本を読む時間

この時期、診療の待ち時間が長いです。患者さんの待ち時間じゃありません。私の待ち時間です。

つまり、患者さんが少ないのです。人間がいちばん健康的な季節なのでしょう。そう、思っておきます。

診療の合間に何をして時間をつぶすか。流行り物「ハンドスピナー」を買ってみましたが、まあ、つまらない。

ネットを見たり、細切れで読めるような本を読んだりもしています。いま診察室に置いているのは、

『図25枚で世界基準の安保論がスッキリわかる本』(高橋 洋一著)

『謎の漢字』(笹原宏之著)

高橋氏には最近、露骨に政権寄りの発言が多くて、ちょっとイヤですね。

それよりも面白いのは漢字の本。たとえば、「謎」という字をよく見たら、しんにょうの点がふたつある。

これまでの人生で、私はたぶん、この字のしんにょうの点は、ひとつしか書いてこなかったような気がします。

(追記:表示環境によっては、点がひとつのしんにょうに置き換わってますね)

この本の受け売りを書き並べていけば、ブログも捗(はかど)りますね。で「捗」の字。

旁(つくり)の「歩」の部分の、右下の点がない。知らんかった(フォントによっては点が登場しますが)。

もともと「歩」には右下の点がなかったそうです。

自宅でいま読んでいるのは、2冊。並行して2冊読んでいる理由は、1冊だけだと根気が続かないからです。

『佐藤慶太郎伝』(斉藤泰嘉著)は、「石炭の神様」と言われた人物の話。九州の人なので馴染みもあります。

『医者という仕事』(南木佳士著)の著者は、芥川賞作家で医師。私より一回り年上ですが、考えが近い。

読みたい本は山ほどありますが、全部読むには時間が足りません。

でも、齋藤孝氏のように速読をしようとは思いません。単に情報を得るための読書じゃないからです。

それは映画やドラマやドキュメンタリーでも、あらすじだけ聞いたのではまったくつまらないのと同じです。