北朝鮮のミサイル経路

「朝鮮人民軍が発射する『火星12』は日本の島根県、広島県、高知県の上空を通過する」

この、朝鮮人民軍戦略軍司令官による発言をニュースで聞いて、最初の疑問。愛媛県はどこ行った?

案の定、日本中のネット民も同じところにツッ込んで、愛媛が無視された、などと盛り上がっているようです。

ミサイルの軌道が放物線だとすれば、島根・広島・高知を経由するのに愛媛を通らないなんて、あり得ません。

どうしても愛媛上空を回避したければ、よほどヘンテコリンな経路を飛ぶしかありません。

たとえば、広島を通過した後に瀬戸内海から豊後水道の上を通って、足摺岬をかすめるルート。んなアホな。

常識的に考えれば、朝鮮人民軍戦略軍司令官が、愛媛県のことを言い忘れただけでしょう。

でもどうして、日本上空を通過する、とだけ言わずに、具体的な県名を口にしたのでしょうね。脅し?

それとも、ミサイルの部品が落下する可能性が高いので、注意喚起をしたつもりなのか。恐ろしい話です。

北朝鮮がグアム島を狙ってミサイルを発射すれば、「存立危機事態」に該当すると小野寺防衛相は述べました。

つまり集団的自衛権を行使してミサイルの迎撃は可能というわけですが、実際にはしないと思います。

弾道ミサイルの迎撃は難しいうえに、日本が直接攻撃されていないのに反撃をする覚悟は、まだないでしょう。

結局日本は、ミサイルの上空通過を苦々しく見つめ、あとで厳重に抗議するというパターンになるのです。

北朝鮮のミサイルが、グアム島から離れた領海外に、正確に向かってくれることを今は祈るばかりです。