インフル綿棒挿入奥義

インフルエンザはまだ、しつこく出てはいますが、おおむね下火になってきました。

第11週(3/12〜18)の定点当たり報告数は、熊本市4.68、熊本県5.04と、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2355.html" target="_blank" title="第10週">第10週</a>よりさらに減っています。

鼻腔の奥の方に綿棒を入れて鼻汁を採取する、あのイヤな検査も、この数日はあまりやらなくなりました。

綿棒の出し入れで鼻腔を擦るので、とくに鼻水の少ない方や鼻づまりの方は、とても痛いですよね。

幸か不幸か花粉症のこの時期、多量の鼻水が出ている方が多く、綿棒の滑りの良い方が多いですけどね。

インフルエンザの迅速検査で綿棒を鼻腔に入れるときには、私がとくに気を付けていることが2つあります。

(1)鼻孔を観察して、よく湿っている方(または鼻水が出ている方)から挿入する

両方から鼻水ダラダラの人もいますが、一方だけから鼻水が出ている人も、けっこう多い。

その場合、鼻水が出てない方は詰まっていると考えるべきです。そっちに綿棒を入れてしまうと、とても痛い。

健康時の鼻腔にも、左右の鼻粘膜が2,3時間おきに交互に腫れる「鼻サイクル」が、生理的に存在します。

風邪や鼻炎などの時には、この鼻粘膜腫脹が増強し、どちらか一方に強い鼻づまりが起きやすくなります。

どちらが詰まっているのかを見分けるために、鼻孔の濡れ具合(または鼻水の垂れ具合)を観察するわけです。

(2)ひどく痛がるときは、すぐ止める

鼻中隔の彎曲など、別の理由で綿棒が入りづらい場合もあるでしょう。けっして無理してはいけません。

挿入を中止して、ひと休み。あらためて反対側で試みると、驚くほどあっさり入ることが多いです。

ていうか、痛みがなくて検出率の高い、しかも安価で迅速なインフルエンザ検査法はありませんかね。