デキャンタージュ

「デキャンタージュ」とは、抜栓後のワインを別の容器に移し替えて、空気に触れさせることですね。

「ワインを開かせ」てワイン本来の風味を取り戻すこの操作を、ウイスキーで行うのは無意味とされています。

ところがこのたび、ウイスキーでデキャンタージュをする羽目になったので、その詳細を。

ていうか、古いスコッチの栓を回したらコルクがねじ切れたという、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2092.html" target="_blank" title="先日の悲報">先日の悲報</a>の続きです。

ウイスキーは、「BELL’S」の「ベル型陶器」というユニークなボトルの、失うのはもったいないスコッチ。

ボトルの首の中に詰まったコルクを、ワイン用のコルク抜きで引っこ抜こうとしても、コルクは砕けるばかり。

ついに諦めて、コルクをボトル内に押し込みました。ボトルは不透明なので、中がどうなってるのかは不明。

ともかく中身を、コルクかすが混入しているはずなので茶こしで取り除きつつ、別の瓶にうつし替えました。

そのために、ウイスキー用のデキャンタを買っておいたのです。クリスタルですが、通販で買った廉価品です。

デキャンタはまず、少量のウイスキーで「共洗い」したのち、残りのウイスキーを注ぎ込みました。

共洗いというのは一般に、後にその容器を満たす予定の液体で、あらかじめその容器を洗うことです。

今回は、水洗いしたデキャンタ内の水滴を除去して、スコッチの味を薄めないための操作です。

さて一連の作業を終えてよく見ると、細かく砕けたコルクが、デキャンタの中を無数に浮遊しています。

コルクの微粉末が、茶こしではこし切れてないのです。これは困った。

で、どうしたかというと、コーヒー用のペーパーフィルターで濾過しました。バッチリうまくいきました。

味わってみると、これが驚くほどマイルドで美味なのです。

ウイスキーでも、デキャンタージュは有効かもしれません。あるいはただ、香りとアルコールがとんだだけか。