元号と年齢計算

昭和3年1月11日に生まれた私の父は、今日が満90歳の誕生日でした。

90歳というのは、「卒寿(卆寿)」のお祝いをする年齢ですが、本来これは数え年が基準です。

なので正式(?)には、昨年が卒寿だったはずなのですが、今回は満年齢で考えることにしました。

2年前の満88歳の誕生日に「米寿」のお祝いをしたので、それとの整合性をとるためでもあります。

数え年というのは、現代社会では古風かつ面倒なカウント法ですが、合理的な面がないでもない。

たとえば和暦は、数え年と同じで、元年(1年)から始まるシステムです。

平成元年生まれの人は、数え年と年数がちょうど一致します。今年平成30年は、数えで30歳というわけです。

来年4月30日に天皇陛下が退位し、翌5月1日に皇太子が即位します。さて新元号は何になるのでしょうね。

新元号を暫定的に「暫定」とすると、暫定元年は2019年。暫定の年数に18を加えれば西暦になります。

昭和のときにはこれがプラス25でしたが、いま平成だとマイナス12ですよね。

患者さんの年齢を、生年月日を元に暗算で計算しようとするときに、この換算がなかなか面倒なのです。

このブログを書いてる途中でも、少々混乱して、書き間違えてしまいました(修正済)。

来年からはさらに面倒な時代に突入します。子どもの年齢計算で、現場はだいぶ混乱すると思います。

国税庁からウイルス届く

国税庁の「e-Tax」のインストーラに脆弱性があり、ウイルスに感染する危険があると報じられています。

e-Taxとは、国税に関する手続きをインターネットを利用して行えるシステムです。

私も先月から、「源泉所得税」の<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2245.html" target="_blank" title="クレジットカード納付">クレジットカード納付</a>の際に利用しています。

初期登録(利用開始届出書の提出と利用者情報の登録)などの手続きが、少々面倒ですが、なんとかなります。

源泉所得税の納付の場合、まず「徴収高計算書データ」を「e-Taxソフト(WEB版)」で作成します。

データは自動的に「国税クレジットカードお支払サイト」に送られるので、カード情報を入力して納付します。

問題は、「e-Taxソフト(WEB版)」事前準備セットアップのインストーラに存在していた不具合です。

この脆弱性の影響を受けるのは、インストーラの起動時のみとは言いますが、じゃあもう私は手遅れなのか?

国税庁は、修正版のインストーラを先週公開しましたが、そのサイトの文言が、いただけません。

「国税庁が提供しているe-Taxソフト等の各種インストーラについて、メンテナンスを実施いたしました。

 平成30年1月4日以降e-Taxソフト等をご利用になる場合は、最新版のインストーラをダウンロードし、

 ご利用いただきますようお願いいたします(以下略)」

旧バージョンのインストーラに、不具合や脆弱性があったことには一切触れておらず、まったく不誠実。

こういう風に、しれっと修正して済ませようという責任逃れの態度が、お役所なんですよね。

おかげでそれ以来、私のMacに何が起きているのか気が気でなく、何度も何度もウイルスチェックしてます。

厳冬期の大学入試

「本来不合格の受験生が合格」<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2288.html" target="_blank" title="大阪大・入試ミス">大阪大・入試ミス</a>

 大阪大が昨年2月に実施した入試の物理科目でミスがあり、本来合格していた30人を不合格にしていた問題で、本来不合格だったのに合格となった受験生が同数程度いたことが8日、大学関係者への取材で分かった。

 阪大は「入学した学生に資格はなく、本人に通知する」として合格を取り消す方針。同大はさらに、これらの学生がこれまでに大学で学んだ知識についても、返還または忘却を求めることを明らかにした。

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悪ノリして「虚構新聞」風の文章を書きました。すみません。でも前半部分は実在の新聞記事からの転載です。

Facebookでも指摘されてましたが、どうして「本来不合格者」を新聞ネタにする必要があるのでしょうね。

そこは普通、触れないところですよ、日本人なら。そもそも、記事として書く社会的意義(正義)がない。

実際には大阪大は、「学生に落ち度はない」として合格を取り消さず、通知もしない方針とのこと。当然です。

それよりも、落ち度のあった教官や大学職員の資格についてこそ、検討すべきです。

大学入試の合否は、その学生の人生に大きく影響します。

不合格という結果が、自分の学力不足が原因ならともかく、他人のミスが原因では納得しがたいでしょう。

しかし、いまの環境で頑張りたいと大阪大への転入学を希望しない学生もいて、その前向きな姿に打たれます。

インフルエンザが流行しているこの時期、今週に入って私がインフルエンザと診断した受験生がいました。

土曜日から始まるセンター試験を、受験できるかどうかの瀬戸際。追試験を受けることになるかもしれません。

いくら万全の体調管理をしていても、入試は厳冬期に行われ、インフルエンザの流行期と重なります。

大学の秋季入学構想とは別に、試験日だけでも少しずらすわけにはいきませんかね。

入試の出題トラブル

大阪大学の昨年の入学試験で、物理の問題に問題があった問題は、かなり問題ですね。

出題ミスそのものもさることながら、指摘を受けた大学側の対応も、遅すぎました。

本来なら合格していたはずの30人が追加合格となるようですが、それぞれ事情があり悲喜こもごもでしょう。

(1)他大学に入学していた人

いまの大学で青春を謳歌していた若者がいまさら、大阪大に転入学できますよ、と言われてもね。

うれしさ100%、というわけにもいかないでしょう。こういうことは、もっと早く決めてくれないと。

(2)浪人中の人

今期も大阪大の受験を予定していた方にとっては、腰砕けになりそうな顛末ですね。時間を返せと言いたい。

さらに上を目指して猛勉強中の受験生もいるでしょう。大阪大などに行くものかと、闘争心を燃やすかも。

入試問題作成者の不注意と、誤りに対する大学側の謙虚かつ迅速な対応の欠除が、今回の悲劇を生みました。

昨年6月と8月にも外部から指摘を受けていたのに、12月に指摘を受けるまで再検討をしなかったのは遅すぎ。

検証のため、件の入試問題をネット検索してみました。興味と暇のある方はググってみてください。

反射音で音が大きく聞こえるときの、音叉と壁の距離「 d 」と波長「 λ 」の関係を数式で表せというもの。

素直な気持ちで解くと、まず「 2d = nλ 」という式が思い浮かびますが、当初これは不正解だったようです。

大阪大の当初の正答は「 2d = (n-1/2)λ 」だったそうですが、私にはどうしても真逆にしか思えません。

今回、「 2d = nλ」も「 2d = (n-1)λ 」も「 2d = (n-1/2)λ」も全部正答にするというのも、一層不可解。

残念ながら、これ以上は私も解説する能力がありませんけど、ともかく、受験生が振りまわされたことは確か。

入試問題は、慎重な作成は当然ですが、万一誤りを指摘されたときの、その対応の早さが何より大事です。

『西郷どん』始まる

<a href="http://http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1923.html" target="_blank" title="NHK大河ドラマ">NHK大河ドラマ</a>『西郷どん(せごどん)』が始まりました。これはかなり、楽しめそうな予感がします。

大河ドラマが面白いか面白くないか、それを決めるのは、題材・原作・脚本・主役・脇役、の5つでしょうか。

(1)題材:西郷隆盛と幕末

幕末を描いても、主人公が無名の人物だと盛り上がりに欠けた前歴があるのですが、西郷どんなら文句なし。

(2)原作:林真理子

この人の作品は、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2165.html" target="_blank" title="日経連載">日経連載</a>中の『愉楽にて』しか読んだことがないので、西郷をどう描くのか想像できません。

(3)脚本:中園ミホ

『<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1127.html" target="_blank" title="Doctor-X 外科医・大門未知子">Doctor-X 外科医・大門未知子</a>』やNHK連続テレビ小説『花子とアン』を書いた人ですか。じゃ面白そう。

(4)主役:鈴木亮平

すみません。よく知りません。今日の放送はまだ子役の回なので評価不能ですが、第一印象は悪くない。

(5)脇役:渡辺謙、西田敏行(語り)、沢村一樹

とりあえず、好きな俳優が3人出るので満足です。あと大村崑も出てますね。メガネはかけてませんでした。

私の独断で言うなら、ドラマに興味が湧くかどうかは題材しだいですが、面白いかどうかは脚本で決まります。

そして最終的に、そのドラマが好きになるかどうかは俳優によります。なので今回は、期待できそうなのです。

医師偏在是正の方策

地域と診療科による医師偏在の是正が必要だと言われて久しいですが、これは本当に難しい問題です。

厚労省が先月とりまとめて発表した論点のなかで、次の3点は、私も同じ認識です。

・長時間労働が常態化している外科や産婦人科は、精神科や放射線科に比べて医師の比率が下がっている

・女性医師は、出産育児等を見据えた勤務形態を余儀なくされ、一定地域・診療科に集中している

・医師が地方勤務する意思がない理由として、20代では「専門医の取得に不安がある」という意見も多い

勤務地や診療科を医師が自由に選択できる現状を改め、一定の規制を含めた対策が必要だという厚労省。

じゃあ、あれですか。医者の一定数を、強制的に外科医や産婦人科にならせるというのですか。ナンセンス。

医師は、自分の夢・希望・将来計画・やりがい・信念によって、自分の進むべき診療科を決めるべきです。

厚労省はまた、医師の少ない地域での勤務を促すインセンティブを高める対策も重要だと言ってます。

どうなんでしょう。そもそも若い医師は、都会でもまれ、豊富な臨床経験を積みたいのです。当然のことです。

それに加えて専門医制度があります。どう考えても、医師偏在対策と専門医制度は両立しにくい話です。

この点が問題となって、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1803.html" target="_blank" title="新専門医制度">新専門医制度</a>の導入が1年延期されましたが、いよいよこの春、始まります。

医師偏在への対策案を出してみろと、もしも私が言われたら、次の3点を提案したい。

(1)勤務医にできるだけ診療以外の仕事をさせないようなシステムを作り、長時間労働を是正すること

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1127.html" target="_blank" title="大門未知子">大門未知子</a>のように、医師免許不要の雑用を一切せずに済めば、勤務医はどれほど診療に集中できることか。

(2)長時間労働が常態化している科の診療報酬を増やし、病院管理者は給料にも格差を付けること

多忙でも給料が高ければ、人は集まります。人が集まれば、多忙ではなくなり、バランスがとれてくるはず。

(3)新専門医制度は、医師の偏在を助長します。もう中止はできませんが、制度の修正が必要です。

卒後2年目の研修医の約9割が登録した結果を見ると、地域偏在・診療科偏在はますます悪化しています。

地方勤務を促す「有効な」方策があるというのなら、早く打ち出してくださいよ、厚労省の方。

久々の緊急地震速報

九州自動車道を走っているときに、突然、テレビの音声から「緊急地震速報」が聞こえてきました。

なにしろ高速走行中なので、地震の場所によっては重大事故に巻き込まれる恐れがあり、警戒しました。

さいわい、というとアレですけど、地震が起きたのは関東地方のようで、私の走行に支障はなさそうでした。

震度が心配で、聞き耳を立てていたところ、震度3だといいます。震度3なのに、緊急地震速報?

この誤報の原因は、あとでニュースでも解説されたので、皆さんもご存じの通り。気象庁のサイトによれば、

「近接して発生した地震を1つの大きな地震と認識し、適切な緊急地震速報を発表できないことがあります」

今日の場合、北陸と関東で同時に(3秒差で)起きた2つの地震を、1つの大きな地震と認識したのでしょう。

それじゃ仕方ないな、とも言えるし、もっと予想精度を上げてくださいよ、と注文を付けたくもなります。

でもそれよりも私は、わずか3秒差で、富山県西部と茨城県沖で地震が起きた事実に、むしろ興味があります。

本当に偶然でしょうか。2つの地震は本当に無関係でしょうか。

たとえそうだとしても、同時に起きた2つの地震が、別の巨大地震を誘発することはないのでしょうか。

もしも今回、2つの震源がもっと近接した、たとえば神奈川県東部と茨城県西部だったらどうでしょう。

ほぼ同時に、そこそこ近接して起きた2つの地震は、やはりそれなりに警戒してしかるべきだと思うのです。

間違えて緊急地震速報を出してしまったことが、怪我の功名となる可能性だってあるわけですから。

システム改修で精度を上げることも大事ですが、間違いを恐れない「疑わしきは速報を」の姿勢は大事です。

リアルな手術ドラマ

『DOCTORS~最強の名医~』が、新春スペシャルとして3年ぶりの復活です。<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1248.html" target="_blank" title="あれ">あれ</a>から3年たちましたか。

医療界のドロドロ部分や、少し泣かせる人間ドラマ的側面よりも、私の最大の興味はいつも手術シーンです。

残念ながら、『<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1127.html" target="_blank" title="Doctor-X">Doctor-X</a>』と同じく、医療監修が森田豊氏なので、リアリティーはいまいちです。

ですが今日の新春スペシャルは、3年前よりはマシでした。

たぶん、昨年放送された『<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1932.html" target="_blank" title="A LIFE">A LIFE</a>』のマニアックさに影響を受けたのでしょう。

森田氏が、外科医としてどれほどの経験・技量があるかは存じませんが、少なくとも、テレビに出過ぎです。

外科医として過ごす時間が短すぎる、ということを言いたいのではありません。

テレビ番組にたびたび登場するうちに、番組制作者に迎合するスタンスになっているフシがあるのです。

それはたとえば、手術シーンをついつい分かりやすくしてしまうような部分です。

いまの視聴者は、海外ドラマや映画で、徹底的にリアルな手術シーンや救急現場を見ています。

なので逆説的ですが、詳細不明でよくわからない部分があればあるほど、そこにリアリティーを感じるのです。

説明調なセリフを聞いたとたん、シラけてしまい、緊迫したシーンが台無しになってしまうのです。

その意味で、今日の新春スペシャルの手術シーンは、森田氏にしては、そこそこリアルでした。70点。

今後放送されるであろう続編では、より一層リアリティーを追求してもらいたいものです。

コメディー基調のドラマに、リアルすぎる手術シーンというギャップこそ、面白いと思うのです。

加熱式は禁煙にあらず

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1553.html" target="_blank" title="元旦から禁煙">元旦から禁煙</a>している方へ。それが3日坊主にならないための方法はただ1つ。決して1本も吸わないことです。

昨年から「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2217.html" target="_blank" title="非燃焼・加熱式タバコ">非燃焼・加熱式タバコ</a>」が問題視され、日本呼吸器学会など各種団体が、その害を警告しています。

前にも書いたように、加熱式タバコでも、喫煙者の健康には悪影響があるし、受動喫煙の可能性もあります。

ところが、喫煙者にも周囲の人間にも、そのような認識が不足していることが問題なのです。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2236.html" target="_blank" title="受動喫煙">受動喫煙</a>についてはとくに、東京五輪との兼ね合いもあって、近年社会問題化しています。

喫煙者自身の健康問題よりも、受動喫煙の問題の方がクローズアップされているのは、新しい傾向です。

そのためか、周囲に煙をまき散らさない加熱式タバコへのシフトが加速しているように感じます。

実際はPM2.5を含むエアロゾルが拡散する加熱式タバコですが、目に見えない分、気にならないのでしょう。

私の外来を訪れる生活習慣病の方にも、紙巻きタバコを加熱式に切り替えた方が目立ちます。

気になるのは、当院の禁煙外来受診者が激減していることです。

昨年、禁煙外来を新たに受診した方は20人でした。一昨年までの7年間は、年平均39.4人だったのにです。

加熱式に切り替えることで少し安心して、禁煙する意識が薄れてしまった方がいるのかもしれません。

しかし加熱式でも、ニコチンをガッツリ吸い続けることになります。「ニコチン依存症」は治りません。

加熱式タバコが発売されたばっかりに、喫煙率の減少傾向が鈍化しないかと心配です。

Appleの初売り

Appleの恒例「初売り」は、今日、1月2日限定です。

全国のアップルストア(実店舗)と、オンラインのApple Storeで開催されています。

Macを買う予定があるなら初売りまで待て、という主旨のことを書いたのは<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-821.html" target="_blank" title="4年前">4年前</a>のこと。

あの時は、前年末にMacBook ProとiMacを購入してしまい、ひどく後悔したものでした。

今回はリベンジです。今日はMacがほぼ全部、18,000円引き(ギフトカードで還元)になっています。

このチャンスを生かして、クリニック用にiMacを1台購入しました。

それだけでも十分なのに、欲張って楽天の「Rebates」経由でApple Storeにアクセスしました。

仕組みがいまひとつよくわかりませんが、RebatesからApple Storeに入ると、楽天のポイントが付きます。

おまけにいま、Rebates→Apple Storeルートは、ポイント還元率が3%にアップしているようです。

これにクレジットカード独自のポイントも加わるので、iMacはだいぶ安い買い物になりました。

新しいMacのOSは、最新の「macOS High Sierra」です。Macなのに「Siri」さんが使えます。

先進機能満載ですが、よく使うソフトのうちいくつかは、このOSでは動作しないことがわかっています。

しかしどうしても、最新OSを搭載したMacを少なくとも一台は、職場か自宅に配備しておきたいのです。

古いOSから最新のOSまで、なるべく幅広いバージョンのOSを揃えるのが私のポリシーでもあります。

今回のiMac購入によって、10.6(Snow Leopard)から10.12(High Sierra)まで、7つのOSが揃います。

幅広いバージョンを揃える意味は何か。今風に言えば「ダイバーシティ(多様性)」の尊重でしょうかね。