与謝野馨氏が亡くなったそうですが、今日の話題は、昨日89歳で亡くなったロジャー・ムーア氏の方です。
映画「007シリーズ」では、6人が演じてきたジェームズ・ボンド役の、3代目でした。
私が映画に目覚めた中学生の頃、新作の「007シリーズ」はちょうどその、ロジャー・ムーアの時代でした。
初代のショーン・コネリーの出演作は、たいていテレビの洋画劇場で観ました。渋くて好きな俳優ですね。
2代目のジョージ・レーゼンビーの作品は、ずっと後になって観ましたが、ボンドとしての印象が薄すぎ。
4代目のティモシー・ダルトンは、ロジャー・ムーアとのギャップ大きすぎ。面白味がなく好きじゃなかった。
5代目のピアーズ・ブロスナンは、ショーン・コネリーとロジャー・ムーアの中間。ボンドらしくて良かった。
6代目はダニエル・クレイグ。もはやこれが新しいボンド像なのかと、諦めてますが、人気は高いようですね。
私が子どもの頃には、スパイ映画と言えば007、みたいな圧倒的な存在感がありましたが、いまは違います。
最近の映画には、ダニエル・クレイグのようなハードなアクションをこなす主人公は、いくらでもいます。
考え方が古いのかもしれませんが、007はアクション映画というよりスパイ映画だと、私は思っています。
そのウリはアクションよりも、諜報活動や、異国情緒や、駆け引きや、ボンドカーや、秘密の小道具です。
それに加えて、ユーモア(お茶目)の要素を盛り込んでくれたロジャー・ムーアが、いちばん好きですね。
ロジャー・ムーアはボンド史上最年長だったようで、いま思えばたしかに、アクションのキレは今一歩でした。
しかしそれを補って余りある、とぼけた紳士ぶり。吹き替えが広川太一郎というのがまた、ツボですね。