伊方原子力発電所3号機の運転停止を命じる仮処分を、広島高等裁判所が決定しました。
「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1832.html" target="_blank" title="阿蘇山">阿蘇山</a>で巨大噴火が起きた場合、火砕流が原発に到達する可能性が小さいとは言えない」というのが理由。
わが熊本の阿蘇山が、遠く四国の原発にご迷惑ご心配をおかけするとは、申し訳ないです。
阿蘇の9万年前の噴火では、九州のほとんどが<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1685.html" target="_blank" title="火砕流">火砕流</a>で埋まり、その範囲の生物が死滅したとされています。
もしもそんな事態になったら、私にとっては四国の原発事故どころの騒ぎじゃありません。たぶん死んでます。
その阿蘇の破局噴火までをも想定して安全を確保せよとは、広島高裁もずいぶん踏み込んでますね。
これは、火山の安全性審査で「過去最大の噴火規模を想定する」としている内規を考慮したものです。
なので次の噴火が前回よりも小規模だろうと想定する四国電力は、たしかに甘いかもしれません。
しかし数十億年の地球の歴史を考えると、たった9万年前の噴火が過去最大とは限りません。
それどころか、次の噴火が「過去最大規模」程度でおさまるという保証もありません。
さらに言うなら、日本中の火山が、阿蘇の過去最大級の規模以上で噴火する可能性すら、考慮すべきでしょう。
東日本大震災以来、わが国では「想定外」という言葉で防災の手抜きをしてはならないのです。
電力関係者の「(これでは)日本のどこにも原発が造れなくなる」という当惑の声が報じられています。
まったくその通り。ただし、造れなくて困ると思うよりも、造るべきではないと考えるべきかもしれません。
原発が火砕流に巻き込まれたときの惨状は、想像を絶します。
<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1106.html" target="_blank" title="核燃料プール">核燃料プール</a>が壊滅すれば、燃料がすべて一斉にメルトダウンするでしょう。もう、考えたくもない事態です。
その意味では、原発が稼働中であろうとなかろうと、関係ないかも。じゃ、運転停止しても意味ないか。