小田急線沿線の火災が電車に燃え移った昨日の事故が、ひとつ間違えば大惨事だったと報じられています。
消防隊員から要請されて警察官が非常停止ボタンを押したら、電車が火災現場の真ん前で止まったようですね。
安全に現場を通過できたはずの電車が、わざわざ危険な場所に長居したというのは、いかにもマズイ話。
火災現場の建物で何かが爆発したりすれば、それこそ一大事でした。
自動停止するよりも、指令所と<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1287.html" target="_blank" title="運転士">運転士</a>の判断で安全な場所に止めるべきだった、という意見も出ています。
でも、後からなら何とでも言えるのです。
今回は、火災現場が1カ所だけだったので、たしかにできるだけ速やかにその場を離れるべきでした。
しかしもっと大規模な災害、大地震やテロやミサイル着弾などの場合、最適な停止位置を誰が判断できるのか。
目先の火炎や煙だけを避けて走り続けたら、もっと悲惨な被災現場に突っ込むような事だってあり得ます。
緊急事態において、いちばん時間を浪費するのは「人が判断するために要する時間」だと思います。
「Jアラート」だって、なるべく人的な判断を介さず、できるだけ自動的に発令するから、意味があるのです。
火事でも航空機の墜落でもゴジラの出現でも、何か重大な異変が起きた時は、乗客の避難が最優先。
誰かが何かを判断する時間がもったいないなら、とりあえず、すぐ電車を停止させるのは正しい選択です。
指令所が運転士に指示を出す前に、現場の消防隊員が電車の停止を要請したことは、責められないのです。
それよりも、沿線火災ぐらいAIが判断して、その場を避けて自動停止するような仕組みにはできませんかね。