この2,3日、日本中を黄砂が吹き荒れています。昨日今日は、喘息発作を起こした方が何人も来院されました。
1週間ぐらい前にタクラマカン砂漠で起きた砂嵐が、偏西風に乗って日本に到達したもののようです。
途中で中国華北地方上空を経由したので、北京の大気の汚れも、黄砂と一緒に運ばれて来たかもしれません。
英語で黄砂は “yellow sand” というそうで、まさに黄色い砂です。そのまんまです。
しかし、カタカナで「イエローサンド」というと、「卵サンド」みたいなものを私は想像します。
中学校の頃、やや遠隔地から通学していた私は、半ドンの土曜日にも、弁当を持って登校していました。
下校中のバスとか、駅などで食べやすいように、土曜日の弁当はたいてい、サンドイッチでした。
母が作った、野菜とハムのみじん切りを卵とマヨネーズであえたサンドイッチは、私の好物でした。
「サンドイッチ」のことを「サンド」などと言うのは、もちろん日本人だけでしょう。
英語で “sand” は砂ですから、そのように略してしまうと、似ても似つかぬ別モノになってしまいます。
そういえば、高校時代に雨の中でサッカーをしているときに、友達のN君が言った言葉をふと思い出します。
ボールを受けるたびに体に砂が飛び散るのを、「三度三度(サンドサンド)、砂が付く」と。
「サンドイッチ」の語源が、トランプ好きの「サンドイッチ伯爵」であることは、よく知られています。
伯爵の名前は、その所領「サンドイッチ村」に由来しています。じゃあその “Sandwich” の語源は何?
調べてみると “wich” は “wick” と同じで、村の意味。なので “Sandwich” は「砂村」みたいなものか。
結局、「サンドイッチ」と “sand” は、元をたどれば無縁でもなかったわけです。