いま静かな話題になっているのが、ANAの「歌舞伎ビデオ」。ファンの間では大いに盛り上がっています。
離陸直前に機内で放映される、機内安全ビデオのことですね。先月、大胆にリニューアルされました。
私も何度か見るうちに慣れましたが、最初は驚きました。こんなの流して大丈夫なのかと思うほど。
初回は、食い入るように見入ってしまいました。なにしろ斬新で奇抜。一歩間違えれば、おふざけビデオです。
ところが、演じているのが本物の歌舞伎俳優なので、表情や挙動のひとつひとつが、しっかりしてる。
そのシュールな「演目」を鑑賞し終わったところで思います。もう一度見たいと。
2回目の搭乗では、見る気まんまんで臨みました。俳優の演技のディテールに、あらためて感銘を受けます。
3回目あたりでようやく、ビデオが言わんとする内容(=機内安全)の方に意識が向きます。
これまでに都合5回ほど鑑賞しましたが、もう、違和感はありません。5回目はこっそり撮影録画しました。
江戸時代に旅客機が飛んでいたら、きっとこんなビデオになるんだろうなとさえ、思ってしまいます(うそ)。
以前のビデオでは、救命胴衣を口で膨らませるのは「まねごと」でしたが、歌舞伎ではホントに吹いてます。
そういうところも含めて、何度見ても飽きない、良い作品に仕上がってます。
機内安全ビデオなんて、これまで真面目に見てなかったのに、いまは毎回、ガン見です。
他の乗客もみな、しっかり見てる様子。こりゃあANAさん、大正解でしたね。