エコー画像に異議あり

ドラマ『<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2399.html" target="_blank" title="ブラックペアン">ブラックペアン</a>』第3話は、今回も題材は僧帽弁手術。その一貫した姿勢に感服します。

今日は肝心の「ブラックペアン」すら登場しませんでした(たぶん)。

手術患者は2人。「僧帽弁閉鎖不全症」の若者と、「僧帽弁狭窄症」の中年男性(田崎真也氏)。

その若者の術前超音波検査風景が一瞬出ましたが、どう見ても「僧帽弁狭窄症」の画像だったので驚きました。

僧帽弁はひどく肥厚して開口が制限され、逆流もあるだろうけど確実に狭そうな弁。心拍もおそらく心房細動。

僧帽弁閉鎖不全症であれば、逆流所見をカラードプラで見せるのがてっとり早いのに、それも無い。

どこでどう間違えて、あのような画像を使ったのか。

さてはこのドラマ、本筋だけでなく間違い探しでも楽しめる趣向の、一粒で二度美味しい演出なのか。

当院では、開院以来10年間使ってきた超音波(エコー)診断装置を、ようやく買い替えることにしました。

ドラマ『<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1994.html" target="_blank" title="A LIFE">A LIFE</a>』でキムタクが使っていた、GEのノートパソコン型のエコー装置を見て、そう決断しました。

そのドラマで一瞬登場したのは、激しく逆流する大動脈弁のカラードプラ像でした。それが美しかった。

だから言ってるのです。先ほどの若者のエコー像は、色鮮やかな逆流所見でなければならなかったのです。

キムタクのエコーは、調べてみたら「定価」が3,350万円の製品でした。まったく話にならない価格です。

しかし業者から見積をとったら、500万円を切る金額が提示されました。これまたふざけた値引き価格です。

こういった医療機器の定価って、なんなのでしょうね。

結局は、ワンランク下の機種を購入することにしましたが、やはり、その値引き額は意味不明でした。

来週、当院には新しいエコー装置が登場します。やはりGEの画質は美しい、と私は思ってます。

なお、その装置を操作する医師は、キムタクではありませんので(キムタク似かどうかもわかりません)。