現実的な順番予約制

「そちらは完全予約制なのでしょうか」と尋ねられることが時々ありますが、「完全」ではありません。

「原則として<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1812.html" target="_blank" title="予約制">予約制</a>ですが、病状に応じて順番が前後することもあります」というのがいつものお答え。

当院の場合、「時間予約制」ではなく「順番予約制」なので、診察時間(時刻)を保証することはできません。

でも、「午後の22番と言われたが、いったい何時頃になるのか?」という患者さんの疑問はよくわかります。

本来は、予約サイトで進捗状況を見ながら、自分の3番ぐらい前までに来院していただくのがベストです。

しかしスマホをお持ちでない方などはその方法が使えず、待ち時間が読みにくくて不便ですよね。

そこで当院としては、「22番なら、だいたい16時ごろになります」とお教えしています、親切のために。

私の診察時間は通常、1人平均5〜6分、1時間に10人程度なので、待ち時間はある程度予測できるわけです。

しかし現実には、ひとり当たりの診察時間がどのくらいになるのかはケースバイケースです。

重症患者や処置の必要な方が飛び込んでくると、以降の診察時間がすべて大きくずれることになります。

救急病院へ紹介するともなると、病院への連絡や診療情報提供書の準備のために、さらに時間がかかります。

その結果、診察の時間が当初の予測よりも1時間以上遅くなることさえ、しばしばあります。

「16時ごろになる」と伝えた方の順番が17時になれば、時刻を教えた親切がアダになります。

本来、地域医療に厳格な予約制はなじみません。一応予約制としているのは、あくまで便宜上のこと。

「最大多数の最大幸福」を意図した現実的でフレキシブルな運用に、ご理解をいただければさいわいです。