日本循環器学会(通称「日循」)は、金沢で先週開催した学術集会で、「金沢宣言」を採択しました。
「脳卒中と循環器病の多くは生活習慣の改善で予防できる」ということを、あらためてアピールしたものです。
金沢宣言に異を唱えるわけではありませんが、ふと、生活習慣の「改善」って何だろう、と思いました。
おそらく、結果として生活習慣病につながるような生活習慣が、「悪い生活習慣」なのでしょう。
そしてそのような生活習慣をしないように改めることが、「生活習慣の改善」なのでしょう。
しかし生活習慣の悪い部分を改善すると言うのは簡単ですが、その方法はケースバイケースです。
私は何年も前から<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1904.html" target="_blank" title="1日1食">1日1食</a>ですが、この方法を開始して減量できたので、私には悪い習慣とは思っていません。
運動によって体重が減って活気が出てくる人もいますが、食事制限がストレスになる人もいます。
生活習慣を改善するように言い続けてると、ついに当院に通院されなくなる方も、稀ですがいらっしゃいます。
将来、心臓病や脳卒中になったら困りますが、その予防がストレスになってもいけません。
重要なのはモチベーションでしょう。私の経験上、適度な具合の「成功体験」が必要だと思います。
何を指標にして、ゴールをどこに置くか。そのペース配分と適切な評価が、医者の務めかもしれません。