「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2055.html" target="_blank" title="アデノウイルス">アデノウイルス</a>の検査をしてください」という患者さん(の親御さん)が、最近チラホラいます。
高熱を伴う強い咽頭炎・扁桃炎の所見があれば、アデノウイルスの迅速検査をする場合があります。
アデノが出なかったら普通のノド風邪の治療をしますが、アデノが出ても結局は普通のノド風邪の治療です。
じゃあ、検査する意味あるのか、って話です。
患者が保育園に報告するという社会的意義はありますが、治療に結び付く医学的意味は、あまりありません。
「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2146.html" target="_blank" title="RSウイルス">RSウイルス</a>の検査をしてください」という方が、今月はとても多いですね。
0歳で39度以上で咳がひどくて喘鳴が聞こえていれば、まあ、検査します。低酸素があればなおさらです。
ただし、保険が利くのは0歳だけです。1歳以上の方にRSの検査をすると、「自由診療」(自費)となります。
ところが、RSウイルスの検査料を自由診療として患者に負担させると「混合診療」となり、御法度です。
つまり、自費でもいいから検査してくれ、と言われても、自費では検査ができないルールなのです。
結局、検査費用は、保険診療でも自由診療でもないサービス(=医療機関の負担)ということで決着します。
以前は、このようなサービス検査を私もしばしば行っていましたが、最近は減らしています。なるべくしない。
1歳以上で、病状が比較的軽くて入院治療が必要とは思われない場合には、基本的に検査しない方針です。
だって、RSウイルス感染であろうとなかろうと、処方や吸入や点滴などの治療内容に差は無いからです。
いや待てよ、治療中の疾病に無関係な自由診療を行った場合は、混合診療にはならないのではなかったっけ?
たとえば、高血圧の治療で通院している人に、インフルエンザワクチンを接種する時などがそれです。
RSウイルスの検査結果は治療には無関係だから自費検査OKだ、と強弁することはできないのでしょうかね。