「イグ・ノーベル賞」の受賞者が発表され、日本人の研究者らが「生物学賞」に輝きました。
「オスとメスが逆転した昆虫『トリカヘチャタテ』の発見」が、その受賞理由です。
メスが細長い「交尾器」をオスの体内に差し込んで、オスから精子(と栄養)を受け取るそうです。
諸事情によってメスの方が交尾に積極的になり、ついに、構造が逆転したと考えられています。
「性別を取り換えて育てられた男女」を描いた古典『とりかへばや物語』にちなんで名付けられたとのこと。
私の興味はしかし「トリカヘ」の方ではなく、「チャタテ」です。「チャタテムシ」の方です。
トリカヘチャタテは新種ですが、チャタテムシ目に属する昆虫は、世界で数千種類もいるそうです。
わが家でもときどき、わりと古い本の間で見かけます。あれはダニじゃなくてチャタテムシらしいですね。
捕まえようとするとページの間に入り込んでしまい、不本意ながら、そのままページを閉じることになります。
なんで「チャタテムシ」というのか調べたら、障子にとまった虫が茶をたてるような音を出すからだとか。
「茶をたてるような音」というのがよくわからないのでYouTubeで見たら、カサカサいってました。
カビを食べてくれるらしく、まんざら悪い虫でもなさそうです。目に付かない所に、ひっそり居てほしい。
虫といえば<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-572.html" target="_blank" title="以前">以前</a>、小麦粉に湧いたゴマみたいな虫のことを書きましたが、あれは「シバンムシ」のようです。
時計の秒針に似た音をさせるところが、死神の秒読みの音を連想させ、「死番虫」となったとのこと。
そういった小さな音から、昔の人は想像を膨らませたんですね。