こんなお家は

「『Google Home』や『Amazon Echo』などの『<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2073.html" target="_blank" title="AIスピーカー">AIスピーカー</a>』は、『コネクテッドホーム』の前座だ」

というIT記事が目に付きました。有料記事のため詳しくは読めなかったので、想像を膨らましてみました。

つまり未来は、家中のありとあらゆる物品が、住人と「つながる」ということなのでしょう。

リビングで何かつぶやけば、部屋中の家電や家具調度が、それに応えるという、不気味な未来が迫っています。

件の記事には、次のような記載がありました。

「 “自動化された家” はSFでは30年以上前からよく書かれるテーマの1つだ。ただ、しばしば家のサービスがお仕着せ的で住人の意に沿わないことを繰り返すなど技術の行き過ぎをからかう対象にもなっていた」

これを読んですぐに思い出したのは、子どもの頃(昭和40年代)に見た『こんなお家は』という短編アニメ。

ご存じでしょうか。『トムとジェリー』の2つの話の間に挟まった、いわゆる「真ん中の話」のひとつです。

真ん中の話には、いろんなパターンがありましたが、どれも私は大好きでした。本編よりも好きだったかも。

ドルーピー(声は玉川良一)やスパイクやクマのバーニーなど、いろんなキャラクターが出てきます。

その中で、異色だったのが「未来モノ」。未来の家や車やテレビを、それこそ「からかう」内容でした。

あらためてネットで『こんなお家は』(1949年制作)を見てみると、おかしな未来の家が描かれていました。

税務署対策で部屋が質素に切り替わるとか、ベーコンを叩いて伸ばすフライパンとか、まるでムダな装備です。

そのように未来を茶化して描く中で、「こうなると、テレビはもう一人に一台の時代です」とのナレーション。

家族一人に一台のテレビなど、当時としては考えられない、ムダで笑える未来だったのでしょうね。

『コウノドリ』

TBSのドラマ『コウノドリ』を、今日初めて見ました。わりと良かった。

民放のTVドラマは日頃あまり見ないのですが、医療系のものは例外的に、あら探しとツッコミ目的で見ます。

いやそうじゃなくて、病気や医療や医療従事者に対する世間やメディアのとらえ方を知るために、見るのです。

今日の第2回目の放送内容に興味があり、それならばと、1回目の放送をまず、TBSオンデマンドで見ました。

なるほど、そういう感じのドラマですか。基本的にいい人ばっかり登場しますね。『<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1127.html" target="_blank" title="Doctor X">Doctor X</a>』と大違い。

1回目は、産婦人科の現場のご紹介、という感じでしょうか。意外と違和感のない作りでした。

女性の仕事や家庭環境が、どれほど妊娠出産を難しくしているか、という社会問題もからめてます。

『Doctor X』とか『<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1994.html" target="_blank" title="A LIFE">A LIFE</a>』のような、外科手術のテクニックがどうのこうの、という話は一切出ません。

さて今日の2回目は、妊婦の「子宮頸がん」の問題を取り上げていました。

子宮頸がんと診断された妊婦が、妊娠継続をどうするか、がんの手術をどうするか。とても深刻なテーマです。

がんの進行度によっては子宮全摘が必要で、その後の妊娠が不可能になるので、妊婦じゃなくても大問題です。

つまり子宮頸がんは、早期発見・早期治療も大事ですが、可能なら(可能なので)予防すべきなのです。

ところが日本では、この悲惨な病気をワクチンで予防しようという動きが、もう4年以上も止まっています。

このことについてドラマでは、登場人物にもしつこく語らせており、ワクチンを推奨する姿勢を感じました。

欲を言えば、毎年約1万人がこの病気に罹患し、約3千人が亡くなっていることにも、少し触れてほしかった。

本来このような啓蒙活動は、報道系の特集番組で行うべきものですが、ドラマも効果的かもしれませんね。

ネ申Excel

最近、IT系サイトでは、「ネ申Excel」と「Excel方眼紙」についての議論が、なかなか盛り上がっています。

私も「Excel文書」については<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1114.html" target="_blank" title="日頃から不満">日頃から不満</a>があるので、この議論にはたいへん興味があります。

「ネ申Excel(神Excel)」という言葉は、私は最近知りました。「神」が付くけど褒め言葉ではありません。

罫線を自在に作れるワープロとして、Excelを「間違った形で」使うことなどを意味しているようです。

専門家らは、データの利用や入力の省力化ができない神Excelを、「生産性を下げる」と非難しています。

私にはそのような専門性はないですが、「文書を作るならワープロを使え!」という気持ちは一致しています。

かく言う私も80年代には、当時主流の表計算ソフト「Lotus1-2-3」を、ワープロのように使ってました。

表や罫線作成や行頭揃え(インデント)が、一般的なワープロ(文書作成)ソフトよりも簡単だったからです。

でも当時は、大げさじゃなくて誰もが、スペース(空白)を挿入して文章の行頭を揃えていた時代でした。

表計算ソフトのセルを利用して文書をレイアウトする私の手法は、当時としては斬新でスマートだったのです。

ですが今の文書作成ソフトは、とてもうまく作られています。「Word」はよく知りませんが、たぶん同じ。

それなのに今でもたまに、スペースを多用したお役所等の文書を見かけることがあり、本当にガッカリします。

表計算も関数も使わないのにExcelで文書を作るのも、同じようなレベルの話です。

最近の文書作成ソフトが多機能過ぎて使いづらく、Excelの方が直感的に使えるとしたら、皮肉な話です。

フェノール値

ウイスキー、とくにモルトウイスキーの香りは実に個性的で、奥深いものがあります。今日はそのお話。

大麦の発芽→乾燥→糖化→発酵→蒸溜→樽貯蔵、というすべての製造過程が、ウイスキーの香りに影響します。

なかでもとくに、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2092.html" target="_blank" title="スコッチ">スコッチ</a>のシングルモルトの「クセ」を決定付けているのが、麦芽の乾燥過程でしょう。

大麦の発芽を適度な状態で止めるために、伝統的に「ピート(泥炭)」を焚いて燻煙して乾燥させます。

このときに、ピートの煙の香りが麦芽に染みつき、「ピート香(ピーティー・フレーバー)」となるわけです。

化学的にはその香り成分は、フェノール、クレゾール、グアヤコールなどの、フェノール類です。

これらの物質の割合が、ピートの産地や元の植物によって異なり、シングルモルトに個性を与えます。

概してこの香りはスモーキー(煙臭い)と表現でき、その強さは「フェノール値」で数値化されています。

さて講釈はここまで。次は実習です。今夜は、とくにピート香の強い「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2116.html" target="_blank" title="アイラモルト">アイラモルト</a>」を飲み比べてみました。

「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-583.html" target="_blank" title="ラフロイグ">ラフロイグ</a> 10年」(フェノール値 50ppm前後)

私の基準ボトル。生まれて初めて飲んだアイラは、これでした。当時はそのニオイにぶったまげました。

「カリラ 12年」(35ppm)

少々「コンブ」臭いけど、口に入れると実に旨い。ピート香はそれほどきつくない。

「ラガヴーリン 16年」(35ppm)

洗練された香りと味わい。バランスがいい。上品。ラフロイグより好きになりつつある一品。

「ボウモア テンペスト スモールバッチ リリースIV 10年」(20ppm?)

ボウモアからは、少し珍しいエントリーで。香りはピカイチだけど、味が尖ってる感じ。辛いのか?

「アードベック TEN」(60ppm)

ガツンと来るピート香。所有するアイラモルトの中では最強、でした、昨日までは・・・

「オクトモア スコティッシュバーレイ 07.2」(208ppm)

本日入荷。噂には聞いてた桁違いのフェノール値・・・ところが、飲んでみると実に旨い。これいい。

なお、どのシングルモルトも、ほんの少しずつの試飲ですので。私を大酒飲みだと思わないでください。

お近くにおいでの節は、いつでもわが家で試飲していただけますので、興味のある方はどうぞ。(車運転不可)

支持政党なし

30年ぐらい前、おかしな名前のミニ政党がたくさんありました。もちろん当選者などいませんでしたが。

今回の衆議院議員選挙でも、気になる政党はコレでしょう(一部、架空政党あり)。

「支持政党なし」

義務感を持って投票に行ったものの、どの政党に投票するか決めてなかった人を狙った、ひっかけ名称かも。

類似政党に「支持政党考え中」があります。

「自民党以外」

自民党以外ならどこでもいい、という人の受け皿政党。似たようなものに「希望の党以外希望」もあります。

「初投票はこちら」

18歳とかの有権者が、なんかしらんけど今回はコレなんかな?、と勘違いするのを狙います。

「比例代表のみ」

これまた投票初心者狙い。

「白民党」

勘違い狙いなら、最初に思いつくのがコレ。姉妹党に「自眠党」や「自由民玉党」があります。

「日本のここる」

これって、OKなんですかね。ダメなら「日本のころころ」でいきます。

「新党犬地」

北海道に犬の理想郷を作ろうという政党。代表は鈴本宗男らしい。

とりあえず今回も、「支持政党なし」の得票数が、多少気になります。

鶏卵馴化

毎日多くの方が、インフルエンザワクチンの接種を受けに来られます。早めの接種をお勧めしています。

今シーズンはワクチンが<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2153.html" target="_blank" title="大幅に不足">大幅に不足</a>しています。前にも書いたように、ワクチン製造株の決定が遅れためです。

じゃあなぜ、製造株の決定が遅れたのか、ということなんですけどね。けっこう根の深い問題があるのです。

インフルエンザワクチンは2年前から、4つの型(株)のウイルスに効く「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1338.html" target="_blank" title="4価ワクチン">4価ワクチン</a>」になっています。

4つの型とは、「AH3亜型」(以前の季節性)と「AH1pdm09亜型」(以前の新型)と、2系統のB型です。

この4つの型それぞれについて、次のシーズンで流行する株を予測して、国が製造株を決定します。

メーカーはそれにしたがって製造を開始します。製造に要する期間は7〜8カ月です。

ワクチンがよく「効く」かどうかは、製造株と実際の流行株がどれだけ一致したかによります。

4価になってB型が2系統含まれるようになり、B型インフルエンザの「はずれ」はほぼ、解消されました。

A型のうち「AH1pdm09亜型」も、2009年以来ウイルスの変化が少なく、たいてい毎年「当たり」です。

問題は「AH3亜型」。流行株が正しく予測できても、製造途中でワクチンの成分が変異してしまうのです。

鶏卵内で培養しているうちに、ウイルスが卵に合わせて変化するからです。これを「鶏卵馴化」といいます。

ワクチンの成分(抗原)がどんどん変化(変異)し、できあがったワクチンはまるで別物になってしまいます。

今年のワクチンは型が合わなくて効かなかったね、と言われるのは、たいていこの鶏卵馴化によるものです。

それを解消すべくこのたび、細胞培養で分離した株を鶏卵で培養するという、新たな製造法が採用されました。

これが今期の「AH3亜型」製造株として最初に「内定」していた、「A/埼玉 (103/2014)」株でした。

ところが、試験的に作ってみると、なかなか増殖しない。このままではワクチン製造量が激減してしまう。

やむを得ず急遽、昨年使った鶏卵培養の「A/香港 (4801/2014)」株を、再登板させたわけです。

ですがその決定が遅く、結果的にワクチンの製造が遅れ、今回のワクチン不足に至ったという顛末です。

そんなわけで今年のワクチンは、AH3亜型ウイルスに対しては、例年と同程度に「効きが悪い」でしょうね。

研究は続けるべき

このたび国は、予知を前提とした東海地震の情報の発表を、取りやめることを決めました。

地震の研究が進めば進むほど、その予知は困難だということがわかってきた、というわけです。

40年来の防災対策が方針転換を迫られたわけですが、今更ですかと言うつもりはありません。

むしろ、ここで地震予知研究を諦めていいのかとさえ、思ってしまいます。

何十億年も続いてきた地球活動のごく一部を、たかが40年ぐらい観測して、わかった風なことは言えません。

防災対策は、予知とは別に進めるべきでしょうけど、地震研究もいっそう精力的に続けてもらいたい。

科学は<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2174.html" target="_blank" title="指数関数的に進歩">指数関数的に進歩</a>しています。あと40年ぐらいしたら、本当に地震が予知できるようになるかもです。

今回の衆議院議員選挙では、争点のひとつが原発。

再稼働を認めるか認めないか、脱原発にしてもそのトーンは各党でかなり違います。

しかしいずれにせよ、今後数十年以上にわたって日本に廃炉ラッシュが起きることは、間違いないでしょう。

その過程で、また想定外の事態が起きないことを祈るのみです。

原発が、その建設や維持よりも事故処理の方がよっぽど困難だということを、このたび思い知らされました。

事故処理どころか、廃炉や放射性廃棄物の処理にしても、まったく未経験・未解決で研究途上の分野です。

それでよくもまあ、ここまでたくさんの原発を作ったものですが、作ったものはしょうがない。

反原発であろうとなかろうと、原子力分野の科学研究を、日本は今後もやめるわけにはいかないでしょう。

文筆以前に書字能力

純愛小説『アナログ』。才能なら俺にもあると、ビートたけしが<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1778.html" target="_blank" title="又吉直樹">又吉直樹</a>を意識して書いた小説らしい。

読まずに思ったことは、有名人が書けばすぐに話題になってオトクだな、というひがみ。

才能を見せたいなら匿名で出版すればいいのに、と小説など書けもしないのに文句を言ったりします。

もちろん、この本について誠実に評価するためには、読むしかありません。そのうち読みます(たぶん)。

「新しいことをやることで自分に負荷をかけていきたい」

ビートたけしが、今回の小説刊行に際してこう言ったそうです。この姿勢は、すばらしいと思います。

運動能力でも知的能力でも、ちょっと負荷をかけるからこそ鍛えられ、さらに伸びるというもの。

負荷もかけずに現状維持、あるいは低きに流れる姿勢では、人の能力はどんどん廃れていくばかりです。

先日の開院記念日に、手書きのメッセージを職員向けに書こうとしたら、まともに書けず愕然としました。

漢字を忘れてることは想定済み。だからあらかじめパソコンで原稿書いて、その画面を見ながら書いたのに。

まず、字がヘタ。とてつもなくミミズ。ミミズ以下。元々ヘタなのに、以前にも増してヘタクソになってる。

ちょっと書いたらすぐ疲れる。ボールペンを持つ手の力と筆圧とのバランスが、うまく調整できないのです。

現代人は字が書けない、などとよく言われますが、私の場合は文字通り、書字能力が廃れてきているようです。

各世代のOSを揃える

最新のMacに最新のOS。自宅と職場のMacを常にそのような環境に保つのが、勤務医時代の私の流儀でした。

最高の作業環境を提供してくれる最新のOSは、最新のMacで最も快適に動作するからです。

ところが開業してから困ったことには、OSが新しすぎると、電子カルテが安定して動いてくれないのです。

他にも、新しいOSでは使えないソフトがあるし、その反対に、古いOSでは動かないソフトもあります。

結果的に、クリニックの7台のMacのOSはいま、「10.6」から「10.12」までが見事に勢揃いした状況です。

その中でも古い部類の「10.7」を搭載したMacを、日頃の診療でいちばん使っているというのも、皮肉な話。

ところが最近、そのMacのEvernoteの調子が悪い。OSが古いのが原因のようです。

さらに来年1月には、「10.8」までのOSでは、Dropboxが快適に稼働しなくなることもわかっています。

OSをバージョンアップするのが簡単な解決策ですが、Macのスペックを考慮して、それはやめておきました。

そのかわりに本日、これまで院長室で使っていた「10.11」のMacProを、診察室に投入しました。

複数のMacに、複数のOSという体制は、今後もできるだけ続けます。

とくに古いMacは、古いOSとアプリをそのまま温存しておけば、昔のファイルを開くときに役立ちます。

最近では、新しいMacを買っても古いMacは処分しないので、所有するMac(とOS)が年々増えています。

各世代のOSのMacが必ず1台はある、という状態を維持するのが私の理想です。

今思えば、90年代に何台かのMacを処分したり下取りに出したことが、悔やまれます。

悪質な運転行為

愛車のバンパーに何かがこすった赤い跡を見つけたので、まず家人の赤い車を疑いましたが、違いました。

ディーラーに見せたら、虫でしょうと。コンパウンドで処置したら、元通り(元よりも綺麗)になりました。

東名高速の事故はひどい話ですね。追い越し車線に無理やり停車させられ、追突されて2人が死亡した事故。

付近を走行していた他の運転者などから、容疑者の悪質な運転を立証する証言等が出てきたようです。

事故から3カ月以上も要したのは、それらの証言やドライブレコーダーの解析に時間がかかったのでしょうか。

しかしそれだけの裏付けがあってもなお、「過失運転致死傷罪」で決着しそうなのは、どういうことなのか。

こういうときに「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1004.html" target="_blank" title="危険運転致死傷罪">危険運転致死傷罪</a>」を適用しなくてどうしますか。なんなら「殺人罪」でもいいぐらいです。

たまに高速道路を走ると、たいてい1台ぐらいは、やたらに追い越しをしまくっている車を見かけます。

前の車を煽るというか、車間を詰めて車線をあけさせて追い越し、また前方の車に接近して同じ事を繰り返す。

しばらくして私がインターの料金所に着くと、ほんの数台前に、先ほどの無謀な車がいたりします。

あれだけ無茶な運転をしても、目的地に着く時間って、わずかな違いなのです。

無謀な運転者が自損事故を起こすぶんには自業自得なのですが、たいてい善良な市民を巻き添えにします。

それどころか、自分は無傷で他人だけ殺傷したりします。

こういう悪質な運転行為が「過失」なのか「危険」なのか、裁判員裁判がきっと常識的な結論を出すはずです。