海外旅行から帰国した人も多いでしょうけど、いま「伝染病」の持ち帰りによる流行が危惧されています。
麻疹(はしか)が流行している米国から日本へ持ち込まれる「輸入はしか」が、とくに問題になっています。
潜伏期を考慮すると、来週あたりから発病者が出現し始めるかもしれません。しばらくは要注意です。
日本よりもずっと「ワクチン先進国」のはずの米国で、実はワクチン接種率が低下しています。
国のワクチン行政は進んでいる一方で、ワクチンを接種しないという主義主張もまた、存在するわけです。
しかしそれが、「反ワクチン」のデマ情報に基づく誤解であれば、認識を改めてもらわなければなりません。
Facebookは最近、反ワクチンに関する投稿を、上位に表示されないようにするアルゴリズムを導入しました。
しかしそのFacebookこそが、反ワクチン情報を拡散して米国の麻疹流行を助長した張本人といわれています。
個人情報の漏洩問題で利用者が減りつつあるFacebookは、イイコトして挽回しようと躍起なのでしょうか。
医者や薬や医療全体に対する、批判的な言論は自由ですが、一般市民を誤った方向に煽動するのは問題です。
かつては、書籍や週刊誌がその「情報源」でしたが、いまはネットの時代。その情報拡散力は絶大です。
ワクチンの効果や安全性を科学的根拠なく否定し、恐怖まで煽るよう反ワクチンサイトも目立ちます。
Twitterはこのたび、「ワクチン」を含む検索を行うと、厚労省のページを案内する対策を始めたそうです。
簡単に、インチキサイトやデマ情報にアクセスすることができないような、「反ワクチン対策」の一環です。
でもね、科学的根拠のないデマ情報を流して最強の「反ワクチン」運動をしている張本人って、厚労省でしょ。
だって、HPVワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)の積極的勧奨接種を、ずっと止めてますからね。
「接種はオススメしません」と言うこと自体、HPVワクチンの危険性を煽ってることと同じじゃないですか。
麻疹の対策も大事だけど、それよりもずっと感染者と死亡者の多い感染症をまず予防しなきゃダメでしょう。