軽症インフルが多い理由

インフルエンザの流行は、いまだにとどまる気配がありません。今日も新規の罹患者が何人も来院しました。

しかし一方で、ワクチンの接種を受ける方も、まだいます。でもそれは正解。正しい対処法だと思います。

ワクチンに含まれる4つの型のうち3つが同時に流行している現状では、ワクチンの接種はとても有用です。

ただし当院のワクチン在庫もあとわずかなので、今週中には接種を終了することになるでしょう。

「今年のインフルエンザは症状が軽い」なんて、よく聞きますね。いわゆる「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2306.html" target="_blank" title="隠れインフル">隠れインフル</a>」です。

でも本当に、今年だけの特徴なのでしょうか。

去年までは、症状の軽い人は検査しなかったので、軽症のインフルに気付かなかっただけかもしれません。

今年はA型とB型の同時流行や<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2235.html" target="_blank" title="ワクチン不足">ワクチン不足</a>などによって、過去最大級のインフルエンザ流行が起きています。

学校や家庭など、自分の周辺がインフルだらけなので、軽症でも「念のため」検査するケースが増えています。

その結果、例年よりも軽症のインフルが、たまたま見つかっている。そう考えることはできないでしょうか。

いまの隠れインフルの実体は、ここ数年いつも春先に流行している、B型(山形系統)と思われます。

そのうち軽症例が、昨シーズンまでは見逃されていたとすれば、それこそが正真正銘の、隠れインフルです。

今シーズンはそのB型インフル軽症例を、隠れさせず顕在化させただけなのかもしれません。

喫煙者の医療保険

米国では、喫煙の年齢制限を21歳以上に引き上げる州が増えつつあるようです。

若い頃に試しに喫煙した者は、たいていそのまま習慣的な喫煙者になるともいわれます。

つまり、若者にはできるだけ、喫煙の機会を与えないことが大事だということになります。

その意味で、喫煙年齢の引き上げは、喫煙者を減らすための有効な手段かもしれません。

隠れて吸う若者もいるでしょうけど、法的に規制されていれば、ある程度は抑止できるでしょう。

一方でわが国には、喫煙年齢制限を「実情に合わせて」引き下げようかと、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1439.html" target="_blank" title="バカなことを言う人">バカなことを言う人</a>がいます。

私も若い頃に(何歳かは忘れましたが)、何本か吸ったことがありますが、幸い習慣にはなりませんでした。

たぶん、喫煙した場所(パチンコ店や雀荘等)になじめなかったのでしょう(パチンコも麻雀も下手だった)。

パチンコや麻雀が上手かったら、私の人生(健康状態を含む)も変わったかもしれません。

タバコが原因で起きるさまざまな疾患の治療に対して、非喫煙者と同等に保険が利くのは釈然としませんね。

喫煙者の医療保険の自己負担額を増やすとか、何か差別化を図るべきでしょう。

喫煙に関連した疾患・病状であることが統計学的・疫学的に認められたら、窓口負担割合を増やす、とか。

その際の自己負担増を補償するために、喫煙者専用の医療保険制度を作ってみたらどうでしょう。

保険料はタバコ代に含んでおけば、すべての喫煙者を被保険者にすることができます。「喫煙者皆保険」です。

タバコ代は、保険料のぶん値上げです。喫煙者は、喫煙本数に比例して保険料を負担することになります。

この制度、いいなあ。厚労省と財務省とJTでよく検討してみてください。

チャイルドロックの問題か

また、洗濯機に子どもが閉じ込められた死亡事故が起きました。

こんなときの頼みの綱のチャイルドロック機能が、今回の事例ではオフになっていました。

洗濯前にオフにして、洗濯後にオンにする、そんな操作が必要なチャイルドロックって、どう考えても面倒。

毎日毎日、オンオフを繰り返すうちにアホらしくなって、いつのまにかオフのままになりそうです。

それに、たとえチャイルドロックがされていても、メカ好きの小学生なら、いつか解除するかもしれません。

ドラムの中にどうしても入ってみたければ、日頃の母親のロック解除風景を、こっそり見ているはずです。

それよりも、洗濯機の中からロックが外せないことが根本的な問題なんですよ。<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1361.html" target="_blank" title="前にも書きました">前にも書きました</a>けど。

これじゃまるで、中に入った子どもを閉じ込めるという意味の「チャイルドロック」じゃないですか。

もちろん、簡単な力ですぐにドアが開くようだと、洗濯物に押されてドアが開いてしまうので、困ります。

洗濯の真っ最中にドアが開いてしまったら、辺りの床はビシャビシャの悲惨な状態になるでしょう。

今風の家だと(わが家も?)、洗濯機を直接フローリングに置いてたりするので、水漏れの被害は甚大です。

最近発売されている洗濯機には、「閉じ込め防止機能」が付いている機種もあるみたいですね。

しかし、たとえばその日立の機種の場合、閉じ込め防止機能オンの状態では、洗濯もできない仕様のようです。

洗濯するたびに設定と解除を繰り返す必要があり、やがて面倒になりそうです。

そもそも、洗濯中でもないのにドアロックがかかるような仕様自体が、おかしくないですか。

運転スタートしてはじめてロックがかかり、運転してなければ常に自由に開く。それでいいじゃないですか。

その程度の仕組みが、作れないものですかね。

地球寒冷化対策

寒い日が続きます。朝の通勤時に、自動車が暖まるまで待つその間の寒いこと。エアコンのタイマーが欲しい。

車に表示された外気温を見たら、3日前のマイナス4度にも驚きましたが、昨日はマイナス5度でした。

さいたま市では観測史上最低のマイナス9.8度を記録したというし、この冬はとにかく、やたら寒いです。

夏には異常に暑くて、やれ地球温暖化の影響だなどと騒いだのに、冬が異常に寒いのはどうしてなんでしょう。

年間の平均気温が上がっているのに冬が寒いのであれば、夏はますます暑くなるのでしょうか。

あるいは、温暖化には地域差があって、全体として平均すれば温暖化ということなのかもしれません。

地球温暖化によって、中緯度地域はむしろ寒冷化するという説もあります。

いずれにせよ、いまの間氷期が終わって次の氷期が来れば、地球温暖化問題も終了です。

そのときに、日本の(とくに熊本付近の)気温がどうなるかわかりませんが、かなり寒いのでしょうね。

次の氷期は1万年以上先らしいですが、最近話題の「ミニ氷河期」は、もう始まっているとも言われます。

太陽活動が弱まることで、今後200年ぐらいの間に、地球が寒冷化するとのこと。これは切迫してますね。

ホントかどうかわかりませんが、もしも寒冷化が進み始めたら、人類はそれにどう対処すべきなのか。

まず、これまでの地球温暖化対策はすべて中止して、地球寒冷化対策に切り替えなければなりません。

二酸化炭素などの温室効果ガスを多量に放出して、地球をガンガン温めるというのも手でしょうね。

「地球温暖化は原発推進の格好の口実だ」と、最近目にした記事に書かれていました。

ならば地球が寒冷化し始めたら、脱原発も進めやすくなります。火力発電の方が、地球に優しいからです。

滑舌の悪さ

安倍首相の滑舌の悪さには、いつも閉口してしまいます。まあ私も他人のことは言えませんけどね。

滑舌の悪さが原因で聞き間違えられて、ネットで話題になってる人がいますね。立憲民主党の枝野幸男氏。

草津白根山の噴火被害者に対し「心からお見舞い」と発言したのが、「心からお祝い」と聞き間違えられた件。

どれどれと動画で確認してみると、 “ OMIMAI ” の “M” が弱くて、 “ OImAI ” みたいな発音になってますね。

私の耳にはもはや、「お祝い」にしか聞こえませんでした。

たぶん、この発言を先入観なしに聞いていれば、文脈から「お見舞い」に聞こえたと思います。

今回の答弁を国会中継で見ていて、最初から「お祝い」に聞こえた人の、その「聴力」には恐れ入ります。

コイツはきっとおかしなことを言うはずだ、という先入観(または偏見)で、そう聞こえたのかもしれません。

人の揚げ足をとる気まんまんだと、そういう聴覚回路になるのかもしれません。

いずれにしても、公的な場での発言は、言い間違えるどころか、相手に聞き違いをさせても責められるのです。

ただし言い間違いなど、たいした問題ではありません。もっと重大なのは、某副大臣のような失言でしょう。

在日米軍機の事故に関して国会で、「何人死んだんだ」とヤジを飛ばしたあの方です。

この手の<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2030.html" target="_blank" title="失言">失言</a>は、言い間違いではなく本心から出た言葉なので、訂正しても謝っても、もはや手遅れです。

インフル激しく流行中

インフルエンザの話ばかり書きたくはないのですが、なにしろ過去最多患者数だと報じられているので。

今年第3週(1/15-21)の定点当たり患者数は、熊本市で68.00、熊本県で66.26と、いずれも<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2304.html" target="_blank" title="先週">先週</a>の2倍。

これは、例年第4週ごろに記録する年間のピーク値と比べても、約2倍です。

患者数の流行カーブはまだ上昇中なので、ヘタをすると、過去最悪の流行になるかもしれません。

このような、近年まれに見るインフルエンザ流行の原因は何でしょう。

特殊なウイルスが出ているわけではないし、衛生環境の悪化や異常気象が原因とも思えません。

混合流行(A型とB型の同時流行)が、いまの大流行の原因だと、国立感染症研究所の方が説明していました。

それもあるでしょうけど、いまA型はむしろ沈静化しており、B型が単独で大流行しているような印象です。

今期のB型には、症状が比較的軽い、いわゆる「隠れインフル」が多いのも、感染拡大の原因かもしれません。

インフルエンザワクチンは、2年前から<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1338.html" target="_blank" title="4価">4価</a>になったので、とくにB型に対しては予防効果が強まったはず。

それなのにB型が大流行しているのは、ワクチンの接種率の低下が原因ではないかと考えずにはおれません。

今期の<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2235.html" target="_blank" title="ワクチン不足">ワクチン不足</a>がインフルエンザの大流行を招いたのだとしたら、厚労省はおおいに反省すべきです。

来シーズンは絶対に、同じ轍を踏まないように。

インフル検査希望

インフルエンザの検査を希望して来院する方が、毎日何人もいます。

このような場合、実際に検査をするかどうかは医師が判断すべきです。希望により行うものではありません。

ただしその際には、医学的な観点だけでなく、さまざまな社会的事情を考慮しなければなりません。

たとえば、まだ発症したばかりの方が検査を希望する場合、私はその目的が次のどちらなのかを尋ねます。

「インフルエンザ陽性」を確認したいのか、それとも、「インフルエンザ陰性」を確認したいのか。

前者には、もしもインフルエンザであるならば一刻も早く治療を開始したい、という願いが込められています。

なので病状の重症度によっては、ダメ元で検査することがしばしばあります。早く治してあげたいからです。

状況(家族がインフルなど)等でインフルの疑いが強ければ、もはや検査すら必要ないこともあります。

問題は後者です。念のため園に検査するように言われたとか、会社から求められた方も時々います。

残念ながら、検査して陰性であっても、インフルエンザではないという証明にはなりません。

インフルエンザではないことの証明は、インフルエンザであることの証明よりもずっと困難なのです。

したがって、インフルエンザ陰性の証明を強く希望される方には、検査をお断りすることがあります。

少なくともそのような方は、発症して十分に(24時間以上)時間が経ってから、検査を受けるべきです。

偽陰性の可能性がある方に、いたずらに陰性のお墨付きを与えるわけにはいかないのです。

米国もインフル大流行

毎日毎日、インフルエンザに罹った方(またはその疑いのある方)が押し寄せてきます。

今年第2週(1/8〜1/14)時点で、熊本県および市は、インフルエンザが<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1951.html" target="_blank" title="警報レベル">警報レベル</a>を超えたと発表しました。

県内に80(うち市内に25)ある定点医療機関あたりの患者報告数が、1週間で30を超えたということです。

土日祝日診療を行っているためか、当院単独では12月下旬時点ですでに、「警報レベル」並の患者数です。

<a href="レベル http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1951.html 先日まとめた http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2296.html" target="_blank" title="先日">先日</a>まとめた通り、12月に流行したのは、A型7割、B型3割というのが、全国的な傾向でした。

ところが年末頃からB型が増え始め、今月は圧倒的にB型。この1週間では、約9割がB型という印象です。

「B型は比較的軽症なので『隠れインフル』に注意しよう」などと、テレビ番組の特集でも言っていました。

B型すべが軽症とは限りませんが、たしかに今月は、熱の高くないB型が目立ちます。

例年、B型はA型よりも2カ月程度遅れて流行が始まりますが、今シーズンはほぼ、同時スタートです。

今年に入ってB型ばかり目立ち、逆に言えばA型が早々に沈静化した理由は、よく分かりません。

ところがそのA型インフルエンザが、米国でいま近年まれに見る規模で流行しているそうです。

気になるのは、そのほとんどがA(H3)(いわゆるA香港型)だということ。ワクチンの効きにくい型です。

先月日本で流行したA型は、ほとんどがA(H1)pdm09(いわゆる新型)でした。ワクチンが効くやつです。

つまり、もしも今後、米国からA(H3)が入ってきたら、日本ではまたA型が流行する恐れがあるわけです。

例年よりも早く流行が始まった今シーズンですが、場合によっては、例年よりも長引くかもしれませんね。

学会の開催曜日

開業して10年間、あまり、めったに、ほとんど学会に行ってませんでしたが、今年は頑張るつもりです。

メジャーなものだけでも、内科学会と循環器学会と小児科学会。あと外来小児科学会や小児循環器学会。

さらに昔のなじみで、外科学科や胸部外科学会や心臓血管外科学会にも顔を出したいところ。

いまあげた8つの学会総会のうち、3月から9月の、当院があまり忙しくない時期に行われるものは6つ。

それらの開催場所は、大阪、京都、福岡、横浜、そして東京が2回。

開催曜日は、金曜〜日曜の3日間が4学会で、あとの2学会は木曜〜土曜に行われるようです。

なるべく臨時休診をしないようにするのであれば、どの学会も当院休診日の金曜に参加することになります。

つまり、日帰り参加です。移動ばかりでバタバタです。正味の学会参加時間は短いかもしれません。

そうなのです。土日祝日診療をしていると、必ず週末に開催される学会なんて、まともに参加できないのです。

私が若い頃(80〜90年代前半)には、学会はたいてい平日に開催されていました。

月曜〜水曜とか水曜〜金曜などという、いまでは考えにくい日程が、当時はむしろ一般的でした。

そして学会前後の土日は、しばしば観光日(接待ゴルフなど)でした。よき時代だったのです。

でも今は、学会は土日を潰して行うのが当たり前になっています。平日は病院で働けということでしょう。

ちょうど今日から、ANAの3月25日〜10月27日搭乗分の予約受付(ANAカード会員先行)が始まりました。

まあ、学会に行けばいいってもんじゃあないですけど、学術的刺激を受けて帰って来ることはできそうです。

朝一番の来院者

当院では、朝8時からネットによる診療予約の受付を開始し、8時半から電話予約の受付を始めています。

他院ではたいてい、この受付順が逆で電話が先なのですが、それだと電話口が混乱すると私は思うのです。

完全ネット予約制が私の理想ですが、ネット予約が難しい方のことを考慮して、電話予約枠を残しています。

ネット予約システムは、患者のアクセスがたとえ0.01秒差でも、正確に順番通りに受付処理を行うでしょう。

ところが電話だと、運が悪いとなかなかつながりません。電話をかけた順番が予約順とはならないのです。

当院では2回線を使って、事務職員と私が朝の電話番をしていますが、受話器を置くとすぐ次が鳴る勢いです。

もちろん、インフルエンザが大流行しているこの時期だけの話ですけどね。

そのように電話応対でバタバタしている時に、直接来院して診察を求める方も、しばしばいらっしゃいます。

軽症の方はなるべく出直していただきますが、わざわざ来院された方をむげに断るのは難しいものです。

たいていは、その場で受付をして朝1番で診察することになります。次にもうひと方来院されたら、2番です。

しかし、ネット予約して順番を待つ高熱の乳児よりも、直接来院した予約なしの大人を優先すべきなのか。

予約制をよく理解している方は、自分の順番が来たら来院されます。なので待合室はそれほど混んでいません。

そこへ予約せずに直接来院した方には、待合室がガラガラなのに待たされることが理解できないようです。

誰が良い悪いという問題ではありません。すべての方への理想的な対応というものが、存在しないのです。