ポイント還元の裏技

消費税増税がらみで、いまいちばんホットな話題は、ポイント還元制度で想定される不正の問題でしょう。

中小の小売店でのキャッシュレス決済で、国から5%分のポイントが還元される仕組みを悪用したものです。

報道では、「悪徳商店主A」「悪徳商店主B」などが、互いに転売を繰り返す例で説明されています。

100万円の壺を互いに売り続けると、取引のたびに5万円のポイントが還元されて際限なく儲かる、とのこと。

不謹慎かもしれませんが、制度の抜け穴が発覚して行政がオタオタしているところが、なんとも痛快ですね。

ポイント還元用に想定している費用2,798億円が、不正の横行で1兆円にも膨らむ可能性があるとのこと。

違法かどうかの判定も難しい案件だし、ポイント還元の制度設計自体がダメダメなんですよ、きっと。

対応策をきかれた麻生財務相は、「最初から言われている話」と平静を装い、「経産省に聞け」と責任転嫁。

一方の世耕経産相も、「抜け道や悪用を考える人は必ずいるもの」と、これまた他人事のように受け流す始末。

どうやら、2人には有効な対応策はなさそうです。もういっそのこと、ポイント還元やめたらどうですか?

カード会社に支払う手数料を考慮すれば、悪徳業者の儲けは5%ではなく、せいぜい2,3%程度でしょう。

結局のところ、この裏技が横行していちばん儲かるのは、手数料がガンガン入るカード会社かもしれません。