ボランティアの師匠

山口県の周防大島町で3日前から行方不明になっていた2歳の男児は、今朝無事発見されました。よかった。

外傷や溺水や熱中症も心配される状況でしたが、発見時に脱水はあったものの比較的元気だったとのこと。

男の子は山口県防府市に住んでおり、周防大島町は母方の実家がある場所でした。

防府市といえば、私が小・中・高校時代を過ごした故郷であり、周防大島町は私の父の実家がある場所です。

偶然とはいえ、男の子と私にはそのような共通点があり、今回の出来事も他人事ではありませんでした。

夏休みになると毎年、私は約1カ月間、大島の父の実家で過ごすのが恒例でした。

農作業に出かける祖父に連れられて近所のみかん山に登ったり、従兄弟と海で泳いだりする日々でした。

私もみかん山で道に迷ったことがありますが、急斜面が多くて、歩き回れば回るほど体力を消耗します。

山道を走って降りてたら転んで斜面をズズ〜っとすべり、危うく崖から落ちそうになったこともありました。

男の子を発見したのは、大分県から捜索に来ていたボランティアの男性。尾畠さん78歳。いまや有名人です。

「子どもというのは不思議なもので、上に上るのが好き」と考えて、上の方を探したら見つかったとのこと。

そう簡単に言いますけど、大規模な捜索でも発見できなかった男児を、あっさり見つけたのはほぼ神業です。

これまでも、震災や豪雨などの被災地にかけつけて、ボランティア活動をしてきた方だそうですね。

趣味で始めた登山から、登山道の整備活動に入り、その活動範囲がさらに広がって現在に至るのでしょう。

ボランティアに「プロ」はないでしょうけど、エキスパートですね。仲間からは「師匠」と呼ばれていたとか。

熊本地震のときにも来てくれていたようで、まことにありがとうございました。