沖縄での麻疹患者は、合計90人になりました。5月1日〜3日の間に新たに確認された麻疹患者は8人です。
沖縄県地域保健課は、連休中も麻疹の疑い患者の精密検査を行っているようです。ご苦労さまです。
愛知県など、沖縄県外での発生患者も含めると、現在確定している3月以降の国内の麻疹患者数は123人です。
発端者の台湾人男性が沖縄を訪れたのは、3/17のことでした。
沖縄県の集計表を見ると、発端者から感染したいわゆる「一次感染者」は、3/25から症状が出始めています。
つまりこのケースでは、潜伏期は8日でした。教科書的には10〜12日とされているので、8日とは驚きます。
家庭内感染した宜野湾市の3歳女児が、4月2日に発症しています。この子が最初の「二次感染者」でしょう。
その子の感染源は、3/25に発症した一次感染者の6歳男児であろうと推測します。
となると、やはり潜伏期は8日か、兄の発症の前日から感染力があったとしても9日です。短いですね。
麻疹は、発熱の前日、発疹が出る数日前から感染力があり、発疹が消えて平熱になっても感染力が続きます。
まだ無症状なのに麻疹が感染するというのが、この病気の拡散を防ぐ上で、とても難しい点です。
しかも潜伏期は、8〜14日程度の幅をもって考えなければなりません。
いま、熊本ではインフルエンザが局所的に流行していますが、麻疹への警戒も怠るわけにはいきません。
また、ワクチンの接種を希望される方には、1日も早く接種をしてあげるのが、医療機関の務めです。
成人はもちろん、0歳児や、第2期接種を待ちきれない3,4歳児などにも、当院では接種を行っています。
熊本では絶対に麻疹を流行させない。その意気込みで、予防接種希望者は誰も断らないのが、当院の姿勢です。