これまで気にも留めてなかった、NHKの連続テレビ小説『半分、青い。』を、今日から見ています。
ドラマで「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2219.html" target="_blank" title="ムンプス難聴">ムンプス難聴</a>」の話が出ていると小耳に挟んだので、今日の診療の合間に見てみました。
全録レコーダーという文明の利器と今日の診療が暇だったおかげで、第1回放送分から「一気見」できました。
70年前後の大阪万博とかマグマ大使とかの映像が、60年生まれの私にはなんとも懐かしくてたまりませんね。
主人公が難聴を発症し、おたふくかぜの合併症であるムンプス難聴と診断されたのが、今日の放送でした。
当ブログでも何度も書いてきたように、おたふくかぜを侮れないのは、難聴になる危険性があるからです。
欧州や北米南米の各国では、子どもの難聴を防ぐために、おたふくかぜワクチンの定期接種を行っています。
韓国も中国もロシアも定期接種しています。アフリカ諸国と北朝鮮はやっていません。そんなレベルの話です。
かつて日本でこのワクチンを定期接種として導入したら<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1820.html" target="_blank" title="副反応">副反応</a>が出たため、任意接種に格下げされたのです。
この時は、ワクチンそのものにも問題があったのですが、それにしても、日本人は副反応を恐れすぎます。
感染症を防ぐという予防接種本来の目的よりも、副反応を防ぐ方を優先させる、不思議な国民性なのです。
ムンプスウイルスはヒト以外に宿主がないので、予防接種さえ徹底すれば、おたふくかぜは根絶可能です。
連ドラの脚本は、自身も片耳が難聴の北川悦吏子さんです。さもありなん、と思える描写が随所にありますね。
さいわいドラマでは、ムンプス難聴になった主人公が、明るく前向きに描かれているので救われます。
しかし、ドラマの時代から半世紀近くたったのに、いまだに日本の子どもたちは難聴の危険に晒されています。
国はそろそろ腹をくくって欲しい。この連ドラが、弱腰の厚労省の後押しをしてくれるとよいのですが。