順天堂大学附属順天堂医院で約50年ほど前に起きた「新生児の取り違え」が発覚し、報じられています。
週刊新潮によると、当事者の男性の両親が、血液型の問題がきっかけで離婚したという経緯があったとのこと。
順天堂医院は、分娩後に新生児の足底部に母親の名前を記すまでの間に、取り違えた可能性を想定しています。
分娩・沐浴が立て込んでいて、何かの拍子に隣り合った赤ちゃんと入れ替わったりしたのでしょうか。
複数の職員が分担して作業をする場合に、往々にしてこのようなミスが起きるものです。
臍帯切断から足底への記入までは、1人の看護師が1人の赤ちゃんの世話を一貫してするべきなのでしょう。
いまはどうか知りませんが、昭和の時代には、赤ちゃんの取り違え事案が多数あったとされています。
福山雅治主演の映画『そして父になる』は、そのような事件のひとつを題材にしたものだそうですね。
私はまだ観てなかったので、この機会にと、今夜観てみました(NETFLIXで)。(以下ネタバレあり)
映画では、子どもが6歳のときに取り違えが発覚したという設定でした。
血縁のある親の元に戻すことが、ギリギリできそうな、できなさそうな、難しい年頃かもしれません。
ていうか、どの年齢でも難しい選択を迫られることになり、赤ちゃんの取り違えは本当に罪作りです。
最終的にどうなったのか、映画の結末はぼかしてありました。皆さん考えてください、ということでしょうか。
順天堂の件でも、双方の当事者に事実を伝えた上で、話し合って決着させる、という考え方もあるでしょう。
しかし、取り違えられて生きてきた当事者も約50歳。さすがにもう、決着も何もないような気もします。
むしろ、50年間も発覚しなかったことが、今となっては不幸中の幸いにも思えます。
今ことさらに大騒ぎしてるのは、週刊誌だけかもしれません。