高齢者事故とEDR

後方確認不十分のまま車をバックしていたら、衝突しそうになって急ブレーキを踏んだのに車が止まらない。

そんな夢を私は時々見ます。もう何度も見ました。

満身の力を込めてブレーキペダルを踏み込むのですが、グニュっとした感触がするばかりで力が伝わりません。

そこで目覚めます。体には力が入ったままです。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2661.html" target="_blank" title="高齢者が運転">高齢者が運転</a>していた車(プリウス)がまた、悲惨な事故を起こしました。運転ミスの可能性があります。

こういう場合に役立つのが「イベント・データ・レコーダー(EDR)」のようです。

EDRとは、エアバッグが作動するような事故の場合に、車両データが自動的に記録・保存される装置です。

車の速度・アクセルの位置・ブレーキペダル踏み込みの有無等は、エアバッグ作動の数秒前から記録されます。

この装置が信頼できるとすれば、運転手のミスの有無は確実にわかります。

そして、過去の多くの高齢者による事故はほぼ、運転手の操作ミスによって起きたことが立証されています。

今回の運転者が「アクセルが戻らなくなった」と言ってることの真偽は、やがてわかるでしょう。

ただ、もしも車の誤作動でアクセルが戻らなくなった場合に、EDRはそれをどう認識するのでしょうか。

アクセルペダルの位置記録だけで、車の不具合なのか運転者が踏んでいたのかを区別できるのでしょうか。

そのような一抹の不安(疑問)はありますが、まあ今回は、総合的に見て運転者のミスっぽいですね。

「ワシゃまだ運転できる!」的な高齢者が、自分でもわかっていながら運転を続けるケースはよくあります。

人に意見されればされるほど、意固地になって運転してしまうのです。

ならば法的に諦めてもらうためにも、毎年実技試験を課すなどの免許制度面の抜本的対策が必要でしょう。

今回のプリウスにはEDRなんていう装置はあったかもしれませんが、自動ブレーキはなかったのでしょうか。

アクセル踏みっぱなしで一般道を爆走するような異常運転を、そのEDRは黙って記録していたのでしょうか。

最新鋭のハイテク自動車なのに、安全設計がチグハグな気がします。

クアルコムと和解

Appleと、米半導体大手クアルコムとの知的財産紛争は、結局、全面和解という形で決着しました。

次世代規格「5G」に対応する半導体を他社からどうしても調達出来なかったAppleが、譲歩したわけです。

Appleの頼みの綱のインテルは、開発が難航して「インテル遅れてる」状態でしたが、ついに撤退しました。

あのインテルですら、5G向け半導体の開発はできなかったということです。

そう考えると、すでに製造しているファーウェイの技術力はたいしたものです。

ただ、米政府がファーウェイを排斥しようとしているとき、同社製品をiPhoneに組み込むのは無理でしょう。

Appleはついに、通信半導体最大手のクアルコムに頭を下げるしかありませんでした。

それほどまでに、5G規格での出遅れを避けたかったということでしょう。すでに出遅れてはいますが。

このような基幹部品を、米国と中国が競って開発してるわけですが、日本はどうしちゃったんでしょうね。

かつては絶対的に強かった日本の電気・電子製品が、現代の最新IT機器の重要開発局面では蚊帳の外です。

たとえばスマホでは、日本は部品メーカーに成り下がっており、最終製品の世界シェアはごくわずかです。

でも考えてみれば、スマホなんて世界中に普及し始めてまだ、たったの十年ちょっと。

先行したiPhoneすら、シェアではとっくにサムスンに抜かれ、いまファーウェイにも抜かれつつあります。

とすれば逆に、いまから日本メーカーが新機軸を打ち出して世界シェアを奪取する余地はいくらでもあります。

日本メーカーには、5Gの次の「6G」で世界を制するぐらいの気持ちで、底力を出してもらいたい。

もちろんAppleも、です。

吹き替え版でボヘミアン

昨日の「クイーンの日」に発売された映画『ボヘミアン・ラプソディ』のBlu-rayが、今日届きました。

劇場では字幕版でしたが、Blu-rayでは吹き替え版も選べたので、今夜はあえて吹き替え版で視聴しました。

何度観ても、良いですね。感動的でした。

吹き替えの声(日本人)と、オリジナル音源の歌声との相違・違和感が心配でしたが、杞憂でした。

そのオリジナル音源の歌声にも、実は3人の声が使われていることは、わりと最近知りました。

ひとつは、クイーンのマスターテープから取った、フレディ・マーキュリー本人の歌声。

これは本当の意味でのオリジナルです。役者の方が音源に合わせて口パクすることになります。

フレディ役のラミ・マレック本人も、喋りからの流れを自然に見せるときに限定的に歌っています。

それ以外に、明らかにフレディの声なんだけど、そんな音源って保存してあったの?、的な歌声がありますね。

これらは、某ロックバンドのボーカリストの、マーク・マーテルという人の歌声だそうですね。

ネットでその人の声を聞いてみたら、これがフレディそっくり。ていうか、フレディより少し上品な感じ。

重要な歌声はすべて、フレディ本人かマークの声であって、ラミや日本人声優の声ではありません。

その意味では、この映画は字幕版で観ても吹き替え版で観ても、音楽的にはまったく差がないのです。

ですからこれからBlu-rayを観ようかという皆さん、安心して吹き替えをお選びください。

「クイーンの日」

4月17日は「クイーンの日」。1975年のこの日、クイーンが初来日したのを記念したものだそうですね。

すみません、知りませんでした。クイーン・ファンだと言っておきながら。

当時私は中学3年生でした。まだクイーンに興味がなかったのでしょう、来日のニュースは覚えていません。

そのころ洋楽でよく聴いていたのは、ビートルズかカーペンターズでした。

しかしその年の12月に、クイーンのアルバム『オペラ座の夜』が発売されてから、私はファンになりました。

このアルバムに、名曲『<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2597.html" target="_blank" title="ボヘミアン・ラプソディ">ボヘミアン・ラプソディ</a>』が収録されているのですが、私は別の曲も好きでした。

それが『預言者の唄』です。クイーン最長の8分半近いこの曲は、6分弱のボヘミアンを大きく凌ぎます。

途中のコーラス部分は、ボヘミアンが「ガリレオ」なら、預言者は「ナウマンゾウ」でしょう。ちょと違うか。

あと、『Death On Two Legs』のエンディングとか、『’39』のコーラスもクールで好きですね。

来年1月には、「クイーン+アダム・ランバート」の日本公演が決まりました。

残念ながら九州には来ません。さいたまと大阪と名古屋のみ。1月ですか・・・ちょっと難しいなぁ。

クイーンの来日公演は過去に6回。そのうち最大のものが、1979年のツアー。私が大学1年の時でした。

福岡では、4月30日と5月1日の2回も公演が行われたのですが、あろうことか、私は行きませんでした。

当時の私はたぶん、YMOにはまっていたのです。すみません。

阿蘇の噴煙の観察

熊本地震の本震からちょうど3年後の今日、阿蘇山が噴火しました。もちろん地震と噴火は無関係。たぶん。

実は今日、その阿蘇山が噴火する2時間ほど前に、私の乗った飛行機が阿蘇近傍を通過しました。

その時に眺めた阿蘇山は、すでにいつもより噴煙が多いような気がしたのですが、気のせいかもしれません。

あるいは、日頃は地上から見ている阿蘇の噴煙を、上空から見れば広がって見えるのかもしれません。

今日は着陸前に、飛行機が阿蘇外輪山手前で旋回したので、阿蘇山を上空から間近に見ることができました。

西側(金峰山上空)から飛んできた飛行機が、空港に西向きに着陸するために、大きくUターンしたのです。

風向きの関係で、このようなアプローチをとります。これを「RWY25」に降りたと言うとマニアックですね。

RWY(ランウェイ)25とは、北を起点にして時計回りに250度の方向に向かう滑走路、という意味です。

同じ滑走路(ていうか熊本空港には滑走路は1本しかない)に東向きに降りるときは「RWY07」となります。

私が熊本空港に降りたのは今年8回目ですが、改めて調べ直したところ、過去7回はすべてRWY07でした。

今日のRWY25が珍しいというわけではありません。あくまで風向きの問題です。

1日のうちでも、風向きが変わればRWYも変わります。短時間でたびたび「ランチェン」したりもします。

熊本空港の「RWY25エンド」(=滑走路東端 ) は、夕日をバックにした絶好の撮影スポットとして有名です。

全国から撮影に来るそうです。鉄道で言う「撮り鉄」なんですけど、飛行機だと何と表現するのでしょうね。

もちろん、日没前にちょうどRWY25エンド上空を離着陸機が通過しなければ、目的の写真は撮れません。

その限られた時間に、急に風向きが変わってRWY07にランチェンしたりすると、皆ガッカリするそうです。

でもなんか、楽しそうですね。

ブログ更新連続7年

毎日ムキになって書き続けている当ブログは、今日で連続更新(投稿)が7年に達しました。

「2013年以降では、当ブログの連続更新記録は、世界最長タイ記録です」

当たり前のことをエラそうに書くと、そうなります。この手の表現は、ときどき色んな人が使いますね。

「私は最年少の大統領候補ではないかもしれないが、最も若い女性大統領になるだろう」

ヒラリー・クリントン氏が大統領選に際して、年齢で不利だと言われる悪評を、このように喝破していました。

「上南部2丁目で小児科といえば、当院がいちばん評判が良いです」

当院しかないですからね、上南部2丁目で小児科やってるのは。なお「評判が悪い」にも置き換え可能。

さてさて、いったいあと何年書き続けられるでしょうね。

「毎日書く」のが苦しくなったら、「7日分の密度のブログを毎週1回書く」という手法で切り抜けようかな。

これはインチキじゃありませんよ。1回内服したら効果が1週間続く、骨粗鬆症の薬と同じ理屈ですから。

となると、「30日分の密度のブログを毎月1回書く」という戦術だってアリでしょう。

でもやっぱり、作文の宿題や日記のように、毎晩苦しみながら書くからこそ、逆に楽しいのです。

夜23時を過ぎてもブログネタが決まらないとき、たぶん私は半泣き状態になっています。

だから、23時59分台に無事投稿を終えたときの、その達成感がたまりません。

熊本地震から3年

3年前の今日、4月14日、熊本地震が起きました。がしかし、これは前代未聞の強烈な前座(前震)でした。

翌日の4月15日(金)は休診日だったので、自宅の散乱した家具調度などをゆっくり片付けることができました。

何度も起きる震度3〜4クラスの余震に揺られつつ、クリニックも完全に復旧させ、翌日の診療に備えました。

しかし、余震の恐怖よりも片付けの疲労が勝って爆睡していたその晩、悲しいかな、本震が起きたのでした。

日を追うごとに余震も沈静化していくのだろうと期待していただけに、本震は強い恐怖をもたらしました。

こうなると、次にもっと大きな揺れが来ないという保証もなく、余震の恐怖から逃れられなくなりました。

そんな本震の当日、敢えてクリニックを休まずに<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1656.html" target="_blank" title="短時間だけ診療">短時間だけ診療</a>してみたところ、19人ほど来院されました。

高熱のお子さんや、薬が切れると困る糖尿病の方などがほとんどでした。

その翌日4月17日(日)も、それ以降もずっと、臨時休診はせずに診療を続けました。

私以外の当院スタッフは全員、車中泊をして生活していましたが、皆で分担して出勤してくれました。

思えばよく診療したものだと思います。でも当時は熊本中の医療機関が、火事場の馬鹿力を出していたのです。

たぶん、次にまた大地震が起きても、なんとかやりくりできるだろうとは思います。

ただ、心のどこかに「熊本ではしばらく大地震は起きないだろう」とタカをくくっている部分があります。

地震の記憶はまだ風化してはいませんが、防災意識が少々薄れつつあることは、いま反省すべき点ですね。

ビール大量発注

ふるさと納税では、破格の返礼品で総務省とケンカしている泉佐野市。まったく悪びれる様子がありませんね。

3月31日に停止した寄附の受付を、暫定措置だとは言ってますが、4月2日には再開してしまいました。

まあ一市民としては、両者がケンカしてるうちに、漁夫の利を得るばっかりです。

たとえばビールの定期便。10ケース(240本)で15万円のお値打ち価格。もちろん全額返金保証。実質0円!

ちょっと待ってください。オマケでもう1ケースお付けしましょう。的なノリで、あと1ケース付いてきます。

もちろん今だけ、Amazonギフト券20%(=3万円分)もお付けします!、というのが泉佐野市オリジナル。

計算してみると全部で9万円ぐらいの返礼になるので、返礼率は60%という異次元のレベルに達しています。

総務省をあざ笑うかのような態度ですね、泉佐野市。後先考えてないのでしょうか。

ならばと私も実は、「プレモル」と「よなよなエール ビール」の定期便を、それぞれ発注したところです。

6月以降、毎月2ケースずつ、合計22ケース(528本)のビールが送られて来る予定です。

しかも、これが実質0円で手に入り、おまけにAmazonギフト券6万円分まで付いてくるというあり得なさ。

ここまでいくと、いくら合法的とはいえ、倫理的な後ろめたさを感じてしまいますね(うそ)。

この泉佐野市のような返礼品は、どこの市町村でも導入することができたはずです。

しかし実際には、アイデアと強引さで勝負に出た一部の自治体だけが、勝ち組となって人気を誇っています。

総務省ににらまれてもくじけない、面の皮の厚い泉佐野市長には、次の逆転戦略を期待しています。

人口減少加速中

日本の人口は、8年連続で減っているそうですね。たぶん来年には、9年連続だということになるでしょう。

総務省が昨日発表した人口推計によると、統計を取り始めた1950年以来、最大の人口減少率だといいます。

単に人口が減っているだけでなく、どんどん加速度的に減っているというのが、じつにショッキングです。

生産年齢人口は総人口の59.7%、15歳未満の子どもの人口は12.2%と、いずれも過去最低でした。

つまり、今後しばらくは出生数が減って人口が増えないことが、統計学的に予測されるということです。

一度人口減少が始まった国が再び人口を回復させるためには、100年かかると聞いたことがあります。

政府は、その無策を隠そうとして統計をよく捏造・改変しますが、人口についてはごまかしようがありません。

しかしもう、過去のあやまちは責めません(責めるかも)、一刻も早く、有効な<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2405.html" target="_blank" title="少子化">少子化</a>対策を打ちましょう。

私の持論はもちろん、出生率の改善あるのみ。出生数をV字回復させなければ、日本の未来はありません。

また別の観点から、今日のニュースでは「関係人口」を増やそう、という話が出ていました。

これは、人口減少地域にとっては重要かもしれませんが、日本全体の人口を増やす効果はありません。

ただ、東京一極集中を減らすことは、住みやすさや子育てのしやすさにつながるかもしれません。

首都機能移転は、ずいぶん前から話には出ているのに、具体化の動きが見えません。

最近私が訪れたマレーシアでは、今世紀に入ってから、首相府や連邦政府機関のほとんどを移転させました。

日本の場合、首相官邸と中央省庁が別の場所に移転するなんてことは、首相と官僚自身が猛反対するでしょう。

重要機関は集中させた方が効率が良いと考えている限り、日本では首都機能の移転などあり得ない話です。

出産や育児のために労働力を一時奪われることを非効率だと思うような社会では、子どもは産みにくいのです。

数十年先を見越して今なにを優先すべきか判断するバランス能力が、日本人には欠けているのかもしれません。

旅の不摂生と疲れ

蒸し暑いクアラルンプールから帰国してみると、日本は今日とくに寒かったようで、厳しい寒暖差でした。

時差は1時間なので、いわゆる「時差ぼけ(jet lag)」は起きにくいはずですが、そうでもありません。

なぜなら、出発時刻や到着時刻の関係で、必ずひどい寝不足と生活時間の乱れが起きてしまうからです。

今回の往路は、夕方出発の深夜到着。就寝時間は午前2時(日本時間で午前3時)になってしまいました。

一方で復路は、早朝出発便だったので、午前2時半には起床して準備しなければなりませんでした。

そんなわけで、これを書いている今の私は疲れて眠くてボロボロな状態です。

さらに、狭い機内での極端な運動不足に加えて、やたらに高カロリーな飲食を繰り返してしまうのも問題。

おまけに飛行機の旅というのは空港内での待ち時間が長く、どうしても食べ過ぎ・飲み過ぎにつながります。

でも旅行中ぐらい、不摂生だとは思いつつも、自由で開放的に過ごしたいですよね。

というわけで、いまの私の太って疲れ切った状態を「fat rag」と表現したい。

そういえば羽田から熊本に帰る便の搭乗口って、いつも思いますけど、ひどくヘンピなところにありますね。

ANAの場合、たいてい第2ターミナル南東端の67番あたりですが、これは足が棒になる「最果ての地」です。

ところが以前、何かの理由で熊本行きが北西端の54番搭乗口のことがあって、これはまた北の最果てです。

67番と54番の距離は約1kmあるので、間違えたら大変なことになります。

今日の搭乗口は、私には初めての46番。最近できた「サテライト」です。これはまさしく「陸の孤島」。

保安検査場前の案内板には、1180m先だと表示されていて、全部歩けと言われたら泣きそうになる距離です。

実際には、サテライトまではバスで移動するのですが、それにしてもかなり歩かされました。

でも旅行中の運動不足が解消されたとは思えません。旅の疲れにとどめを刺されたと言うべきでしょう。