先月発足した「第4次安倍改造内閣」のことを、池上彰氏が今日の番組で触れていたので思い出しました。
首相が「明日の時代を切り開くための全員野球内閣だ」と明言したやつですね。
その日は本庶佑教授のノーベル賞受賞ニュースと重ってしまい、ツッコむ機会を逸していました。
で、遅ればせながら「全員野球内閣」ですが、これってオカシくないですか。「全員野球」を辞書で引くと、
(1)野球部員全員が心を一つにして試合に臨むこと
(2)(比喩的に)関係者全員が一致団結して対処すること
このうち(2)の使い方を辞書等で調べた限りでは、ほとんどが「全員野球で」という形で使われていました。
「経営危機を全員野球で乗り切る(大辞泉)」とか、「全員野球で政権交代だ(鳩山由紀夫氏)」などです。
比喩的な意味では、「全員野球をする野球部員と同じような気持ちで」を短縮して「全員野球で」でしょう。
そう考えると、「全員野球」のあとに名詞が来るのには、少し違和感がありますね。
ついでに言うと、「全員野球内閣」が許されるなら、「全員野球サッカー」だってありなのか?
「全員野球内閣」とは、リーダー不在内閣なのかとツッコむ向きもあるでしょう。
あるいは逆に、閣僚全員が一致団結するのは当たり前のこと。わざわざキャッチフレーズにすることじゃない。
どうせなら、改元や五輪を意識した言葉にして欲しかった。ま、どうでもいいけど。