髪切虫

毎月1回、私が定期的に犯している法律違反は、近所の美容室で散髪することです。

「男性」が「美容師」に「カットのみ」をしてもらうことは、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1247.html" target="_blank" title="前にも書いた">前にも書いた</a>ように違法行為です。すみません。

ただし、この程度でお縄を頂戴すこることはないでしょう。なにしろ、総理大臣もやってることですから。

「髪切虫」なんて屋号の美容室を、よく見かけますね。当院の近所にもあります。たぶん、全国にあります。

平安時代、カミキリムシは髪を齧(かじ)ったり切ったりする虫だと思われ、「齧髪虫」との名が付いたとか。

それがやがて、遅くとも江戸時代には、「髪切虫」で定着したようです。

つまり「髪切虫」は、理容師か美容師の誰かが考案した当て字ではなく、由緒正しき本名なんですね。

いまのところ、「髪切虫」での商標登録はなさそうです。申請するなら、早い者勝ちです。

夢野久作に『髪切虫』という短編があり、以前から気にはなっていましたが、今日になって初めて読みました。

わが家には、三一書房の「夢野久作全集」全7巻があるのですが、実際に読んだのはネットの青空文庫です。

三一書房の方は、なにしろ古くて、ページを開いたら<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2173.html" target="_blank" title="チャタテムシ">チャタテムシ</a>がウジャウジャ出てきそうだからです。

本棚には全集を揃え、読むのはネット。これは、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1773.html" target="_blank" title="音楽CDを所蔵して聴くのはネット">音楽CDを所蔵して聴くのはネット</a>、というのに似ています。

それなら、全集もCDも要らんじゃないか、と言う人もいるでしょう。最近、私もそんな気がしてきました。