日本老年学会・日本老年医学会が先週、75歳以上を新たな「高齢者」と定義すると提言しました。
現在の65歳以上という定義が、国民の意識に合わなくなっていることを考慮したといいます。
まあそれにしても、65歳から75歳とはだいぶ飛びますね。もう少し段階を踏めなかったのでしょうか。
科学的検証の結果、近年、歴年齢に比べた生物学的年齢の、5〜10歳の若返りが示唆されたとのこと。
それでいきなり75歳? どうしても、年金とか税金とかに関わる、政府の思惑を感じます。
新定義では、65〜74歳は「准高齢者」、75歳以上が「高齢者」で、90歳以上は「超高齢者」になるとか。
いまの医療制度では、75歳以上は「後期高齢者」という区分ですが、これはどうなるんでしょうね。
かつて、後期高齢者の「後期」という文言が、老い先短い印象を与えるので、批判されたことがありました。
それを茶化して、ある会合で80代の某先生が、「末期高齢者の○○です」と挨拶されたことを思い出します。
科学的検証で若返りが示唆されたといいますが、それはあくまで平均値でしょう。
75歳って個人差が大きいですよ。そんなとこで高齢者かどうかの線引きすることに、意味あるんですかね。
高齢化率(65歳以上人口割合)は、平成27年時点で26.7%。2060年には39.9%になると推計されています。
一方で生産年齢人口(15〜64歳)は、現在60.6%。少子化のために、2060年には50.9%に減るそうです。
まさか「高齢者」の定義を変えることで、「生産年齢人口」の定義も15〜74歳にしてしまう魂胆でしょうか。
そうなると2060年の高齢化率は26.9%、生産年齢人口は63.9%に改善します。これで<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1390.html" target="_blank" title="高齢者問題">高齢者問題</a>解決?