住民が医療機関を適切に選択できるように、平成19年から「医療機能情報提供制度」が導入されています。
各医療機関が医療機能に関する情報を都道府県に報告し、都道府県がその情報をネットで公開する仕組みです。
医療機関のホームページや広告や院内掲示と比べると、統一されたバラツキがない情報、というのがウリです。
ただしその内容は、診療時間などを中心とした、比較的当たり障りのない客観的情報が中心です。
ためしに今朝8時すぎに「今見てもらえるお医者さんを探す」「小児科」「熊本市全区」で検索してみました。
検索結果は2件。そのうちの一方が当院でした。9時すぎに検索すると7件に増えていました。
診療受付時間までも考慮した、わりと細かいシステムのようです。
ただし、「今見てもらえる」という表記はおかしい。「今診てもらえる」の方が正しいでしょう。
それに、今日のように日曜日に「今見てもらえる」というのであれば、今日の当番医も含めて表示すべきです。
ところが現行のシステムでは、毎週日曜日に診療を行っている医療機関しか掲載されていません。
これは情報としては不正確だし、市民に対して不親切です。
当番医であろうとなかろうと、その日に診療している医療機関を表示するように、システムを改修すべきです。
ためしに東京都のサイトを見たら、本日診療している医療機関が、当番医込みで表示されました。グッジョブ。
市民目線で考えたら、当然東京都のようにすべきです。熊本県、遅れてます。改善の余地あり、です。
医療機能に関する情報を、医療機関が県に報告する期限は、今月末です。毎年だいたいこの時期です。
年度末に、平成28年度の報告を提出するのは大変かと思いきや、そうでもありません。
実は、報告するのは前年度の内容だからです。年度末に前年度というのは、つまり、平成27年度のことです。
したがって、当制度によって市民に提供される医療機能情報は、いつも2年遅れの情報ということになります。
ここにも、改善の余地があります。