立位・座位CT

医療機器における最近の話題は、慶応大学と東芝メディカルが共同開発した、「立位・座位CT」でしょうか。

立ったまま、あるいはイスに座った状態での全身の断層撮影ができる、世界初のX線CT装置です。

荷重がかかった状態での運動器や、立位での腹部や胸部などの評価が可能になるというメリットがあります。

私が研修医の頃のCTは、何分間もかけてやっと1断面が撮影できるようなシロモノでした。

それがわずか0.275秒で、1度に320断面が撮れる装置まで開発されたと書いたのが、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-766.html" target="_blank" title="数年前">数年前</a>のこと。

おそらく今後は、単純に時間の短縮とか解像度の進歩だけでなく、もっと画期的な技術革新が起きるはず。

立位・座位なんてものじゃない、歩行中に一瞬で全身スキャンできるような、そんなことになるでしょう。

経営不振の東芝グループの中にあって、東芝メディカルは有望な部門でしたが、泣く泣く手放した子会社です。

不採算だから切り離したのではなく、優良物件だからこそ売りに出したわけです。

昨年、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-674.html" target="_blank" title="キヤノン">キヤノン</a>の傘下に入り東芝グループからは離脱していますが、社名はまだ、東芝メディカルです。

キヤノングループなのに、東芝メディカルとはこれいかに。

当初は、ソニーが東芝メディカルを買収するのではないかと噂されていました。

ソニー傘下に入ったとしても、東芝メディカルを名乗り続けたのでしょうかね。