっています。
北里柴三郎もかなりの偉人です。細菌学のみならず教育や実業にも携わり、医学界への貢献度は絶大です。
でも、子どもの頃に伝記で読んだ思い出が強く残っているのは、苦学して最後に殉死した野口英世の方ですね。