誤飲と誤嚥

「子どもがタバコを食べた」「オモチャを飲み込んだ」などという電話相談を、ときどき受けます。

毒物か、腐食性があるか、尖っているか、そしてお子さんの様子はどうか。

誤飲・誤食したモノの内容や子どもの病状によっては、日赤などの救急病院に直行していただきます。

子どもが口にするモノは、さまざまです。保護者の方におかれましては、くれぐれもご注意ください。

「誤飲」「誤食」「誤嚥」の3つの言葉は混同されやすく、そもそも、厳密な定義があるのかも疑問です。

昔は、これらの意味をひっくるめて、広い意味で「誤嚥」を使っていたような気がします。

しかし最近では、「誤嚥」は「飲み込むべきモノを誤って気道に吸い込んでしまうこと」の意味で使います。

その一方で「誤飲」は、「飲み込んではならないモノを誤って嚥下してしまうこと」です。

つまり、誤って嚥下してしまったのが「誤飲」で、ちゃんと嚥下できなかった場合が「誤嚥」です。

日本語的には、しっくりきませんね。

「飲み込む(=嚥下する)」ことを英語で “swallow” といいますが、「ツバメ(燕)」も “swallow” です。

当然、両者は同語源かと思いきや、そうでもない。スペルが同じなのは、偶然の一致のようですね。

中学生時代に、スズメの “sparrow” と、ツバメの “swallow” を、私はよく混同していました。

で、私なりの覚え方。「進め!、じゃないのが、座ろう!」