評判の悪い「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2615.html" target="_blank" title="妊婦加算">妊婦加算</a>」が、ついに凍結されることになりそうです。根本厚労相が会見で表明しました。
妊婦に対する丁寧な診察を促すための加算でしたが、妊婦の自己負担が増えるために批判が出ていました。
趣旨は間違っていないとしても、妊婦のための仕組みが、妊婦に負担をかけてしまう制度設計が問題でした。
だから何度も言ってるでしょう。医師へのインセンティブの財源を、患者に負担させるのがおかしいって。
では、妊婦加算の趣旨が妊婦に対する丁寧な診療を促すためなのなら、その凍結は何を意味するのでしょう。
まさか、来月からは医師は妊婦に対する丁寧な診察をやめてよし、なんてことがあるはずがありません。
妊婦加算がなくなっても、急に手抜き診療をするわけでもなく、実質的に診療内容は何も変わらないでしょう。
もともと医師は、妊婦加算の仕組みが始まる前から、妊婦に対する診療は慎重に行ってきたはずです。
そう考えると妊婦加算は、さほど医師へのインセンティブになっていなかったかもしれません。
しいて言うなら、抑制され続けてきた診療報酬を少し増やすための名目だったようにも、私は感じていました。
妊婦加算が「炎上」し、医師には火の粉が降りかかって困っていますが、火元は厚労相と中医協です。
おまけにその妙に迅速な凍結は、凍結しても診療を変えないであろう医師の性質を見越した対応ともいえます。
ともかく、医師は妊婦に対しては以前からずっと丁寧に診療してきたことを、ここで明言しておきます。