フライングホヌ

「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2614.html" target="_blank" title="FLYING HONU(フライングホヌ)">FLYING HONU(フライングホヌ)</a>」という愛称の、ANAの新しい旅客機の就航が、近づいてきました。

頭だけ2階建ての「ジャンボ(B747)」よりも大きな、総2階建ての「エアバスA380」という超大型機です。

ANAはA380を日本で初めて3機導入しますが、まず1機、5月24日に成田–ホノルル線に就航します。

前にも書いたように、「ホヌ」というのはハワイでは神聖な生き物とされている「ウミガメ」のハワイ語です。

「亀は万年生きる」と愛称の選定理由を語るANA社長には、「鶴」マークの某社へのライバル心が見えます。

そのウミガメの親子が描かれたフライングホヌの塗装がとても可愛いので、とりあえず私は模型を買いました。

200分の1スケールの、ハワイの空をイメージした「ANAブルー」の初号機です。目と口が可愛いですね。

ただ、昨日からクリニックの受付カウンターに乗せていますが、いまのところ患者さんの反応はいまいちです。

ちなみに2号機は7月1日就航予定で「エメラルドグリーン」、3号機は「サンセットオレンジ」になるとか。

ANAはたったの3機ですが、断トツの最大顧客エミレーツ航空には、すでに100機以上引き渡されています。

例の「ナッツリターン」の大韓航空機も、10機導入されているA380のうちの1機だったようですね。

ところで、A380は大きすぎるので採算面では厳しいらしく、各航空会社は次々に発注を取りやめました。

エミレーツ航空までが発注を大幅に減らしたため、ついにエアバスは先々週、A380の生産終了を決めました。

初号機の就航を目前にしたANAにとっては、青天の霹靂というほかありませんね、航空会社だけに。

そうなる可能性を予測していたのにA380を発注してしまったとすれば、まさに「フライング」ホヌです。

とは言え、さいわい東京–ホノルルはドル箱路線でしょうから、既定路線通り3機とも就航させるのでしょう。

でも、今から華々しくデビューしようという時に生産中止が決まるとは、ANAも出鼻をくじかれたものです。

整備とか修理の面では、将来的にどうしても不利になるでしょう。新品のうちに乗っておきたいですね。

理性は感情に勝てるか

米朝首脳会談がベトナムのハノイで始まり、トランプ大統領と金正恩委員長が握手をする姿が報じられました。

その米朝両国と密接な関係のある我が国と韓国はしかし、握手もできないぐらいに関係が悪化しています。

日本人はできるだけ冷静に対応しようとするのですが、反日感情をあらわにする韓国人を抑えられません。

いくら歴史的経緯を理屈で説明しても、「被害者」を登場させて感情に訴える手法にには太刀打ちできません。

そんな日韓関係とよく似た「敵対関係」が、日本の国内にも存在します。HPVワクチンを巡る対立です。

「賛成派は『理性』に訴え、反対派は『感情』に訴える」と最近ある人が書いていましたが、まさにそれです。

いくら科学的事実を列挙しても、「被害者」を登場させて感情に訴える手法には太刀打ちできません。

さらに、メディアが被害者側に肩入れして「被害者感情」を煽り、お役所がそれを消極的に支持しています。

その結果、医学的説明や諸外国からの批判が、日本国内では世間に認められにくい雰囲気になっています。

対策を強化しなければ、世界では今後50年間で4400万人以上が子宮頸がんになるとの推計結果が出ました。

ワクチンの接種と検診の実施率を上げれば、今世紀中にほとんどの国で、この病気は絶滅できるといいます。

しかし、先進諸国が「子宮頸がん絶滅作戦」を遂行する中で、日本は独自の理由で作戦を中断したままです。

このままでは何年後か何十年後かに、ワクチン接種を中断したことを日本人は大いに悔いることになります。

一刻も早く、積極的勧奨接種を再開してもらいたい。そろそろお役所も、真面目に仕事してほしいものです。

辺野古視察ならず

米軍普天間飛行場の辺野古への移設計画は、沖縄県民投票で反対が7割を超えました。

今日はたまたま用事で沖縄に来たので、その辺野古周辺を上空から眺めてみることにしました。

南西諸島の海域は、どこを見ても美しく、沿岸はコバルトブルーです。今日は天気もすごく良かった。

沖縄本島に近づくと、米軍との関係で旅客機は比較的低空を飛ぶので、海岸線がとてもよく見えます。

問題は、辺野古を見るためには、左右どちらの窓側の席に座ればいいのか、ということです。

今後沖縄を訪れる方のために、辺野古を見るための座席指定のコツ(ていうか失敗談)をお伝えします。

まず、飛行機は風上に向かって離着陸するので、その日の風向きを把握するのが第一のポイントです。

過去1週間を調べると、7日前は南風でしたがその後6日連続で北風でした。ならば今日も北風と考えましょう。

北風運用の場合、那覇空港を離陸した飛行機はそのまま東シナ海に向かうので、視察のチャンスは着陸時です。

本土方面から南下して来た旅客機は、いつもいったん沖縄本島を横切ってフィリピン海方面に抜けます。

横切るのは決まって、名護市付近です。それから海上を大きく右に旋回し、南から那覇空港に接近します。

名護市のどの辺りを横切るかによって、辺野古を見下ろすための座席位置(右か左か)が決まります。

調べてみると過去6日間では、辺野古の西側通過が5回、東通過1回。となると左の窓側席(A)をとるべき。

しまった、今日の往路は右の窓側席(K)をとってました。う〜ん、考えが浅かったか。

残念ながら、今日も飛行機は辺野古の西側上空を通過したようで、私は視察のチャンスを逃しました。

まあそれにしても、辺野古付近に限らず沖縄の海は本当に美しいですね。埋め立てるのは実にもったいない。

自動削除の油断

飲食店やコンビニの従業員が投稿した、不適切で破廉恥な動画が、大問題になっています。

仲間内ではバカ受けして「ヒーロー」だったかもしれませんが、表沙汰になった途端に奈落の底です。

こうなることがわかってりゃやらなかったのでしょうけど、後の祭りです。社会的に裁かれるしかありません。

自動的に消えるInstagramの「ストーリーズ」が、不本意な動画拡散の原因だったとも言われています。

油断してましたね。消えるよりも前に誰かが保存してネットに拡散させたら、もう2度と消せないのです。

悪質で反社会性の高い動画であればあるほど余計に複製されて、加速度的に拡散してしまいます。

もはやどのような力を持ってしても削除できず、ネットの海原で永遠に漂い続けることでしょう。

このような悲劇を防ぐためには、最初からそんな動画を作らないことです。

そしてこれは動画に限らず、写真でも文章でも同じこと。何らかの「表現」は必ず、責任を伴うわけです。

かくいう私は、InstagramもTwitterもやってません。やってるのはFacebookだけです。

しかしFacebookでは、当ブログへのリンクを張るか、限られたグループ内で投稿をするぐらいのものです。

もちろんそのグループ内投稿だって、公序良俗に反したり、誰かを攻撃したりするものでもありません。

Facebookは完全に実名投稿ですから、そもそもあまり恥ずかしい記事は書けないのです。

もともと私は、匿名での言論活動が嫌いです。あとで正体がバレて恥ずかしい思いをするのがイヤだからです。

最初から実名で、ネットで世界中に拡散しても構わないぐらいの気持ちで書いています。

ただ、その気持ちとは裏腹に、読者はあまり多くないようです。誰かが拡散してくれてもいいんですけど。

『妻のトリセツ』

話題の本『妻のトリセツ』(黒川伊保子著)を、焼肉店で順番を待つ間に読破しました。

グイグイ引き込まれるように読めた、と言うよりも、内容が少々薄っぺらなので、すぐに読めるのです。

「夫婦あるある」的な部分も多いのですが、その「ステレオタイプ」な記述がだんだんイヤになる本です。

そう思っていたら、黒川氏が監修したグリコの子育てアプリの宣伝サイトが、炎上しているそうですね。

利用者から「女性を馬鹿にしている」との批判が相次いだため、グリコはサイトを取り下げたとのこと。

報じられたそのサイトを見てみたら、「トリセツ」と同じ内容が書かれてるじゃないですか。

この本は女性からの批判が多いそうです。著者が男性だったら大ブーイングだったことでしょう。

男からすれば参考になる部分もわずかばかりありますが、女性がこれ読んだらイヤだろうなと思いますね。

ちなみにわが家では、家人はこの本を読もうとしません。「タイトルがすでに気に入らん」そうです。

性別でも血液型でも県民性や国民性も、ステレオタイプな見方は面白いですが、科学的根拠には乏しいもの。

納得できるものには「あるあるっ!」と賛同し、そうでないものは左へ受け流す(古い)程度のものです。

ある脳科学者は「男女の平均に差が出ることはあるが、個人差の方が大きい」と言ってます。まさにそれです。

面白おかしく書いとけばいいものを、説教じみて断定するものだから、私は読んでてむかついてくるのです。

でもそれって、どんな著述にも言えることですかね。・・・他山の石としましょう。

ついさっきの出来事

いつも使っている電子カルテ用のパソコン7台のうち4台は、毎朝自動的に起動するように設定しています。

そのうち1台のMacでは、いつも画像診断ソフトが立ち上がっています。そのように設定しているからです。

デスクトップ上にそのソフトが常時開いていると邪魔なので、左上の「赤ボタン」をクリックして閉じます。

この操作をWindowsで行うとソフトが終了してしまいますが、Macの場合はソフトの起動状態が保たれます。

話はココから。じつは最近、不思議なことが起きるようになりました。

赤ボタンで閉じたはずの画像診断ソフトが、ときどき、ていうかほぼ毎日、また開いているのです。

「あれ?、さっき閉じたばっかりなのに・・・」と心の中でぼやきつつ、また閉じる操作をします。

私の設定ミスか、Macのトラブルか。まさかウイルス?

いや、そうではありませんでした。システムのログを見て、ついに真実がわかったのです。

「さっき閉じたばかり」と思っていた操作は、じつは前日の朝に行った操作でした。

前日のことを、ついさっきの事のように思ってしまっていたわけです。それも、毎日のように。

最近、時間の過ぎゆくスピードを、とても速く感じます。これは例の「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-538.html" target="_blank" title="ジャネーの法則">ジャネーの法則</a>」によるものです。

昨日のことをついさっきのように感じ、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2678.html" target="_blank" title="1年前のことを先月のように思う">1年前のことを先月のように思う</a>のは、みなこの法則で説明できます。

しかし、過去と現在との時間間隔が正しく把握できなければ、それは一種の失見当識と言えるかもしれません。

曜日を間違えることなど日常茶飯事です。もちろん、健忘力は着実にアップしています。

これらのことで、今後他人様にご迷惑をおかけするかもしれませんので、今のうちにお断りしておきます。

座席は2階中央やや左で

佐渡裕を見るため、ってわけじゃないけど(それもあるけど)、また「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2695.html" target="_blank" title="夢ホール">夢ホール</a>」に行って来ました。

今日は「日本センチュリー交響楽団」のコンサートでした。指揮は佐渡裕、ピアノは反田恭平。演奏曲は2つ。

(1)ラフマニノフ作曲、ピアノ協奏曲第3番

(2)ドボルザーク作曲、交響曲第9番「新世界より」

ラフマニノフのピアノ協奏曲は、辻井伸行&佐渡裕の第2番を日頃よく聴きますが、実は3番の方が好きです。

それはたぶん、デイヴィッド・ヘルフゴットの生涯を描いた映画『シャイン』の影響でしょう。

反田恭平のピアノはとても力強くて良かったのですが、私の位置からは鍵盤と手が見えないのが残念でした。

最高の演奏だったので、演奏終了直後に間髪を入れず盛大な拍手が起きましたが、それはもう構いません。

新世界は、中学時代に大好きで飽きるほど聴いた曲です。実際飽きたので、その後ずっと聴いてませんでした。

気がつくともう40年以上、聴いてなかったかもしれません。今日がその、40何年ぶりでした。

4楽章すべて好きですが、とくに第2楽章の中間部の短調部分の途中に、私の琴線に触れるポイントが来ます。

そのコントラバスのピチカートを聴くと、中学時代には泣きそうになっていました。今日は、こらえました。

今回、チケットを買うのが遅れて、2階席のやや右寄りしか取れませんでしたが、音響的には良い位置でした。

それに2階は演奏者全員の顔が見えるのがいい。各楽器のソロパートの時には、奏者に集中して聴けました。

佐渡裕のダイナミックな指揮は期待通り。ホルンの女性もフルートの女性も、良い仕事してました。

次からも2階席のチケットを購入しようかと思います。もちろん、ピアノがあるときは中央やや左寄りです。

術後せん妄による冤罪

患者にわいせつ行為をしたとして逮捕・起訴されていた外科医に、東京地裁は昨日、無罪を言い渡しました。

その理由は2つ。

(1)被害を訴えていた女性は麻酔覚醒時のせん妄の状態にあり、証言の信用性に疑問がある

(2)科捜研のDNA鑑定とアミラーゼ鑑定の信用性に疑問がある

女性が何を述べようと、科捜研の鑑定がどうであれ、真実を知っているのは男性外科医ただ1人です。

検察や弁護側や、裁判官も鑑定人もメディアも私も、実際のところ真実は知りません。

ですが、報道された情報から考察した私の個人的意見を言わせていただくなら、やはり冤罪だと思います。

少なくとも、さまざまな疑問点が出てきた状況では、「疑わしきは被告人の利益に」であるべきです。

今回の一件でタチの悪いことは、女性が幻覚を元に証言していた可能性があるということでしょう。

女性は自分の「記憶」を頼りに、迫真性のある出来事を具体的に述べるので、どうしても説得力があります。

さらに、科捜研の鑑定によって、その女性の証言が「立証」されたのでした。

ところがその科捜研の鑑定には、大事な証拠を破棄するなどの不自然な点や疑問点が見つかりました。

それに対して弁護側鑑定人らが呈した疑問に、裁判所が珍しく(?)耳を貸した形です。

幻覚を元に証言されることの恐ろしさに加えて、捜査機関が証拠をねじ曲げる怖さも感じる事件でした。

男性医師に落ち度があったとすれば、せん妄状態の患者を、1人で診察したという点につきます。

女性は判決に対して憤っているとのこと。彼女にとって男性医師のわいせつ行為は「事実」だからでしょう。

せん妄対策は医師のためだけでなく、患者にとっても重要なことです。

「キムリア」承認へ

厚労省の審議会が今夜、免疫細胞を活用して白血病を治療する新薬「キムリア」の製造販売承認を決めました。

一部の白血病に高い治療効果があることがわかっていて、日本での承認が待ち望まれている薬のひとつでした。

ただし、すでに実用化されている米国では、投与1回あたり約5,200万円の超高額薬として知られています。

早ければ来月にも正式承認される見通しのキムリアは、はたしてどのような薬価になるのでしょう。

「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1828.html" target="_blank" title="オプジーボ">オプジーボ</a>」のときにも書いたように、超高額医薬品の導入には難しい問題があります。

・保険適用とすれば、高額療養費制度によって患者負担には上限があるため、医療財政が破綻しかねない

・自由診療とすれば、大金持ちしか使えない薬になってしまう

・薬価を下げれば、製薬会社に打撃が大きく、新薬開発のモチベーションを失いかねない

一般に、この3つを同時に解決するのは難しいとメディアは解説してますが、私は策があると思います。

それは、保険診療と自由診療の選択制度です。それぞれに割り当てる薬剤数を調整すればいいのです。

・保険診療を望む方には、ある程度「順番待ち」をしていただき、また高額療養制度の上限も少し引き上げる

・自由診療を望む方には、順番待ちに優先権を与えるかわりに、本来の薬価よりも割増料金とする

・薬価の決定基準を見直し、メーカーが許容できる範囲で薬価を引き下げる

つまり、一般患者とお金持ちとメーカーとの間の「三方一両損」で解決しようという「大岡裁き」です。

医療財政も大事ですが、お金のことは官僚や政治家がなんとか策を考えてください。

それよりも、新薬開発のやる気をそいではなりません。将来を考えたら、医学の進歩を妨げるのが最悪です。

コンサートの拍手

日本フィルハーモニー交響楽団の演奏会に行ってきました。クラシックに限らず、コンサートは久しぶりです。

場所は「市民会館シアーズホーム夢ホール」。正式名称が長い。

日本フィルは今月、九州各地(10カ所)でロシア系の曲などを演奏して回っています。今日の演奏曲は3つ。

(1)ムソルグスキー作曲/リムスキー・コルサコフ編曲、前奏曲「モスクワ川の夜明け」

(2)チャイコフスキー作曲、ピアノ協奏曲第1番

(3)ムソルグスキー作曲/ラヴェル編曲、組曲「展覧会の絵」

やはりコンサートって、いいですね。今日はあらためて、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-135.html" target="_blank" title="ダイナミック・レンジの広さ">ダイナミック・レンジの広さ</a>に恐れ入りました。

ド迫力の金管楽器に圧倒され、打楽器が腹にとどろいたかと思えば、遠くからトライアングルのかすかな響き。

それらがすべて、手前で激しくうねるバイオリンの波の向こう側に、明瞭に聴き分けられます。

1曲目は私もよく知らない曲で、静かに終わったので、聴衆は拍手するタイミングを逸してしまいました。

指揮者が振り返りながら、あれっ、と苦笑いしていたのには、申し訳なく思いました。

2曲目は有名です。こんどは第1楽章が終わった時点で、拍手が巻き起こってしまいました。

指揮者はしょうがないのでいちど振り返って軽く一礼。これは少々恥ずかしい展開ですね。

3曲目は、誰も間違いようがない終わり方。もちろん感動的。ただちに拍手とブラボーの声が響きました。

がしかし、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1144.html" target="_blank" title="残響音">残響音</a>が消えるまであと2秒、できれば3秒、待ってほしかった。これがいちばん残念でしたね。