妊婦加算

某雑誌が、「4月の『一斉値上げ』丸わかり表」というのを掲載しているのが、ネットでウケてます。

その栄えある第一番目にあげられているのが、「一部医療機関の初診料800円値上げ」という項目。

記事の詳細は読んでませんが、800円と言えばアレでしょう、「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2329.html" target="_blank" title="機能強化加算">機能強化加算</a>」!

「かかりつけ医」にかかると、初診料が800円ほど上乗せされるという、こんどの診療報酬改定の目玉の一つ。

制度拡充のためのインセンティブの800円なのですが、儲かるのは医者で、患者から見れば単なる値上げです。

新たな仕組みを創設して広めようとすると、どうしてもこのような、ちぐはぐな仕組みになってしまいます。

さて、明日4月1日から、その改定された診療報酬に基づく診療が始まります。

昨日の休診日には、電子カルテのシステムをバージョンアップするために、準備作業を行いました。

そして今日の診療終了後、電子カルテの設定変更を行いました。

明日は日曜日ですが当院は診療日なので、今日のうちに最終調整しておく必要があったのです。

「妊婦加算」なんていう仕組みも、今回から導入されます。産婦人科でもない当院でも、算定できます。

「妊娠の継続や胎児に配慮した適切な診療を評価する観点」から新設されたもので、初診料が増額されます。

この加算の場合も、医者の診療報酬の増額分750円は、妊婦本人などが負担する仕組みです。

心身共に辛く、しかも何かと物入りな妊婦が、医者にかかればいちいち医療費がよけいにかかるわけです。

「妊娠の継続や胎児に配慮」する主旨とは裏腹に、むしろ妊婦の負担を加算してしまうかもしれません。

ところで妊婦加算の算定においては、患者が妊婦であるかどうか、明確な根拠を確認する必要はなさそうです。

ならば、妊娠の可能性が否定できない状況の女性であれば誰でも、妊婦加算の算定対象になるんでしょうね。

だって、妊娠の可能性が少しでもあれば、「妊娠の継続や胎児に配慮した適切な診療」が必要なわけですから。