エレベーターの制御

「エレベーター」と「エスカレーター」を混同する人は今時いないでしょうけど、昔はけっこういましたね。

自分は1階にいて上の階に行きたい時、3階に止まっているエレベーターを下向きボタンを押して呼ぶ人も。

いつ頃からでしょうか、「カゴ」が何階にいるのかを表示するインジケーターがなくなり始めました。

待たされている側としては、あとどれだけ待てばいいのかが直感的にわからないイラつきがあります。

しかし、すべてのカゴが遠く離れた階にあるような場合、そのような事実は知りたくありません。

待ち時間が短いことは知りたくても、待ち時間が長いことは教えてほしくないのです。

カゴの所在を明らかにしないのは、人が待っている階を通過するカゴを察知されないためだそうですね。

イライラして待っている目の前をエレベーターが素通りしたら、そりゃあムカつきますからね。

エレベーターは、利用者のイライラを最小限にするためのアルゴリズムによって、運行されているようです。

いうなれば、「最大多数の最大幸福」を目指して稼働しているのでしょう。

その結果、必ずしも近い階のカゴがくるわけではなく、近い階のカゴは別の階に直行したりするわけですね。

そういえば、エレベーターの内部に行き先ボタンが2系統ありますよね。健常者用と車いす用。

実は私はつい、車いす用のボタンを使ってしまうことがあるのです。

エレベーターに乗り込んだその体勢のままで自然に押しやすい場所に、そのボタンが設置されているからです。

しかし、車いす用のボタンは、同じ階にに2台のカゴを配車するような指令を出す、特殊なボタンのようです。

「健常者がエレベーターの車いす用のボタンを押すのはやめてほしい」と、関係者は言っています。

私が何気なく押してきたボタンは、エレベーター全体の流れを悪くしていたかもしれません。反省。