どのような超難関手術でも、最後は必ず成功するので安心して見ていられるドラマ『<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2441.html" target="_blank" title="ブラックペアン">ブラックペアン</a>』第9話。
「タイムリミットは1時間」みたいな局面が、今日も訪れました。
心臓の筋肉は、病気や手術によって血流が途絶する(=虚血)と、その細胞が障害されてしまいます。
「心筋虚血時間」が長くなればなるほど心筋障害が強まり、最悪の場合、その心臓はついに動かなくなります。
なので心臓外科手術では、虚血時間をできるだけ短くするように、手を尽くします。
心臓を止めて行う一般的な手術でも、今日のドラマのような心筋梗塞直後の手術でも、考え方は同じでしょう。
このように、心臓手術にはしばしばタイムリミットが存在するので、ドラマにすると適度な緊張感を生みます。
まるでテロリストが仕掛けた時限爆弾を処理するシーンのように、スリリングに描くことができるわけです。
心臓外科が他の外科手術よりもドラマ化されやすい理由のひとつは、時間のファクターがあることでしょうね。
しかし現実には、制限時間を1秒でもオーバーしたらダメで、1秒でも下回ればOK、なんてことはありません。
今日の「1時間」だって、その症例の諸条件を考慮して経験的に考えられる、おおざっぱな数値にすぎません。
70分かかっても問題無いかもしれないし、50分でも致命的な結果になることだってあるでしょう。
なので、1時間という数字を絶対視してこだわっていたシーンが、少々ゲーム的で私にはなじめませんでした。
ドラマですから、いちいち目くじらは立てませんけどね。さて、来週は最終回。