プレミアムな気分

怒濤の2日間が過ぎ、大晦日の今日は気分良く帰熊しました。

そうそう。東京ビッグサイト近辺の人出はすごかった。コミケですか。私にはよくわからない世界です。

「世界で2番目に人が集まるイベント」という表現は大げさだとしても、まあ、人が多い多い多すぎ。

何万人という参加者が、じつに整然と並んで待っている姿と、その人たちの独特の風貌にも打たれます。

今回の東京往復では、腰の負担を軽減するための措置として、航空券はプレミアムクラスの座席をとりました。

断っておきますが、贅沢のためではありません。私の腰が普通席に耐えられない状態なのです。

先月、日帰りで熊本・東京を往復(普通席)したら、もともと痛んでいた腰が、ついに悲鳴を上げました。

某整形外科で治療を受け、かなり改善したのですが、いつまた再発するかもわかりません。

そこでこのたびはやむを得ず、緊急措置としてプレミアムクラスに乗ったわけなので、ご理解ください。

ただし<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2278.html" target="_blank" title="一昨日">一昨日</a>は、腰のみならず膝も痛めるという、想定外のフライトとなりましたが、それはまあ仕方ない。

そのぶん、今日の帰路では、空港ラウンジでつくろいだ後、ゆったりと広いシートを堪能して帰ってきました。

ゆったりできただけでなく、あちこちでANAの方からお礼の言葉を頂戴しました。

搭乗口を通過したら、係員が追いかけてきて、お礼の言葉と共に礼状とお菓子などをいただきました。

機内で着席すると、こんどはチーフパーサーから、これまた丁寧なお礼の言葉。着陸後にもまたお礼。

一昨日の件が、各部署に申し送りされていたようです。まことにプレミアムな気分で、熊本に帰って来ました。

新郎の父親と新婦の父親

珍しく、私の家族のことを書きます。

長男が本日、東京で結婚式を挙げました。長女は来年2月に、福岡で挙式の予定です。慶事が続きます。

示し合わせたわけでもないのに、どちらも同じ、今年11月22日の「いい夫婦の日」に入籍しました。

入籍と、挙式と、披露宴とが、全部同じ日だった昔から考えると、今はずいぶん、フレキシブルになりました。

法的には入籍が、個人的には挙式が、社会的には披露宴が、それぞれ「結婚記念日」かもしれません。

昨日から上京して今日に備えたのは正解でした。<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2278.html" target="_blank" title="昨日のような出来事">昨日のような出来事</a>が、いつ起きるとも限りませんから。

それにしても、なにぶん「新郎の父親」となるのは初めてのことです。それなりに緊張しました。

しかしその緊張も、挙式前の待ち時間の間に新婦側親族と歓談するうちに、すっかりほぐれました。

いまどきの結婚でも、家と家、親族と親族のつながりや人間関係は、いちばん大事なものだと感じました。

ですから今日は、ふたりの門出を祝福すると同時に、新しい人たちとの出会いに感謝する会でもありました。

さて、来年2月には「新婦の父親」になります。また別の感慨があることでしょう。

当ブログをお読みの皆さまにも、良い年になりますように。

機上の心肺蘇生

「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1610.html" target="_blank" title="お客様の中にお医者様はいらっしゃいませんか">お客様の中にお医者様はいらっしゃいませんか</a>」というアナウンスが、私の乗っていた旅客機で流れました。

今日の午後、私が搭乗した熊本発羽田行きのANA便での出来事。このようなことは、初めての経験でした。

向こうの方の座席の方の顔色がひどく悪く見えたので、近くのCAさんに尋ねたのです。「あの方、大丈夫?」

不審に思われてもあれなので、こう付け加えました。「私は医者ですが、あの方の様子がおかしいですよ」

一緒にその座席まで行くと、チアノーゼで、意識がなく、呼吸もなく、頸動脈の拍動も触れませんでした。

これ以上病状等の詳細は書きませんが、ともかく、その方を床に寝かせて、心肺蘇生を始めました。

この段階で、CAさんが冒頭のアナウンスを行うと、居合わせた医師がすぐに駆けつけてくれました。

その先生は初対面の方でしたが、じつは私の自宅の近所の先生だったことが、あとで判明します。

機内に備えてある器具や薬品はしかし、ちょっとした急病には間に合っても、蘇生には厳しいものでした。

なんとか心拍は再開したものの、呼吸が不十分で意識も戻りません。

飛行機は急遽、中部国際空港に着陸することになりました。すごい勢いで降下したので、私は耳を痛めました。

着陸の1分前ごろ、CAさんたちは大慌てで座席に着きました。そんな規則なのでしょうね、こんな状況でも。

「先生方はそのままで良いです」と言われた私は、床にひざまずいた体勢で着陸の瞬間を迎えました。

中部国際空港で患者さんを救急隊に引き継ぎ、救急車に乗せ、機体は給油後に羽田に向かって飛び立ちました。

到着が2時間近く遅れたので、羽田で国際線に乗り継ぐ予定の乗客の何人かは、乗り継げなかったそうです。

数百人の乗客は全員、自分の席で黙ってじっと過ごしていたように見えました。さすが日本人です。

ただし、私の心肺蘇生の様子を撮影して、CAさんに注意された方がいます。その動画、消してくださいね。

貴重なアンケート

当院ホームページのお問い合わせフォームから、問い合わせではなく、ご意見を頂戴することがあります。

私の配慮不足や当院の不備な点などを指摘して、叱咤激励してくれるものです。ありがたいことです。

インフルエンザワクチンの予約で利用しているサイトは、毎年この時期に<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1178.html" target="_blank" title="アンケート調査">アンケート調査</a>を行ってくれます。

前にも書いたように、このアンケート調査結果はいつも、とても参考になります。

今シーズンのネット予約者のうち84人の方々から、ネット予約や当院についてのご意見をいただきました。

接遇や待ち時間やシステムなどへの苦情もあり、それらのすべてが、反省材料となります。

当院への褒め言葉も一定数あり、たいへん嬉しくありがたい気持ちになります。

通常の診療については、とくにアンケート調査しているわけではありませんが、本来は必要かもしれません。

ただそれが、利用者にとってわずらわしかったり押しつけがましいだろうとも思い、実践できていません。

買い物をすると、あとで接遇について調査するメールが届く店があります。

Appleに電話で質問等をした後にも、担当者の対応はいかがでしたかと、お尋ねのメールが来ます。

おもに大企業で、このような職員の接遇をきちんと把握・評価する態度が見られます。

一方で医療機関では、もちろん接遇も大事ですが、しかしそればかり気にして調査する態度はなじみません。

それよりも、受診後の患者さんに連絡をとるとすれば、まず、病状経過を気にかけて尋ねるべきでしょう。

来年は、そのような意味でのフォローアップに、これまで以上に力を入れようと思いました。

寝当直で寝正月

最近やっとメディアが取り上げ始めたのが、「当直医」の労基法上の問題です。先週の読売にも出ていました。

ただのお泊まりを意味する「宿直」とは違い、「当直」はしばしば夜通しの激務であり、時間外労働です。

ところが、「当直」医に対して「宿直」手当しか出していない病院が多く、是正勧告が相次いで起きています。

「勤務医の宿直には残業手当を払え」という<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-499.html" target="_blank" title="5年前の最高裁の決定">5年前の最高裁の決定</a>は、勤務医には追い風でした。

本来の勤務病院での当直以外に、アルバイトとしての救急病院の当直を、私も若い頃ずいぶん経験しました。

医局の先輩の病院を手伝って臨床経験を積ませてもらい、しかもお小遣いまでもらって帰るようなものでした。

大学病院の通常勤務を終えて、夕方当直病院に向かい、翌朝いったん自宅に戻った後、また大学に出勤します。

救急病院での当直でほとんど眠れていなかったとしても、翌日の大学病院では通常の仕事が待っています。

それが普通だったし、不満はありませんでした。なぜなら、当直には妥当なバイト料が出ていたからです。

某病院では、たびたび救急車に起こされるのがイヤで、ついに一晩中起きていた話は、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1590.html" target="_blank" title="前に書いた">前に書いた</a>とおりです。

徹夜で何をやってたかと言えば、「ドラゴンクエスト」です。もう、30年以上も前の話です。

別の某病院では、診療の合間に豪華な夕食が出て、事務長がしきりにビールを勧めてくれます。飲みます。

飲んでる途中で救急車が入ります。仕事を終えて食堂に戻ると、事務長がまたビールを勧めます。昔の話です。

そのような救急病院とは正反対に、老人病院とか精神病院の当直の場合は、ほとんど仕事がありません。

何か起きたら電話指示を求められる程度で、これを「寝当直」と言い、ほとんど「宿直」と同じ状態です。

年末年始はしばしば、老人病院で当直をしていました。正月3が日の「3連直」なんてのも2度経験しました。

ネットのない90年代前半のこと。本を読んでも飽きるので、ずっとゴロゴロして3日間過ごしますが、長い。

むしろ、適度に救急車が入ってくる方が、よほど時間が短く感じたかもしれません。

戌年の年賀状

もう何年も前から、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1189.html" target="_blank" title="年賀状">年賀状</a>の裏面は印刷会社に任せており、宛名は年賀状専用ソフトで印刷しています。

全部印刷だけというのもイヤなので、裏面の余白部分に、下手な字で手書きのコメントを書き入れています。

「今年もよろしく」とか「元気?」ぐらいの、形ばかりのフレーズであっても、自分の手で書きたいものです。

なにしろ、年賀状のやりとりをしている相手のうち大多数は、年賀状だけが唯一のつながりです。

そんな、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-151.html" target="_blank" title="年に一回の音信">年に一回の音信</a>をオール印刷で済ませるのもどうかと思い、どこかに手書きを加えているわけです。

とは言え、形式的な文言を手書きするよりも、近況報告を詳しく印刷した方が、もっと有意義かもしれません。

家族ひとりひとりについて詳細に記述してある年賀状を、時々受け取りますが、あれが本来、よい年賀状かも。

さて来年は戌年なので、わが家の愛犬「花(はな)」を、年賀状デビューさせることに決めました。

当初はフジカラーに委託しようかとも思いましたが、レイアウトの自由度を考えて、全部自分で印刷しました。

全面的な自作年賀状は、たぶん愛犬「アンナ」をフィーチャーした前回の戌年以来、12年ぶりのことです。

写真や文章のレイアウトが自由自在なのも、作ってて楽しいものですね。

この年末から来年初めにかけて、家族のイベントが続くので、そのことを報告する年賀状になりました。

裏面レイアウトは3バージョン作成。ザックリ言うなら、まじめ版・ふつう版・ふざけ版、の3つ。

元旦に、私からの年賀状を受け取られた方は、どのバージョンが届いたかで私との親密度がわかる仕組みです。

最高の経験のために

「iPhoneは、新モデルが出たら旧モデルの性能が落ちるように設定されていた」として、集団訴訟騒ぎです。

新機種が登場するたびに「iOS」も新しくなり、そこにはさまざまな新機能が盛り込まれています。

ところがその新iOSを旧機種にインストールすると、新機能導入と引き替えに、性能が落ちる仕様なのです。

まさか、新製品への買い換えを誘導するための、Appleの策略ではないでしょう(たぶん)。

バッテリー劣化による予期せぬシャットダウンを防ぐために、旧機種ではCPUの性能を抑えるのだそうです。

しかしiPhoneの性能を勝手に落とされるのは不当だとして、米国で集団訴訟が起きています。

その方々の気持ちはわかりますが、私には、Appleの措置はやむを得ない、というかむしろ賢明に思えます。

もしも旧機種の性能を抑制しなければ、新iOS導入でトラブルが多発して、それも訴訟の種になるからです。

予期せぬシャットダウンが頻発するようなことにでもなれば、損害を伴う重大なトラブルも起きかねません。

今回のような措置をしている理由をAppleは、「顧客に最高の経験を届けるため」と説明しています。

最新の機能を安定して使ってもらうために、機種ごとに最適の処理速度を設定しようというわけです。

毎年iPhoneを買い替えている私は、最新のiOSによる最新機能を最高の処理速度で享受し続けています。

まんまとAppleの策にはまっている、という言い方もできますが、まったく不本意ではありません。

電話で本人確認

会員情報を変更する必要が生じて、あるサイトの問合せ窓口に電話しました。

「電話口の方は、鶴原様ご本人でしょうか」などと尋ねられますね。「はい、そうです」と答えるとさらに、

「では、本人確認のため、誕生日を昭和からお願いします」などと訊くので、私がスラスラと答えると、

「本人確認が取れました」などと言ってくれます。なんていうか、平和ですなあ。

形式的なマニュアル作業なのですが、もしもこちらの回答が間違った場合は、面倒なことになります。

おととい、NTTの電話料金徴収を引き受けている、東京の「NTTファイナンス」に電話したときのことです。

電話番号の「登録名義」を問われて「ツルハラヨシカズ」と答えたのですが、確認できないというのです。

「他の方が名義人ではないですか」と向こうは言うのですが、名義なんて、私以外であるはずがありません。

「思い当たる名前を言ってみてください」とも言ってくれますが、それもオカシな話です。

念のため家族名などを言ってみましたが、一致しません。ついに、最後まで本人確認ができませんでした。

「では、名義人は誰になっていますか?」という質問にも答えてくれないので、打つ手なしです。

その後、試しに「NTT西日本」に電話してみると、電話番号の名義人名と私の名前はすぐ一致しました。

ファイナンスでは突っぱねられたのに、西日本ではあっさり受理されるとは、いったいどういうことなのか。

西日本の人は口を濁しましたが、西日本からファイナンスに情報を移すときに、ミスがあったようです。

私はかなりしつこく食い下がって、その詳細を問いただし、ヒントを得ました。

どうやら、私の名前「由一(ヨシカズ)」の読みを、勝手に「ユイチ」と登録していたフシがあるのです。

私が何度も「ヨシカズ」と言うのを聞きながら、「惜しいなぁ」て思ってたでしょうね、ファイナンスの人は。

診療を断る当番医

インフルエンザが流行期に入りました。今日はもう、インフルエンザ患者が何十人も来院するほどでした。

このような休日に、高熱を出したような人が受診する医療機関の選択肢は、3つあります。

(1)休日当番医

(2)救急病院

(3)日曜・祝日診療を標榜している当院のような酔狂な医療機関

休日当番医というのは、医師会が割り当てた医療機関で、9時から17時までの休日診療を請け負っています。

17時を過ぎると、当番医に診療を断られて当院に流れてくる方が出てくるのは、毎度のことです。

まあ、うちも標榜診療時間は17時までなんですけどね。

今日は16時半ごろ、当番医に断られたのでそちらで診てもらえませんか、という相談電話がありました。

当番医に16時10分に電話したら、17時まで予約が埋まっているので診られません、と言われたとのこと。

当院もその時点ですでに19時半過ぎまでの予約が埋まっていたのですが、その方の診療を受け入れました。

なぜなら、うちが断ったら、その患者さんは救急病院に行き、さらに長時間待たされる運命だからです。

当番医にもよりけりでしょうけど、17時ちょうどに診療を終了するなど、あまりにも杓子定規です。

せめて、17時までに医療機関に到着した方までは、キッチリ診療すべきでしょう。

たしかに、委託を受けた「当番医」としての業務時間は、9時から17時かもしれません。

しかし、17時を過ぎても「医師」です。求められた診療を断るのは、それこそ<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2180.html" target="_blank" title="応召義務">応召義務</a>違反じゃないですか。

まして、17時には診療を終了できるように、16時台から予約を断るのは、当番医としても問題があります。

そういう当院も<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2090.html" target="_blank" title="最近は">最近は</a>、夜遅くまでエンドレスで診療するようなことは、やめています。

それでも今日は、定刻より3時間オーバーの20時までは診療しました。それだけの「求め」があったからです。

だからいま、だいぶヘトヘトですが、先ほどの患者さんから感謝されたことで、報われた気がしています。

Google先生のご紹介

飲食店だけじゃなく、医療機関にも、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2080.html" target="_blank" title="口(くち)コミサイト">口(くち)コミサイト</a>がたくさんあります。

その内容に一喜一憂していたのは、開業当初だけ。2,3年後にはほとんど見なくなりました。

これはもちろん、当院へのご意見を無視したいわけではありません。むしろ拝聴したいぐらいです。

問題は、口コミの数が少なすぎることだと、前にも書きました。

多くのサイトは、ただ作っただけで、待てど暮らせど口コミが増えません。

口コミが少なすぎ古すぎだと、誰も見なくなります。一度は見ても、リピートする気にはなりませんね。

ところが、検索サイトは別。つまりGoogle。

「つるはらクリニック」でググると、左側に検索結果が出るのとは別に、右にちょっとした記事が出ます。

そこには地図と、外観写真と、簡単な紹介と、星の数と、いくつかの口コミなどが掲載されています。

当院を検索するだけで、自動的にこれらの情報が得られるようになっていますが、問題があります。

現在の星の数が3.2と厳しい評価なのは、むしろ謙虚に受け止めたい。それが問題なのではありません。

それよりも、Googleが当院をひと言紹介するフレーズが、「日本熊本の泌尿器科」なのです。泌尿器科?

どうりで、最近当院を泌尿器科だと思って来院する方が、多いはずです。これホント。

ある人にうちは泌尿器科じゃないと言ったら、ネットにそう書いてあったと。ググってみたら、前述の通り。

Googleに対しては、記事の修正を要請しました。すると、「編集内容の審査を開始しました」と返信あり。

ところがそれからが、なしのつぶて。Google先生、仕事遅い。いまだに当院は「日本熊本の泌尿器科」です。

それどころか、いつの間にか当院の外観写真が、ご近所の民家の写真に差し替えられてるじゃないですか。

ぱっと見に当院は、昭和の時代の診療所兼自宅という雰囲気です。駐車可能台数は2台。どーゆーこと?

私がGoogle先生に意見したからなのか、ひどい仕打ちです。もうホント、アテにならないことこの上ない。