あまり見てないのだけど、とか言いながらちょいちょい見ているのが、テレビドラマです。
映画もたまに、休診日にNetflixなどで鑑賞することがあります。映画館にはもう、だいぶ行ってません。
最近の<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2399.html" target="_blank" title="医療系ドラマ">医療系ドラマ</a>には、ある程度のリアリティーを感じる反面、ウソのような展開もしばしば見受けます。
それが荒唐無稽なものなら、所詮フィクションかと諦めもつき、漫画を読むような視聴態度になります。
ところが、医学的にはあり得るけど、普通は遭遇しないような疾患が、平然と登場したりするのが困るのです。
そんな稀なことが起こってたまるかい、と私がツッコんで済む事じゃない。一般の方に示しがつきません。
世の中の方は、そのようなひどく特殊な疾患や病状が、日常的に医療現場で現れるのかと錯覚してしまいます。
とは思うのですが、ここで私は何十年ぶりかで、旧友・松谷君の言葉を思い出しました。
「それは描かんのよ」
そうなのです。世の中の病院や手術室で起きていることのほとんどは、そのまま描いてもドラマになりません。
滅多に起きないけどたまに起きる、ドラマティックな出来事を選んで描くからこそ、ドラマなのです。
学生時代に、仲間で8ミリ映画を製作したことがあります。松谷君はそのときの監督です。
スマホ動画でもなければ、ビデオ映像ですらない、当時はまだ、8ミリ映画の時代(の末期)でした。
その頃はよく映画を観に行きました。そして、あとで皆でああだこうだ論評したものです。そんな時代でした。
映画のストーリー展開が作為的である、普通ならこうだ、なんて議論になると、先ほどのセリフが出るのです。
「それは描かんのよ」