最中の月

御菓子司 麻布 菊園の「菊最中(きくもなか)」を時々いただきますが、なんとも上品で美味しいですね。

いま、「菊園の菊最中」と書いていて、「菊陽の菊陽中」を連想しましたが、そのことは脇に置いておきます。

ともかく、以前<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1552.html" target="_blank" title="ぜんざい">ぜんざい</a>のことを書いたように、私は<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1560.html" target="_blank" title="アンコ">アンコ</a>系が大好物なのです。

そこで今日のテーマは「最中」です。「さいちゅう」とも「さなか」とも読めるところが、ミソです。

なぜそのお菓子を「最中(もなか)」というのか。和菓子屋さんのサイトなどに解説してあります。

受け売りなので詳しくは書きませんが、陰暦十五夜の月を「最中の月(もなかのつき)」といったそうですね。

その「最中の月」に似せた菓子が江戸時代に考案され、やがて「最中」になったと。

突き詰めれば「満月に似せたお菓子」ということになります。まるで「月餅」と同じ発想です。

月餅は、中国で旧暦8月15日の仲秋節に月に備えるという、満月を象徴した丸い点心で、これまた私の好物。

和菓子の「最中」、中華点心の「月餅」とくれば、洋菓子は何でしょう。「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2148.html" target="_blank" title="萩の月">萩の月</a>」みたいなやつ?

いずれにしても、満月をモチーフとしているので、最中は丸くなければなりません。

だからチョコモナカジャンボみたいに丸くないのは、モナカであって最中じゃない。

「餅」は、それが望月(つまり満月)のように丸い食物であることが語源だという説もあるそうです。

昔の人は、月を見上げては、よほど特別な感覚・感傷に浸ったのでしょうね。そして食べ物にして、食べた。