Appleの「iCloud」のデータ保存先が、AmazonとGoogleのクラウドサービスだったと判明しました。
表の事業ではライバルだけれど、裏では協力せざるを得ないということなのでしょうか。
考えてみるとAppleのライバルは、時代と共にずいぶん移り変わり、しかも複雑です。
私が初めてMacを買った30年前ごろ、Appleは「打倒IBM」が旗印でした。IBMは「宿敵」でした。
Macの謳い文句「最高を最初から」をもじって、IBMに対して「最低を最後まで」と揶揄したりしてました。
しかし今では両社は、「パートナーシップ」を締結する関係です。
Mac用ソフトとしてExcelを開発したMicrosoftとAppleとの関係は、当初は悪くなかったはずです。
ところがその後Windowsが発売されてシェアを広げていくと、最大のライバルはMicrosoftになりました。
ジョブズは、「他人のアイデア(=GUI)を盗む恥知らずだ」とビル・ゲイツをののしり、敵対視しました。
マウスでアイコンをクリックする斬新で直感的な操作法(GUI)を、ゲイツが盗んだというわけです。
もっともゲイツは、ジョブズだってゼロックスから盗んだんじゃないの?的な返答をしていますけどね。
ゼロックスのアイデアを、ジョブズが完成させ、ゲイツが世界中に普及させた、ということなのでしょう。
Microsoftの勢いが落ち込んでくると、ジョブズの攻撃対象はGoogleになりました。
AndroidがiOSにそっくりなことに激怒した、ジョブズの激しい発言は有名です。
「アンドロイドなんて壊してやりたい、こんなものは盗作だ。こいつに熱核攻撃を食らわせてやりたい」
ところが今回、GoogleやAmazonとの協力関係も判明。完全なライバルなんてのは、存在しないのかも。