豊洲市場の「地下空間問題」では、市場長が更迭されることになりました。小池百合子都知事の英断です。
残念ながら、小池知事が期待していた、都の「自浄作用」は発揮されませんでした。
内部調査の「検証報告書」には、事実と異なる記載がなされていることが発覚したからです。
地下空間は「技術会議が独自に提案した事項」と、報告書には記載されていました。
ところがそれは、実は「都が技術会議に提案して却下された事項」だと判明しました。ひどい話です。
却下された事項を、さも会議で採択された事項のように表現するとは、さすがお役人です。
「技術会議が提案した事項」と言わず、「技術会議で提案された事項」と言えば、ウソじゃなかったのです。
「霞ヶ関文学」と揶揄されるように、中央官僚の発する文言は、実に巧妙です。都庁も同様でしょう。
都側に都合の良い「資料」を勝手に紛れ込ませ、「会議の資料」と言ってしまえば、説得力が出てきます。
それはまるで、「消防署の方から来た」人と同じ。都が、都自らの権威を利用しているわけです。
私は都民ではありませんが、小池知事のやり方は、いまのところ気味がいい。
とりあえず、好意的に見守りたいと思います。