年末の断捨離

年末の書斎片付けは、ある種、発見の連続でした。

古本や古雑誌はもちろん、懐かしい写真、昔の年賀状、カセットテープなどが次々に発掘されました。

とくにAV関係(オーディオビジュアルの方ね)が多かった。

ビデオデッキやカメラ類は意識的に保管しているので、想定内ですが、AVケーブルが湧くように出てきます。

何に接続するのか、用途不明のACアダプタも、ザクザク見つかりました。さすがに今回は廃棄です。

昔使っていたミニコンポとか小型スピーカーは、震災で破損。ちょうど断捨離のきっかけになりました。

パソコン関係のケーブル類も、うじゃうじゃ出てきますね。LANケーブルとかUSBケーブルならマシな方。

DVIとVGAの変換アダプタなど、アダプタ関係もやたら多い。購入したまま未開封の品もたくさんあります。

SCSI(「スカジー」と読む)やADBケーブルなど、ほぼ90年代に姿を消したはずの骨董品も見つけました。

いつか使うかもしれないと保管を続けて20年とか30年を経過しましたが、ついに出番がありません。

古いMacを捨てるわけがありませんが、震災で破損したApple純正CRTディスプレイは、泣く泣く廃棄です。

93年に発売された、当時の最高機種「Macintosh Quadra 840AV」は幸い破損せず、保管継続が決定。

Macはしょうがないとして、じゃあ周辺機器をどうする、って話になりますね。

SCSI接続のHDDとかMO(光磁気ディスク)ドライブがそれですが、今回もまた、処分保留ということで。

いつかこういった保管中の品々を、ショーケースに入れて陳列するのが、私の夢です。

書斎の片付け敢行

わが家には、数年前からずっと、引越し荷物やガラクタが所狭しと収蔵されている部屋があります。<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-443.html" target="_blank" title="書斎">書斎</a>です。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1795.html" target="_blank" title="先日書いた">先日書いた</a>ように、机まわりだけは、音楽鑑賞やパソコンや印刷が出来る程度にはなっています。

しかしそれ以外は、フローリングがほぼ見えないほど、色んなモノが床に積み上げられています。

震災の時に落下して破損した、古いMacのディスプレイの破片があちこちに散らばって、踏むと痛いです。

いちばんの困難は、17個の段ボール箱です。引越して来た時から、未開封のまま安置されています。

中にはおそらく、古文書や古道具の類が収蔵されているものと、推測します。

しかし、これまでに何度か片付けを試みて失敗した書斎ですが、今年は少し異なります。

なぜなら、震災後に、壊滅的に散らかっていた院長室を<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1659.html" target="_blank" title="断捨離">断捨離</a>した実績と自信があるからです。

昨日は片付け道具を買いに行き、帰宅後にはワイングラスとロックグラスをすべて、完璧に洗い上げました。

今日は墓参りを済ませ、少し読書をし、クリニックを見回りに行き、書類整理して、夕方には洗車もしました。

どうしても、本来やるべき書斎の片付け以外の、ありとあらゆる事が、なぜかやりたくなるのです。

しかしとうとう、他にやるべき事がなくなり、先ほどから片付けを始めております(合間にブログ執筆)。

こんなことができたのも、12月24日には年賀状の準備を終えているからです。今年は仕事が早いのです。

ただし喪中はがきが、年賀状投函後に2通届きました。年賀状の準備が早すぎるのも、問題があるようです。

ノロの検査をどうする

ノロウイルス感染による胃腸炎が流行する時期になるたびに、医者の間では、毎年同じ話題になります。

それはすなわち、胃腸炎症状(下痢や嘔吐)の患者に、ノロウイルスの検査をすべきかどうか、ということ。

論点を整理すると、こうです。

(1)糞便の迅速検査をしても必ずしも陽性反応は出ない(陽性的中率は低い)ので、検査する意味は少ない

(2)3歳以上65歳未満では保険適用が認められていないので自由診療となり、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-965.html" target="_blank" title="混合診療">混合診療</a>の問題も出てくる

(3)他のウイルス性胃腸炎と同様に対症療法しかなく、ノロウイルス感染を確認できても治療法は変わらない

このような事実に加えて、今期のノロウイルスはとくに、陽性的中率が低いとされています。

ところが、保育園や幼稚園、あるいは職場からの要請で検査を求めてくる方は、けっこう多いのです。

そういった、施設や会社の方に言っておきます。ノロウイルスの迅速検査では、陰性の証明はできませんので。

このような、陽性的中率が低い検査法は、陽性であった場合にのみ意味があります。ああノロだったのかと。

その反対に、陰性だからといってああノロじゃなかった、とはまったく言えません。

ところが便検査でノロが陰性だと、「陰性だった」=「ノロじゃなかった」と勘違いされやすいのが問題。

ノロ陰性という検査結果を出すことが、ノロではない「お墨付き」を与えてしまうことにもなりかねません。

したがって、ノロではないことを証明する目的では、ノロウイルス検査をしてはならないのです。

仕事納め

当院は今日が仕事納め。明日からは、年末年始の休診をさせていただきます。1月3日までの6連休です。

土日祝日診療を謳っている当院としては、本当は、年末年始でもあまり長期間休診したくはありません。

勤務医時代は、大晦日でも元日でも、病棟回診等のために必ず出勤していました。休みなどありませんでした。

それが当たり前の感覚で開業したので、開院初年度の年末年始は、12月31日から1月2日までの3連休でした。

これがあまりに短かった。あとで反省しました。私は平気でも、職員はそうじゃないからです。

それに、年末はまだしも、正月早々の受診者の少ないこと。1月3日は20人でした。そりゃそうでしょうね。

でも翌年も懲りずに1月3日に診療しましたが、これまた少なかった。

それ以来、お正月3が日はすべて、休診することにしました。

さらに年末の診療も徐々に早めに切り上げるようになり、昨年から6連休になったのです。

海外旅行などしてません。現に、昨年の6連休中に一番遠くに行ったのは、菊陽のハンズマンですから。

「御用納め」という表現がありましたが、最近は官公庁でも「仕事納め」を使うようになりつつあります。

しかし私には「仕事納め」じゃピンときません。「御用納め」だからこそ、年末の風物詩って思えるのです。

昔からのしきたりや行事は、昔ながらの言葉を使ってこそ、その歴史や趣を感じるのではないでしょうか。

「御用」が古くさいから「仕事」に変えてしまえ、なんて言葉狩りをしてると、文化が失われる気がします。

そのようにして、言葉がどんどん減っていくのです。それと引き替えに、若者言葉が入り込んでくるのです。

純米大吟醸 獺祭

旭酒造の「純米大吟醸 獺祭 磨き三割九分」の瓶に虫が混入していたとして、自主回収が始まりました。

「獺祭」は安倍首相がオバマ大統領に贈ったことで有名になりましたが、私は飲んだことがありませんでした。

「三割九分」は精米歩合39%を表しています。つまり、米の外側の61%を削り落としたというわけですね。

獺祭には、さらに上を行く「磨き二割三分」とか、オバマさんに贈った「磨きその先へ」というのもあります。

「磨きその先へ」の精米歩合は未公開です。他社との数値上の競走を避けるためかもしれません。

精米歩合を表示していないので、国税庁の基準に従って、純米大吟醸とは表記できません。ただの清酒です。

削った米粉はどうするのかも心配になりますが、一般的には、食品用にリサイクルされるようです。

酒の旨さが精米歩合だけで決まるわけではありませんが、香りが良くなるし、贅沢って気分にもなりますね。

新奇性もあって一気に上り詰めた獺祭ですがしかし、今回の虫騒ぎが物議を「醸して」います、醸造酒だけに。

そもそも、スペック(精米歩合)や価格や話題性で飛びつくなんて「ダッサい」、という意見もあるでしょう。

「磨きその先へ」などは、720mlの小さいボトルで、税込み32,400円ですよ。はぁ?どういうことですか。

などと、飲む前から否定するのも不公平だし非科学的。このような場合、自分で検証するしかありません!

というわけで、近所の酒屋で「磨き二割三分」を買ってきて、先ほど味わったところなのですが・・・

まあ、なんて言いますか・・・恐れ入りました。

元日からの禁煙のために

禁煙補助薬「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-50.html" target="_blank" title="チャンピックス">チャンピックス</a>」を使った禁煙外来を始めて、6年以上たちます。

これまでに300人以上の方が、当院での禁煙治療を行いましたが、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1386.html" target="_blank" title="成功率">成功率</a>は半々ぐらいかもしれません。

その正確な詳細は、じつはよくわかっていません。なぜなら、

(1)途中から来院されなくなった方が、禁煙に成功したのか、諦めたのか、区別がつかない

(2)禁煙外来を満了された方が、その後も禁煙を維持できているのかどうか、確認できない

これらの方には、最終来院日の半年後とか1年後とかに、電話か何かでお尋ねするという手もあるでしょう。

しかし、禁煙に失敗して後悔している方には、傷口に塩を塗るようなことになりそうで、躊躇します。

そのような方に、禁煙再挑戦を促すことは悪くないのでしょうけど、どこか押し売りっぽくも感じます。

いったん禁煙できていた方が、また喫煙生活に戻ってしまうきっかけの多くが、会社の飲み会です。

1本だけ、と思って吸った1本が、1本で済むことはほとんどありません。たいていは、喫煙生活に逆戻りです。

その1本を勧めた同僚を責めるのではなく、会社全体として禁煙に取り組まなければ、なかなか成功しません。

折しも、禁煙を始めるには絶好の「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1553.html" target="_blank" title="元旦">元旦</a>」が近づいています。

チャンピックスは、内服開始とともに喫煙本数を減らし、その翌週から完全禁煙に移行するのが標準。

つまり、今週から内服を開始すれば、ちょうど元日からの禁煙を「補助」することができるわけです。

というわけで、元日から禁煙するなら、年内のうちに禁煙外来へ。まだ間に合います。

無意識に間違う

いつものルーティーンを、最近、妙な具合に間違えるようになりました。大丈夫でしょうか。先日はこうです。

朝、冷蔵庫から野菜ジュースのボトルを出して、グラスに注ぐ。

ペットボトルがちょうど空になったので、蓋を閉めずに、そのままキッチンに放置。

ちょうど、霧吹きの中の水が無くなっていることに気付き、先端を外して、中に水を補充。

先ほど外した霧吹きの先端を、はめる。ただし、野菜ジュースの空ボトルに。

私はもともと、段取りが好きです。自称「ダンドリ君」です。ムダな動きがイヤなのです。

ところが最近は、ムダだらけ。ムダを修正するための動作で、また別のムダを起こしたりします。腹立ちます。

霧吹きの件では、その先端を、完全に野菜ジュースのボトルにはめ込んでいたら、アウトでしょうね。

先日はまだ、はめ込もうとしただけでしたから、大丈夫。あ、いや、2回転ぐらいはさせたかもしれませんが。

日頃は無意識で行っているようなルーティーンを、無意識のまま間違うわけで、注意のしようがありません。

野菜ジュースのボトルは、蓋を閉めなかったものだから、まだルーティーンが完結してなかったのでしょう。

そこへ、霧吹きに水を補充するというルーティーンが割り込み、両者がショートしたのかもしれません。

診察中、胸部の聴診をしたあと「はい、背中」と言いながら背部の聴診に移るときに、時々間違いが起きます。

母親にだっこされたお子さんを、まず背中から聴診したときにも、つい「はい、背中」と言ってしまうのです。

途中で気付いて、「はい、背中ーーーの次は胸」とか言って誤魔化すことが、月に2回か3回か4回あります。

ブラック企業大賞

今年の「ブラック企業大賞」を、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1843.html" target="_blank" title="電通">電通</a>が受賞しました。それをNHKが大きく報じたので、話題になってます。

電通以外のノミネート企業の中には、日本郵便とか、ドン・キホーテ、関西電力、佐川急便などがあります。

過労死(自殺以外にも病死や事故死あり)や、悪質な労基法違反が、各社のノミネート理由のようです。

もちろんこれらの企業は、氷山の一角。同様の会社が山ほどあることを、誰もが知っています。

今夜NHKで、長時間労働の問題点と解決策を話し合う討論番組(NHKスペシャル)がありました。

「労働時間よりも生産性だ」という考え方が、従来から言われている解決策のようです。

「顧客からの不規則な要望」や「無制限のサービス」に問題がある、という意見も出ていました。

番組では、従業員の残業につながる受注を断って残業ゼロを達成した、福岡のある企業を紹介していました。

一般企業はともかく、医療業界とくに病院勤務医、なかでも外科医の過重労働は、そう単純ではありません。

「顧客からの不規則な要望」を外科医で言うなら、「急病患者からの不規則な手術依頼」ということです。

「無制限のサービス」は、「手術が終わって術後状態が安定するまでの無制限の診療」ということです。

この分野において、生産性だとか残業ゼロを優先させたのでは、誠心誠意の診療活動はできません。

朝まで働いたら翌日は午後出勤でよい、という「勤務間インターバル制度」を、番組で紹介していました。

しかしその制度を病院で採用したら、緊急手術の翌日の予定手術は、すべてキャンセルになってしまいます。

残念ながら番組では、病院や官庁という、隠れた大物ブラック企業の話が、まったく出てきませんでした。

次はぜひ、病院勤務医の長時間労働問題に、鋭く切り込んでほしいものです。

大掃除&年賀状準備

恒例のクリニックの大掃除は、先週の休診日を返上して、スタッフ皆が参加して行いました。

そうなると次は、わが家の大掃除です。ちょうど雨も上がり、昼前から日差しが出てきました。

震災後に愛犬・花が来て以来、リビングは花の遊び場でもあり、フローリングもかなり傷んできました。

そこでワックスがけ、ということになります。こうなると、徹底的にやるしかありません。手順はこうです。

(1)家具をすべて移動

(2)掃除機でゴミ掃除

(3)中性洗剤でモップがけ

(4)水拭き

(5)ワックスがけ

(6)家具を戻す

寒い日はワックスが乾きにくいと言われますが、冬の大掃除ですから、それはしょうがないでしょう。

水拭きやワックスがけを、腰をかがめずに、できるだけ楽にするためには、使いやすいモップが必需品です。

さらにワックスをかける際には、その段取りが大事です。自分が逃げるルートを確保しなければなりません。

そのようにして午前中から準備して、昼から作業を開始し、夕方には終了しました。かなり満足です。

掃除で勢いづいたので、あろうことか年賀状の準備に突入しています。住所録整理を終えて、いま印刷中です。

例年だと29日からやる作業なのに、今年は恐ろしく早い準備です。明日は雪が降るかもしれません。

ブログを見てみると、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1189.html" target="_blank" title="2年前">2年前</a>も<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-818.html" target="_blank" title="3年前">3年前</a>も、30日になって宛名印刷ソフトをインストールしたりしてますね。

ちなみにこれまでで一番遅かったのは、1月2日から準備を始めた年です。これはひどい。

新しい吉原橋

4年前の白川水害で吉原橋が損壊して以来、私が通勤ルートを変えたことは、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-340.html" target="_blank" title="前にも書いた">前にも書いた</a>通りです。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-282.html" target="_blank" title="あの洪水">あの洪水</a>では、まさに私が渡ろうとする橋が濁流に飲み込まれていくのを見て、必死にUターンしたのでした。

通行止めになった吉原橋は、暫定的に改修されましたが、そのすぐ下流に新しい橋の建造が行われていました。

その、場違いなほどに立派な橋が、先月完成しました。大きいです。隣の旧吉原橋が歩道橋に見えるほどです。

新しい吉原橋は完成して1カ月以上経つのですが、私にとっては昨日が「渡り初め」でした。

舗装も美しいその橋を、南向きに渡り終わって少し走るとしかし、そこで道路はプッツリと途切れます。

その先に続くのは、両側を田んぼと畑に挟まれた、ひどく狭い農道です。竜頭蛇尾という言葉を思い出します。

橋の北側の道路も、急激に狭くなって、ひどいヘアピンカーブで<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1700.html" target="_blank" title="段丘崖">段丘崖</a>を登る坂道につながります。

結局、橋とその周辺だけが極端に立派になり、浮いています。洪水対策だから、それで良いのでしょう。

吉原橋の名前からは、遊郭の「吉原」を連想します。江戸の吉原は昔、葦(アシ)の湿地帯だったそうですね。

「葦(アシ)」は「悪し」に通じるので、「葦(ヨシ)」の読み方に変わり、字も「吉」があてられたとか。

吉原橋から下流を見ると、大きな砂州があります。この付近も昔は、葦原(アシハラ)だったのでしょう。