本格的に寒くなってきました。インフルエンザは熊本でも、そろそろ流行期に入りつつあります。
その治療薬「タミフル」が、正式に1歳未満の患者にも処方できるようになったことは、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1891.html" target="_blank" title="先日">先日</a>書きました。
しかし、10〜19歳への投与は、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1156.html" target="_blank" title="いまなお原則として禁止">いまなお原則として禁止</a>されています。
これは、タミフル投与後に異常行動を来した、10代未成年者が頻発したことを受けての措置です。
ただ、タミフルを飲まなくても、インフルエンザに罹ると異常行動が起きることは、よく知られています。
日本は、インフルエンザといえばすぐタミフルを内服してきたので、タミフルが濡れ衣を着せられた形です。
しかし、絶対にタミフルは無実だ、ということを科学的に証明することもできていません。それは困難です。
となると、科学的根拠は乏しくても、疑わしいなら慎重(及び腰)になるのが、厚労省のスタンス。
HPVワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)の接種を止めているのと、同じ理屈です。
インフルエンザの異常行動は、タミフルのせいではなく熱せん妄であり、10歳未満でもよく見かけます。
なぜ、10歳未満はタミフルOKで、10歳代はダメで、でも20歳以上ならOKなのか。
それは10代未成年者に、窓から転落したり、外に飛び出して交通事故に遭った事例が多いからです。
10歳代は力が強いので、その異常行動を親が制止できない、というのが理由だと聞いたことがあります。
じゃあ、力持ちの9歳児はどうなの、と言いたくもなりますね。10歳で区切る理由が、非科学的です。
タミフルを飲んだ子は親が<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1507.html" target="_blank" title="見張れ">見張れ</a>と言いますが、もともとインフルエンザの子は、親がちゃんと看るべきです。