予約なし受診の問題

当院の診察は原則として予約制です。ネットと電話と窓口で、順番予約を受け付けています。

ただし医療の性質上、順番を絶対厳守することはできません。急性期医療に、完全予約制はなじまないのです。

重症の方は予約なしでも、なるべく優先して診察するようにしています。

もっとも、この時期は多くの方が「重症」です。たいていは高熱が出ています。

しかし高熱でも、当院かかりつけの方の多くは、ネットや電話で予約をした上で順番を待って来院されます。

一方で、日ごろあまり来院されない方や当院がまったく初診の方は、しばしば予約なしで突然現れます。

とくに日曜や祝日は、予約なしの方が朝いちばんから、列をなして窓口に詰めかけて来られます。今朝もそう。

予約なしで窓口に来た高熱の人を、あまり長時間待たせることはできません。早めに診察することになります。

しかしそうするとその分、予約して順番を待っている方の診療が、さらに遅れてしまいます。

窓口に来た38度の大人の方を優先したために、予約済の40度の幼児の順番が遅れることもあるのです。

予約しなくても窓口に直行すればすぐ診てもらえる、という気持ちで安易に大勢の方が来られるのは困ります。

そのようなことを認めていたら、みんな予約せずに直接来院するようになります。予約制度が崩壊します。

かといって、予約なしですでに来院された方に「予約がない方は診察できません」とも言えません。

窓口でのトラブルは避けつつ、予約済の方が不利にならないようにもしたい。これはなかなか難しいものです。